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「今やってる仕事を楽しめたら最強だよね」~The Life School講師インタビュー 栗原志功氏<後編>~

前編で紹介した「サンタ活動」を始め普段から人生を楽しみながら、介護・携帯電話・人財教育・お掃除・障がい者就労支援など12社を経営されている栗原さん。その規模は、従業員数1000名超、売上130億円にも上ります。

そこでは、経営の傍らに慶應義塾大学や福岡大学で教えている「幸福学」※を基にした「幸せ経営」が取り入れられています。
栗原さんの発想は、世間で常識と思われていることの逆をいっているのかもしれません。
しかしながら、社名にもあるように「あなたの幸せが私の幸せ」という価値観が社会にどんな幸せの循環を生み出しているのか、その秘密を探ってみました。

<栗原志功氏>
(株)あなたの幸せが私の幸せ CHO兼CPO
(株)サブスク CHO兼CPO
社会福祉法人 知心会 理事長
テンダー福祉学院 学院長
一社)健康フラ介護フラ協会 代表理事
一社)インクルージョンJAPAN 理事
一社)ライフメンター協会 理事

1971年地球生まれ。22歳の時に路上で携帯販売を開始。「携帯販売宇宙一」を何度も獲得。通信・人材派遣・IT・介護などで売上130億円の会社を経営。30歳を過ぎ、青山学院に入学。40歳を過ぎてから慶應義塾大学大学院に入学。現在慶應義塾大学と福岡大学で講師。日本を幸せにするために、世界の幸せを知ろうと世界4周・65カ国を訪問した経験を持つ。
「世界一なんて簡単だ!」と宣言し、毎年一個ギネス世界記録づくりを継続中。オモシロキ ヨノナカサラニ オモシロク!日本武道館ライブを計画中
http://yourhappiness.co.jp/
※「幸福学」とは
慶応義塾大学 前野隆司教授により、さまざまな研究者たちの「幸せとは何か」ということに関する研究を体系化しそのメカニズムを解明したもの。

<介護は大変だしつらい>から<介護は楽しい!>へ

介護フラ
リハビリがつらくて途中で行きたがらなくなってしまった、という栗原さんご自身のおばあさんの経験をもとに「車いすでも楽しめるもの」「曲は昭和の流行歌を使う」など歌いながら簡単に踊れるものを、ということで開発された独自のフラダンス。

「ハワイのワイキキビーチのステージで踊ろう!というのを目標にしたら、みんながすごく元気になりました」

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介護スナック Go To Heaven
「たまには外に出たい」「若いころ楽しかったことをもう一度やりたい」という気持ちを叶えたのがこのスナック。
ママは栗原さんの会社が運営する介護施設の介護士や看護師さん。送迎をはじめ、店内には休憩用のベッドや血圧計を設置するなど健康状態にも気を配ってくれます。
また、店で働く介護士・看護師の方々には手当が付くということで、報酬UPにもなっているとのこと。

「おじいちゃんがカラオケ歌っている時にママが手をにぎってるの。脈測ってるんだけどね」

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NHK首都圏ネットワークHP「介護スナックで笑顔に」より

また、従業員や取引先に対してもこんなユニークな取り組みも。

マネージャー会議に数字は不要?【白飯会議】
マネージャー会議の場では、売上や数字の話が中心なのが当たり前ですよね。

「うちは白飯を用意して、一人一人『いい話』『感動した話』を発表し、他の人がその話をオカズに『どれだけ白飯を食べられたか?』で評価するんです。そうすると、『数字じゃなくて、よかったことや感動したことに対しても評価されるんだ』と思えて余計なプレッシャーも減りますよね。
そうすると部下との会話も『最近売上どうなの?』じゃなくて、『なんか最近感動したことある?いいことあった?』に変わります。マネージャーもそういうネタを探すために、積極的に現場に出るようになるんですよ。

ただ、この白飯会議にクレームが来ましてね・・。『白飯だと糖質制限してる人はどうなるんだ?』と言われたので豆腐に変えました。」

銀行へは【借金宣言】
「銀行さんに一軒一軒説明行くの面倒だから、銀行さんに来てもらおう!」
と、毎年自社で銀行の担当者を招いて行っているという決算発表会。

「各会社の代表がフリースタイルな決算発表を行い、そして、恒例の《強制》介護フラ。踊ってくれないとお金借りませんわよ!という謎の強気。
最後は、【借金宣言】誰も貸してやるとは言ってないのに、「我が社は今期◯◯億円借ります!」と宣言する。」

他にも銀行の方々へのマッサージや射的などのアトラクションなども実施。固くなりがちな場も、笑いやインパクトと共に会社への理解を深めてもらえるのかもしれませんね。

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こうした方針も、何かあれば「秒で方向転換する」のだそう。

そして、「まずは目の前の人をどう幸せにするか考えよう」。

栗原さんの事業や経営について、今回ご紹介したものはほんの一部に過ぎませんが、考え方のベースは座右の銘であるという「オモシロキ ヨノナカサラニ オモシロク!」からくるのではないかと思います。

「今やってる仕事を楽しめたら最強だね。なんでも楽しめるよ。
何事も『絶対おもしろくしてやる!!』と思ってるからね、失敗ってないんだよ。だって失敗したと思ったら全力でおもしろくすればいいんだから。」


いつも楽しい気分で過ごせたらとても幸せなことです。
世の中の風潮も「辛くてもがんばって何かを成し遂げよう!」という努力型から「楽しんでいこう」というメッセージに変わってきたように思います。
でも気分が上がらない時、そんな自分がイヤになったり落ち込んでしまうこともありますよね。

最後に、そんな時に肩の力を抜いてくれるこんな一言を。

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インタビュー・テキスト:小宮沢奈代(なよ)/ The Life School Director

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