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コロナ禍を乗り越えるための鍵

FROM ボブ・バーグ

ご存知のように私たちはコロナ禍で大変難しい時期にある。

しかし、日常を取り戻しつつある部分もある。だが、それはあくまでニューノーマルと呼ばれる新しい日常になるだろう。そして、その日常にはまだまだ不確定で未知の部分も多い。

実際、私が敬愛するスピーカーの1人、スティーブ・キーティングは「私たちは今までようには戻れないだろう」と言っているが、まさにその通りだろう。

こうした転換期にある中で、私たちはどう生きるべきか?どう行動すべきか?といった質問を受けることが増えてきた。今回はそうした質問に対するヒントになるコンセプトをお伝えしたいと思う。

真実を受け入れ、対処すること


私は長年の間、成功や成功している人々について調べたり、観察していく中で、気づいたことがある。それは彼らは常に真実を扱っていることだ。また、それは必ずしも望ましい真実とは限らない。それでも、彼らはまず真実を受け入れること。次にそれに対処していくことを考える。

そのうえで、私はこうしたテーマに関する最良のブログを見つけた。それは、リーダーシップの第一人者であるダン・ロックウェル氏のブログになる。彼は古典的名著であるジム・コリンズの著書『ビジョナリー・カンパニー 2 – 飛躍の法則』の中から「ストックデールの逆説」と呼ばれるコンセプトを取り上げていた。

この「ストックデールの逆説」の由来となったジェームズ・ストックデールはアメリカ海軍の軍人としてベトナム戦争に従軍し、不慮のことから北ベトナム側の戦争捕虜となってしまう。

いつ終わるかわからない過酷な状況を生き抜けた理由とは?


彼が捕虜となった期間はおよそ7年ほどと言われる。その期間、彼は日常的に暴力を受け、20回以上も拷問されたとされている。その恐怖や肉体的・精神的苦痛は想像を絶するものだっただろう。そして、当時の彼はその恐怖や苦痛がいつ終わるのかそれすらわからない不確実な日々を送っていた。

ダンはこの「ストックデールの逆説」のコンセプトを紹介しながら、現在、私たちがコロナによって直面しているいつ終わるのかわからない不確実な状況を乗り越える方法を説いていた。さて、先ほどの著書の中でジム・コリンズとストックデールは対談し、ストックデールは次のように対話したとされている。

「わたしはここから出られるだけでなく、最後は必ず勝利を収め、この経験を人生の決定的な出来事にし、あれほど貴重な体験はなかったと言えるようにするという…こうした結末について確信を失うことはなかった」

もちろん、私たちは「ふり返ってあれはひどい出来事だった、けれども、いい経験だった」と過去を美化することもできるものだ。このように悲観的な状況であっても、それを楽観的だったり、ポジティブに捉えることで、その状況をやり過すこともできるだろう。実際、著者のジム・コリンズもそのように思い、次のように尋ねた。「では、そうした状況に耐えられなかったのは、どんな人たちだったんでしょうか?」。

この問いに対し、ストックデールは以下のように答えた。

「それは簡単に答えられる。それは楽観主義者だ。」

この答えにジム・コリンズは困惑した。なぜなら、先ほどのストックデールの話と矛盾するように思えたからだ。過酷な捕虜生活を生還できた人々は先ほどのストックデールが語ったように楽観主義を持つこと。それこそがその理由に思えたからだ。そのため、詳しくを尋ねると次のような返答があった。

「そう、楽観主義者だ。クリスマスまでには出られると考える人たちだ。クリスマスが近づき、終わる。そうすると、復活祭までには出られると考える。そして復活祭が近づき、終わる。つぎは感謝祭、そしてつぎはまたクリスマス。すると、彼らは失望が重なって死んでいったのだ」


そのうえで、ストックデールはこう続けた。

「これはきわめて重要な教訓だ。最後にはかならず勝つという確信、これを失ってはいけない。だがこの確信と、それがどんなものであれ、自分がおかれている現実のなかでもっとも厳しい事実を直視する規律とを混同してはいけない」

…こうしたことから、ジム・コリンズは、どれほどの困難にぶつかっても、最後には必ず勝つという確信を失ってはならないこと。そして、同時にそれがどんなものであれ、自分が置かれている現実の中でもっとも厳しい事実を直視するという一見する相反する概念を「ストックデールの逆説」と呼ぶことにした。

さて、このエピソードとコンセプトはまさに今、私たちに起こっている状況と重なることが多い。実際、コントロールできないことは大いにあるものだ。しかし、その中でもコントロールできるものある。それは私たちの態度・姿勢だ。

私たちは最後には必ず勝つ。しかし、そのうえで最も厳しい現実を扱い、それに対処していくこと。これこそが、私たちに今求められていることではないだろうか。

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