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営業のコツを教えてくれる一冊

今日は外まわり。スポンサー営業でした。すでに契約済み。いただいたスポンサーフィーに見合うアクティベーションプランのプレゼンを行いました。こちらは契約前から提案していておおむね了承済み。残る細部の詰めを、慎重に進めているなかでの会社訪問でした。

私の周りには、スポンサー営業のプロフェッショナルが多数。教えを請うために時間をとってもらったり、ときに食事しながらアドバイスをいただくこともあります。自らの思考と行動をロジカルに言語化できる人もいれば、天才肌で感覚で動いている人もいます。

同時にこんな本を開いて、プロフェッショナルたちが話す成功体験を自分なりに解釈することもあります。

返報性、一貫性、社会的証明、好意、権威、希少性、類似性。人や組織に影響力を及ぼそうと思えば、これらのルールを知ったうえで動くと成功の確度が高まると、本書が教えてくれます。営業のセンスが乏しい私のような人間にとって、後天的に「売れるコツ」を多少なりとも身につけ、結果を手に入れられるという意味では、少なくともセールスを生業としている人にとっては必読書だと思います。

ビッグディールを勝ち取るために、普段から種まき、信頼を獲得したなかでの「与える」こと。無料試供品の真の強みは、それが一種の贈り物であるため、返報性のルールを持ち込めます。受けた恩義に将来必ず報いなければならないという義務感を相手に与えることができます。

自分のこれまでの行為や決定と一貫した思考や信念を持ち続けたいと思うのは汎用性の高い人間の心理。一貫していたい、もしくは一貫していると見てもらいたいという欲求のせいで、しばしば私たちは自分の利益と明らかに反した行動をしてしまいます。「絶好調ですね!」と、業績をほめられて否定しなければ、その後セールスを受けても断りづらくなったりするそうです。儲かっている=お金がある。一度そう認めてしまえば、見栄を抑えにくくなるという成り行き。

その他の詳細は本書に譲るとして、でも一つ言えることはどれも「思考の近道」を選択しているということ。特に現代社会のように情報が溢れ出る世の中において、意思決定ほど難しいものはありません。ですが私たちは常に意思決定を迫られ、何かしらの選択をしながら生きています。そのとき、「相手が何かくれたから」「だからお返しする」といった、自分の選択を自動的に正当化できる法則は、意思決定を容易にするという意味で、私たちは重宝しがち、ということ。

営業していて感じるのは、ちょっとでも「似ているところ」があれば、お互いに意気投合しやすいということ。あれこれ営業トークを駆使しても、「類似性」が一つ見つかりさえすれば、契約にいたることは少なくありません。たとえば「阪神タイガースファン」というお互いの嗜好がわかった瞬間、一気に親近感が醸成されることって結構な割合で多くの人が経験していると思います。それが「営業」に生かされるわけです。

今日も、「京都」「MBA」「海外」といったキーワードで意気投合。あっという間に仲良くなれてワンステップクリア、次のフェーズに進むことができました。おそらくいい契約ができると思われます。

こんな簡単にはいかないことのほうが圧倒的に多いですが、シンプルにわかりやすく説明してくれる「影響力の武器」は、多くの方に読んでもらいたい一冊です。ぜひ。

久保大輔




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