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報酬は善意や利他の心をゆがめてしまうことがある


想像してみてください。

あなたがサッカーオリンピック代表選手で、
ブラジルを相手に決勝を戦い、

これを決めれば金メダル
という場面で

ペナルティキックを任されたとしたら。
どうでしょうか?

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金メダル獲得後は

海外移籍のオファーが舞い込んでくる。

国民のヒーローとして
さまざまなメディアに引っ張られ、

メーカーとの契約、CM出演。

一日にして周囲が一変して
まるで別世界が訪れる。

そして言うまでもありませんが
すべてにおいて多額のお金が寄り添っている。

同時に名誉が与えられ、
人々の尊敬を集める存在になる。

そんなことが想像できるPKです。

あなたはどんな心境で
この一瞬に挑むことができるでしょうか?

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人によっては

緊張して筋肉が固まると思います。
足がすくんで立っていることすら難しくなる。

ボールを蹴れたとしても、
普段とは遠く及ばないパフォーマンスに終始して、

最悪の結果に。

技術的に何をすればいいかが
明らかでも、

プレッシャーに足を引っ張られる
という状況です。


■人は報酬を提示されると、

脳のワーキングメモリーが活性化して
「空き容量」がなくなると言われています。

ワーキングメモリーとは、

情報を一時的に保管する能力で、
ポストイットのような役割を果たす。

先の例でいうと、

人生を変える莫大なお金
が脳内を占拠して、

通常のパフォーマンスを可能にするための
「容量」が足りずに失敗してしまう

という構図。

ドーパミンが過剰に分泌されることも
パフォーマンスの低下に拍車をかけ、

いつもの集中力は
影をひそめてしまいます。


報酬とモチベーション

の相関関係を調べた研究は
たくさんあって、

子どもの教育に関する結果は
興味深い。

お金は使いませんが、
褒め方」を微妙に変えるだけで

子どもの勉強に対するモチベーションや、

その後のパフォーマンスに
影響を及ぼすことがわかっています。

「めちゃくちゃ上手!こんな絵みたことない!!」
「よくがんばったね!毎日遅くまで練習してるから」

お絵かきコンクールで優勝したとき
子どもにかけてあげる言葉としてどちらが好ましいか?

皆さんどちらだと思いますか?

二つの「違い
に目を向けて考えてみてください。

どんな違いがあるでしょうか?


■結果から言うと、

子どもの努力や課題への取り組み
をほめるほうが、

結果をほめるより
効果が大きいと言われています。

上は「結果」を、
下は「プロセス」をほめています。

結果をほめられた子どもは、
今後「安全策」に傾きやすくなるそう。

つまり、

前回の結果を上回らなければいけない
という無言のプレッシャーに

モチベーションを削がれてしまう。

一方プロセスをほめられる子どもは、
より難しい課題に意欲的に取り組む傾向が見られました。


■「金銭」を絡めた

高校生を対象にした実験も
紹介してみます。

慈善活動で寄付金をあつめるとき、
3つのグループに分けてその成果をはかる実験で、

①は慈善活動の意義を説き聞かされ
②は寄付金の1%にあたるボーナスを
③は同じく10%のボーナスを約束されました。

ボーナスは別の財源から捻出するので
寄付金の総額に変わりはないという説明も添えられています。

結果は

①の寄付金は
②を35%も上回りました。

多少のボーナスは
モチベーションに影響したのかもしれませんが、

無報酬には敵いませんでした。

押し出し効果
といわれる心理が働き、

報酬が利他的な感情を押し出したと考えられます。

慈善ではなく
自分の儲けのために動く状態になると、

労力を費やしたくなくなるというロジックです。


■もうひとつ類似した実験を紹介。

保育園では毎日、
残業で遅れるお母さんのために、

職員が居残って子どもの面倒を見ていました。

職員の負担軽減を目指して
この問題を対処するために

「罰金制度」

を設けた保育園の居残り率は
逆にあがったと言われています。

子どもの引き取りに30分遅れると
1000円を課すという試みは、

お母さんの

「損をしたくない」

という感情を触発しそうですが、
結果は真逆。

以前は「厚意」で
無償でがんばってくれていた職員を慮って

急いで保育園に走っていたお母さんは、

「罰金制度」を
「必要なら利用できる有料サービス」

と翻訳してしまったようです。

これも、報奨が善意のシステムをゆがめてしまった
事例です。


オンラインサロン

毎月1000円を課金される
有料のコミュニティです。

サロン内では連日、
いろんな発信があり、

人が動き、結果が明らかになります。

ちょっとずつ前進していることが
可視化され、実感できるところに

サロンの価値があるわけですが、

サロンメンバーによっては
仕事を請け負っている人もいたりします。

つまり毎月おカネを払って
仕事をしているわけですが、

普通に考えると非常識です。

一般的には
仕事をすればおカネをもらえるはず。

ですがここでは無報酬です。

もう少しサロンが大きくなって
課金収入が増えればそれなりのリターンを提供できますが、

現在はゼロです。

ですが多くのサロンメンバーが
真剣に考え、議論して、動いてくれています。

上にあるように、

報奨があれば
善意がゆがめられているかもしれません。

みんなクラブのミッションに共感して、
本業、家業、学業をこなしながら手伝ってくれています。


このnoteを見て
問い合わせしてくれる人が増えてきました。

興味あればいつでも連絡ください

なかなか伝わりづらい
サロンの全体像や流れ、仕組みなど

疑問をすべて解消できるよう
お伝えさせていただきます。


今日も最後まで読んでくれて
ありがとうございました。

それではまた明日。
おつかれっした!




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