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バカにできない「積み上げてる感」


本日は4月最終日で、3分の1が終了する2021年。毎日を振り返り、月々を省察して、丁寧に歩いてみるとちゃんと軌跡が見えるもんです。「積み上げてる感」を可視化すると朝から元気全開。昨日も、そして今日もまた、淡々と粛々と、自分なりに考えた「第二領域」に取り組むことができます。

40数年間を生きてきて、ようやく初めてちょっとだけコツをつかみました。生きているとうれしいことや楽しいことばかりではありません。悔しいこと、辛いこと、憤ること、悲しいこと。ネガティブな感情にさいなまれる日のほうがひょっとしたら圧倒的に多いかもしれません。人間なので、激しく上下する感情の起伏を抑えることは無理。しからばいかに「平均化」するかが勝負です。

先に記したとおり、「積み上げてる感」は非常に重要です。カレンダーに「1、2、3、…」と日づけの下に積み上げた何かの総量を記入すると、「こんなにやったのか?」とあるとき驚かされることになります。運動、英会話、読書、断酒、論文…個人的にはこれだけの第二領域を日々積み上げているという実感が、ネガティブな日の感情の下落を最小限に食い止めてくれます。

「好事魔多し」という古語にあるとおり、好調時には「まさか」という坂が突如あらわれがち。人生には「上り坂、下り坂、そしてまさか」があると言われていますが、仕事でうまくいったとき、受注したとき、彼女ができたとき、サッカーでゴールを決めたとき、就職が決まったとき、大学入試に合格したときの感情の急騰には気をつけたほうがいいという先人の教えです。

ですが数字は正直。いいことが起きようが悪いことが起きようが、積み上げた量に特別なプラスマイナスはありません。いいことがあったら「おまけ」と思って、悪いことがあったら数字を見て、勇気を出して、心を落ち着けて。そんな4か月だった今年は、自分に対して、そしてもちろん周囲に対しても常に冷静にいられたはずです。コミュニケーションの幅と深さが確実に増しました。

KPIとは、「Key Performance Indicator」の略。重要業績評価指標のことです。仕事ではいわゆるノルマといわれる数字としての成果のほかに、中間目標としてのKPIが定められています。毎週一回、可視化された仕事の「進捗」を共有して、遅れがあれば対策を考えます。そしてプライベートでももちろん、KPIを定めています。

KPIの進捗率が悪ければ、KDI(Key Do Indicator)を増やすという発想ができます。要は行動を増やせということ。今週の受注目標(KPI)が悪ければ、クライアントへの訪問回数などのアプローチ数を増やしにかかります。質的な検討ももちろん並行して行いつつ、量の追求にフォーカスします。とにかく動けと。

プライベートだと、まったくの自己責任。周囲の監視、プレッシャーはゼロで、すべて自分次第です。ですがカレンダーに書かれた数字は、無意識レベルで行動を促進してくれます。月々の目標として「読書を最低10冊」したいと掲げていて、27日まで6冊しか読めていないという状況をかなり前から自覚できていたのは、カレンダーの数字のおかげ。時間管理、余分な時間をかきあつめて、まとまった時間にリソースを集中投下して今月も10冊に到達しました。

完全なる自己満ですが、既述のとおり、この積み上げや達成感が精神安定剤になるので、おろそかにできない、バカにもできない自己満でもあります。もちろんこの第二領域が次にどのように生きるかも設計済み。数か月後、数年後に、自分のありたい姿を実現するための、ひとつの戦術です。

なんだか充実しない、モヤモヤする、何かが足りない。そんな感覚がある人はぜひ、カレンダーへの数字の記入をはじめてみてください。めちゃくちゃおすすめ。毎日が引き締まって、習慣化されれば、気合も根性もいらなくなります。

久保大輔




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