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癌とお金

日本で2017年の罹患数の女性の第1位は乳ガン、女性の9人に1人が乳ガンになる。


私は、癌家系でもないし、自分は癌にはならないだろうという自信から、民間の医療保険は解約したが、その半年後に乳ガンであることが発覚した。


ファイナンシャルプランナーでもある私は、2人に1人が癌になると言われている時代、また自分も含めこんなに沢山の女性が乳ガンになるのであれば、保険会社は給付金の支払いによって、収益が悪化しないのか気になった。


そして、いろいろ調べてみるとがん保険の特徴が見えてきた。がん保険の主な保障内容は、診断給付金、入院給付金、手術給付金、通院給付金、また、先進医療、抗がん剤治療給付金などをカバーしている。


ここで通常の医療保険と違うのは、「診断給付金」だ。実際に癌になってみないとその意味さえも分からない悪性新生物と上皮内新生物(基底膜を越えず上皮内にとどまっており、転移の可能性がないもの)では、給付内容が異なる場合があり、上皮内新生物の場合は、支払われないか、支払われても減額されることが多い。


これは、私のように乳ガンでもがん細胞が乳管内に留まっている非浸潤癌の場合は、上皮内新生物となり、保証内容によっては、診断給付金が支払われないか、減額されることが多いのだ。実際、非浸潤癌の女性で、がん保険に加入していたが、上皮新生物と判断され診断給付金はゼロ、手術費用のみの給付金だった場合がある。精神的な苦痛を負いながら、金銭的な面でも悲しい思いをすることがあるのだ。


私のように手術をしなくても、セカンドオピニオン診察や定期的な診察、検査、漢方の費用は高額で半年で100万円が消えていった。また、漢方のみならず、癌の新薬は月200-300万円というような、とても高額なものもある。


そういえば、以前フィナンシャルプランナーの勉強会で、実際に奥様が癌になられた方が、ファイナンシャルプランナーでも民間の医療保険には加入しないしクライアントにも勧めないが、がん保険は勧めると言っていた。その場合の注意点は、手術費や治療費は保証内容で認定されないと給付金が支払われない場合があるので、何よりも診断給付金を1,500万円くらい手厚くするのがベストと力説されていたのを思い出した。今さらながら、後悔する。


私が執筆している「女性のためのファイナンシャルプランニング」では、2017年に「もし、ガンを宣告されたら?」という記事を書いていた。まさか、2年後、その記事で自分自身が励まされるとは思わず、涙が溢れた。

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