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あなたは「FA宣言」の準備ができていますか?


「4人に一人」

この数字を知って、
驚く人は意外に多いかもしれません。

「働き方改革」

などで取り上げられるケースもあるので、
身近な数字でもありそうです。


働いている人を対象にした調査で、

「4人に一人がフリーランス」

という結果が
米国で発表されています。


■フリーランスとは、

特定の組織に雇用されずにプロジェクトを渡り歩き、
自分を売る人。

組織に属してはいるものの、
独立を志して副業する人や、

組織に所属する周期を短くして、
転職を繰り返す人ような、

潜在的なフリーランス
を含めると、

その数はもっと大きくなるでしょう。


■経済学者のケインズさんは、

2030年には
就労時間が「週15時間」になる

と予測しました。
今から100年前のことです。

残り10年となった現時点において、
彼の予測は外れたように見えますが、

コロナの直撃で世界は激変。

「働き方」もその限りではなく、

今後10年でケインズさんの予測が
一気に現実味を帯びてくる

そんな気がしてなりません。


■ちなみに、

「ポルシェと自転車」

皆さんはどっちが
頑強だと考えますか?

「ポルシェ!」

と食い気味に返ってきそうですが
多くの人がそう答えると思います。

では、

震災などで交通網が麻痺、
大渋滞が起きている状態

ではいかがでしょうか?

職場や学校から帰るときに、
どちらが早く家に着くか。

かなり時間がかかるかもしれませんが、
後者の可能性が急に高くなる

そんなイメージができませんか?

つまり、
ポルシェが強い印象を受けるのは、

システムが正常に働いていることが前提であり、
その前提がくつがえされると、

一見弱そうにみえる自転車が
ポルシェに優るように感じるのです。
(そして実際に優る)


■企業や組織に守られていると、

安定した収入や保険、
福利厚生や企業年金など、

さまざまな恩恵を受けて
磐石な人生を送れそうです。

いい大学を出て、
大きな企業に勤め、

定年後は悠々自適な余生を送る
ということがデフォルト。

今もその「神話」は崩壊せず、
多くの人々に安心を与えています。

世界のシステムが正常に働いているとき、

頑強なポルシェに乗ることに
疑いを持つ人はそんなに多くはありません。。

ところがどっこい、
それは「コロナ以前」に限った話

でもあります。

コロナ以降
システムは不安定になり、

自転車に乗ることを好む人が
増えてくるかもしれません。

一見脆弱に見えるけど、
実は反脆弱。

米国の作家、タレブさんが
提唱する性質です。

外乱や圧力の高まりによって、
かえってパフォーマンスが高まること

反脆弱性といいます。


■さて

冒頭でフリーランスの話をしましたが、
これからの世の中は、

ポルシェより自転車。

つまり企業よりフリーランスのほうが
安全である、

と考え始める米国人が
少しずつ増えている。

「4人に一人」という数値は
そんな意識の表れと見れなくもありません。


大きな企業に長く勤めていると、

技術やスキル、評判や評価
が高まっていきます。

ただしそれら資本の多くは
企業「内」に限定されがち。

企業が倒産、もしくはレイオフなどで
組織の外に放り出されると、

今まで丁寧に蓄積してきた
人的資本や社会資本は

大きく目減りしてしまいます。


航空業界や旅行業界は今、
未曾有の危機にさらされており、

銀行から多額の借金をして
その危機を乗り越えようと必死。

大きな組織の傘は、

巨大な嵐によっていつなんどき
吹き飛ばられるか知れません。

今まで信じて疑わなかった
神話や説は、

あっさり書き換えられる
そんな可能性は否定できません。


■日本ではいまだ、

副業を禁じる会社が多い。

これはおそらく、
先に述べた

人的資本(スキル)や社会資本(信用)を
外につくられることを恐れる会社が多いから。

資本を内側に留めるという
人質策(副業禁止)は、

今までの世の中
で通用するルールでしたが、

今後はどうでしょうか。

終身雇用や年功序列という
日本の繁栄を支えてきた独自のシステムは

終焉を迎えつつある。

定年まで一つの企業で
社会人を全うすることは、

ちょっと危ういのでは?

いろいろ考えると、
そんな不安にかられてしまいます。


副業ができないのであれば
他にどんな選択肢があるのか?

タテのつながりではなく、
ヨコのつながり。

狭くて深くて強いつながりではなく、
広くて浅くて緩いつながり。

組織に守られるのではなく、
自分の力で、

硬直的な枠組みを飛び出して、
流動的な世界へ。

フリーランスな生き方は、

これからの社会で「主流」
になっていくと確信しています。


■サッカー界は

そんな潮流に逆らうことが
できるでしょうか。

現場ではすでに
フリーエージェントとして

選手は自由に、単年契約で
人的資本と社会資本をひろげ、

短いサッカー人生で
多くの信用を勝ち獲り、

引退後、そして老後も「稼げる」
土台を身につけていきます。

一方事業サイドでは、

なかには契約社員として毎年、
自分の能力を売って

資本の増強に努めている人もいますが
少数派。

多くは、

社員として定年まで働く
という前提で人生を設計しています。

そしてその状態は
本当に安泰なのか。

いまいちど問い直す時期
にさしかかっているのかもしれません。


事業スタッフも、

自分の力(スキルや評判)を
若いうちに蓄えて、

B2Cセールスのプロフェッショナル、
B2Bセールスのプロフェッショナル、
ファイナンスのプロフェッショナル、
マーケティングのプロフェッショナル、
経営のプロフェッショナルなど、

力のある人材が
FA宣言」をして

さまざまなクラブのプロジェクト
に関わる世界は、

今は非常識だとしても、

あと10年以内に
常識に変わるシナリオは

否定しづらくなっています。


では今なにをすべきか。
何を考え、何に取り組み、
どんな準備をしておくべきなのか。

在宅勤務で浮いた
移動時間は「思考する時間へ」

現実を正確につかまえて
現実から逃げるのではなく

正々堂々と立ち向かって
人生を切り開いていく。

そんな決意を新たに。


今日も最後まで読んでくれて
ありがとうございます。

それではまた明日。
おつかれっした!




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