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松任谷由実と中島みゆき

 押し入れで探し物をしていたら、昔、紀伊國屋ホールで観た荒井由美とハイファイ・セットのコンサートのポスターが出て来た。

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しっかりと、私の名前入りでサインが書かれていた。当時は、観客が普通に楽屋に入って、ミュージシャンと話が出来たのだ。

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 私は、荒井由美派なので、中島みゆきの曲は、詳しくない。でも、中島みゆきは凄いと思う。

 真の芸術家は、頑固だと思うが、中島みゆきほど、頑固な人を知らない。フォークソングでデビューして、バブル時代、他のミュージシャンがメッセージソングから、サウンド志向にシフトチェンジして、フォークはダサイという風潮の中、1mmもブレず、中島みゆきの世界は揺るがなかった。

 SNSで、“松任谷由実と中島みゆきを比較しないで。どちらも、素晴らしいのだから”というツイートを見かけた。松任谷由実本人も、リツイートしていた。

 それを書いていたのは、女子大生らしく、熱狂的な中島みゆきファンで、他のツイートも、感動的な程、中島みゆき愛に溢れ、中島みゆきが彼女の生活の一部となっているのが伝わって来る。

 松任谷由実の歌ではなく、中島みゆきの歌でしか救えないファンが沢山いることを知っているから、中島みゆきは、頑固に変わらないのではないか、とふと思った。

( 2020.12.11. )

次回作の製作費として、大切に使わせて頂きます。