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菅原卓郎(9mm Parabellum Bullet)による弾き語り&トークライブ「Sugar Water is Bitter vol.3」イベントレポート

菅原卓郎(9mm Parabellum Bullet)の公式ファンコミュニティ「Sugar Water Hours」。

アーティストのためのファンコミュニティサービス「Fanicon」で開設されているこのコミュニティの会員向けに、オンラインの弾き語りイベント「Sugar Water is Bitter vol.3」が、11月15-16日の2日間にわたって行われた。

ゲストミュージシャンとともに普段とは異なる菅原の一面を見せてくれた1日目、AC 9mmとして多様なアコースティックアレンジを見せつけてくれた2日目の様子を、それぞれレポートする。

「Sugar Water is Bitter vol.3」の開催場所として選ばれたのは、新宿にある最新スタジオ・BLACKBOX³の一室。

レンガ造りで、どこかアットホームさを感じさせるこのスタジオに、リラックスした様子で現れた菅原。「今日は3名のゲストがいます」と説明した上で、そのトップバッターとしてゲストギタリストの爲川裕也(folca)を紹介した。

そのリラックスした雰囲気で始まったのは「キャンドルの灯を」。
アコースティックで心地よい演奏に、歌い終えた菅原は「9mmよりいいんじゃないの?」と笑い、爲川も「スタジオでも言ったけど、かなりいいよ!」と笑顔で答える。

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ギターも持たず、普段とはかなり雰囲気の違う菅原だが、「せっかくボーカルだけでやるならこの曲かなと思って」という紹介で歌い始めたのは、森山直太朗「花」のカバー。一音ずつ丁寧に歌い上げる、存在感のあるパフォーマンスを見せてくれた。

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また、3曲目には2人目のゲストミュージシャンである山下英将(folca)が登場。菅原からマイクを譲られた山下は、自身が9mm Parabellum Bulletの中で最も好きだという「The World」のカバーを、サックス入りのアレンジで聴かせてくれた。

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続いて披露されたのは、同じく山下英将のボーカルによる「鼓動」。重厚さとキャッチーさのどちらもあわせ持つこの楽曲を、ギターとボーカルのシンプルな構成でたっぷりと聴かせてくれた。

そして、最後のゲストミュージシャンとして登場したのは井上貴博(ex鉄と鉛)。井上は昔、9mm Parabellum Bulletと対バンしたことがあり、「神戸の中華屋で打ち上げしたよね」「9mmのライブは印象に残ってるよ」といった思い出話を披露。そのまま、「SOY 'n' GEL」「半ブレラ」で、絞り出すような思いのこもった歌声を聴かせてくれた。

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その井上の歌声を横で聞いていた菅原は「(山下と井上の)二人を呼んで本当によかったって思ってる」とここまでの感想を一言。その後、披露された井上の「ドレスを脱がせて」のカバーでは、「自分の曲なのに久しぶりに聴いた」「いい曲だよね」と笑っていた。

そして迎えた最後の楽曲は、SMAPのカバーで「セロリ」。皆で話し合って決めたというこの曲を、それぞれの個性を活かしたボーカルで聴かせてくれた。

随所で「歌にフォーカスしたライブ」が今回のコンセプトだと語っていた菅原。まさにその言葉通り、「Sugar Water is Bitter vol.3」1日目は、歌を存分に聴かせてくれる至福の時間となった。

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「Sugar Water is Bitter vol.3」2日目は、菅原卓郎、中村和彦、かみじょうちひろによるAC 9mmのライブが行われた。

会場となったのは、昨日と同じスタジオの一室。異なるのは、ベースやドラムセットが運び込まれていることだ。

そこにスタンバイしたAC 9mmの3人が、1曲目に選んだのは「The Revolutionary」。勢いのある楽曲をアコースティックにアレンジし、落ち着きのあるバンドサウンドを聴かせてくれた。

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実は、この日かみじょうが使っていたドラムは、子ども用の小さいセット。10年ぶりぐらいに人前で使ったということで、3人のMCも大盛りあがり。
そして、そのままの勢いで突入したのはボサノバ風にアレンジされた「キャンドルの灯を」。昨日の演奏とはまた異なる、アコースティックバンドならではのソフトなパフォーマンスを見せてくれた。

続いて「あんまり聴いたことがある人いないよね」という菅原のMCとともに始まったのは「Cold Edge」。どこか哀愁さのあるこのバラードを、しっとりとした演奏で歌い上げる。

菅原いわく「アレンジするのにかなり苦労した」というこの曲は、AC 9mmを始めてから演奏することが増えた曲のひとつだという。中村も「昔はこんな大胆なアレンジをする勇気がなかった」「速い曲は速いままでやらなきゃと思っていた」と話し、AC 9mmがいかに3人に音楽的な影響を与えたかを語っていた。

そして、強烈なアタック音とともに始まったのは「どうにもとまらない」。もともと疾走感のある楽曲だが、アコースティックにアレンジされたことで、より楽曲の良さが際立つ。

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続くMCでは、なぜか「シンバルはお皿にできるんじゃないか」という会話がスタート。大きいシンバルの方がいい、お店で使って欲しいといった話をするうちに、どんどん会話が迷走し、その雰囲気を断ち切るように最後の楽曲「Black Market Blues」が始まった。

本来たたみかけるような展開が印象的なこの楽曲だが、アコースティックアレンジになったことで迫力だけではない楽曲の繊細さが引き出され、AC 9mmならではの良さが存分に発揮されたパフォーマンスとなっていた。

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9mmらしさはそのままに、菅原の新たな一面や、引き出しの広さを見せつけてくれた「Sugar Water is Bitter vol.3」。今後の「Sugar Water Hours」での活動にも、引き続き大きく期待したい。

<セットリスト>
■11月15日
1. キャンドルの灯を
2. 花
3. The World
4. 鼓動
5. SOY 'n' GEL
6. 半ブレラ
7. ドレスを脱がせて
8. セロリ

■11月16日
1. The Revolutionary
2. キャンドルの灯を
3. Cold Edge
4. どうにもとまらない
5. Black Market Blues

■菅原卓郎(9mm Parabellum Bullet)公式ファンコミュニティ「Sugar Water Hours」
https://fanicon.net/fancommunities/2430

イベントレポート&ライティング・まいしろ

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