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GO TO トラベル or GO TO トラブル?

私は毎朝、羽鳥さんのモーニングショーを見ています。コメンテーターの玉川さんがズバッと切って言ってくれるので気持ちいです。

さてGo to トラベル。この4連休でかき回してくれましたね。日本の観光地の人出は前日比を上回り、さらにキャンペーンを除外された東京は1日の新規感染者はついに360人を超えた日もありました。毎日200人はもはや驚かない数字に感じてしまいました。お出かけした皆さんはどんな気持ちで出かけているのでしょうか。私はこのキャンペーンに対し、2つ物申したいです。

これでもまだ緊急事態宣言は不必要なのですか?

安倍総理は緊急事態宣言を出す状況にない、と言っていますが、本当にそうなのでしょうか?結局、日本は経済状況しか見ていないと感じます。じゃなきゃこんな状況にGO TO トラベルなんてキャンペーンしないです。(ていうかそもそも英語的にGO TO TRAVELって間違っているし。That's shame on you...)こんなにも感染者が出ているのだから、重傷者が出てくる割合は増えていくはず。こうなったときに何が大変かというと病院側ですよね。ただでさえ不当な状況で働いているドクターやナースが益々過酷な状況になっていくでしょう。感染者を広げないためにもまずは人々の行動を止めなければならないです。3月、中国で始まったコロナウイルスが少し落ち着きを見せ、ウイルスが広がった各国がこぞって”ロックダウン”もしくはロックダウンとまではいわずともお店の営業停止や学校の閉鎖など自己隔離させ、人の動きを止めることに注力していました。

Why outbreaks like coronavirus spread exponentially, and how to “flatten the curve”(コロナウイルスなどのアウトブレイクは、なぜ急速に拡大し、どのように「曲線を平らにする」ことができるのか)

上記記事は3月17日にワシントンポストが投稿したものです。記事中では、4つのシミュレーションが行われています。あくまで計算から導かれた結果なのですが、もし人々が人混みを避け、全体的に行動を制限することで、「社会距離戦略」を実行したら、という予測です。できましたらリンクにとんで画像をご確認ください。私の記事での画像はシミュレーションは始まりません。

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1つ目のシミュレーションでは、誰も行動を制限していないため、ウイルスは瞬く間に広がり長期間にわたり急勾配となっていきます。このシミュレーションでは、コロナウイルスの存在が発覚しみんなが認識するまでの行動といえるでしょう。

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2つ目のシミュレーションは一時的に他の地域への行動を制限して徐々に制限を解除する状況です。日本でいうと緊急事態宣言から解除と同じ状況といえるでしょう。緊急事態宣言では他県での移動を制限するのみで、特に人々へのステイホームを強制的に命じていないです。気にかけている人は外出自粛をしたかもしれないですが。これより健康な人たちから、感染者を完全に隔離することは不可能であるということが明らかになり、そして何より日本の政策は無意味であったことがわかります。

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3つ目は「Social distancing」という戦略を、人口の4分の3は受け入れたが、残りの4分の1が継続的に移動を続けた時のシミュレーション。日本でもとりわけイベントや集会への参加を避け、自宅で過ごす機会を増やし、人との間の距離を保つよう促しました。人々の移動が少なくなり、他人と接触する機会が減ると、ウイルスが拡大する可能性は低くなることが分かります。中にはそれでも外出する人(仕事のため、または何かやらなければいけないことがあって、家にいることができないのかもしれないし、もしかすると単純に、公衆衛生被害への警告に従いたくないだけかもしれない人)がいるでしょう。こういった人たちは、自分自身が感染するだけでなく、ウイルスを感染を拡大させる可能性も高くなります。ということでSocial distancingを実行する人が多いほど、健康な人の数をより多く維持することができ、公共の場の魅力を取り除くことで、そこから人々を遠ざけることができるのです。これは、トラベルキャンペーンをする前の状態に近いと言えるでしょう。キャンペーンを施行することで、連休後の結果やニュースを見る限り、日本の状況は1つ目のシミュレーションに近くなってしまったと思います。

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4つ目のシミュレーションでは8人につき1人の割合がSocial distancingを実行した時に考えられる予測。感染の広がりは非常に緩やかで、モデルケースであります。

4か月も前に他国では情報を察知し、抑え込みを図っているのに対し、日本政府は何をやっているのでしょうか。島国であることや他国に比べて小さい国であるにも関わらず人命を先に考えないのは何故なのでしょうか。これだけ多くの人が移動し、且つPCR検査数も他の国に比べ少ない。きっと無症状の隠れコロナ患者は多くいることでしょう。

東京除外に不平を言う人 vs 旅行しないのに不平を言わない人

Go Toキャンペーンの東京除外。この一件で多くの東京住みの人が、小池都知事もが何でなんだ!と言った反論を見せました。こちらとしては、こんな状況に出かけてくださいキャンペーンをするほうが何でなんだ!と思います。そして彼らが東京除外に不満を感じた理由の一つは、同じ税金を払っているのに東京発着にはキャンペーンが適用されないから。中には、キャンペーンが適用されなくなって旅行をキャンセルしそのキャンセル料を課せられて文句を言うパターンも出てきました。もはや日本社会はChaosです。こんな状況でも旅行したいと計画を立てたのはあなたでしょう。自己責任です。みんな出かけたいのは同じ気持ちなのです。でも中には、どこも行かずおうちで過ごした方たちもいると思います。私もその一人です。そんな出かけない人も同じ税金を払っていますが、どんなメリットが受けられるのですか?まあ、しいて言えば、感染リスクが低いということでしょう。金銭的なメリットは一切ないのです。そして、出かけまわって感染リスクを高める人たちは私たちの税金で金銭的恩恵を受けて楽しむのです。東京が除外されたってされなくたって、出かけない人々はこのキャンペーンは関係ないし、嫌味ったらしく言えば、出かける人たちのための支援金を払っているみたいな感覚に陥りさせられます。実際のところ、このキャンペーンがどのくらいの人に利点を与えているのかはわかりません。もしかしたら、地方の観光地は観光客が激減して経営も困難になっていて、今回のキャンペーンで人が入ることにより懐が潤うと思って歓迎している方もいるかもしれないし、もしかしたら、国の決定が故に仕方なくお客さんを受け入れている方もいるのかもしれない。いずれにせよ、連休明けの感染者数はかなり大きく動くことでしょう。

NYの二の前、そんなことも言われた日本。大げさであるかもしれませんが覚悟はした方がいいです。誰にも未来を予測することはできないのですから、なりうる可能性はあります。国土面積も人口も違うのでアメリカの規模と日本は比べ物にならないのです。感染者数だってアメリカに比べたら、まだまだ少ないじゃない、と思っていたってまず分母が違うことにお気づきを。最近では多くの看護師が過酷な労働環境のために退職してしまったというニュースもあります。このままの日本の現状であれば、感染者数がまだこの状況でも、すぐに医療崩壊だっておきます。

そのくらいの国民が重大さを把握しているのかわかりませんが、今一度行動は改めて考え直した方がよさそうです。


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