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「オンラインライブの未来を考える」事例に見る今後の発展へのヒント


こんにちは、Fanicon運営チームの石浦です。
最近では様々なオンライン、リモート化が進んでいますね!
かくいう私も完全にリモートで出勤しておりますが、「案外快適に仕事できるもんだなぁ」なんて思ったりしています。

そんなオンライン化の波は着々とエンタメ業界にも来ております。
今回はオンライン化の進むエンタメを象徴する"オンラインライブ"の未来について皆さんと考えていきたいと思います!

オンラインライブの地位は確固たるものに

新型コロナウイルス蔓延により、現場でのライブ活動の代わりとして”オンラインライブ”が社会に浸透し始めて早一年。3度目の緊急事態宣言が東京に発令されるなど予断を許さない状況において、オンラインライブは今ではエンタメに必要不可欠なコンテンツと化してきています。

しかし、「オンラインも良いけど、やっぱり現場が良いよね」という声は少なからずあるようです。
事実、様々な音楽フェスが開催決定を発表した際には、多くの喜びの声がSNS上に溢れていました。
今後新型コロナウイルスとの折り合いがある程度つく頃には、現場でのライブは増えていると予想できます。

では、オンラインライブは今後どうなっていくのでしょうか。

オンラインライブ市場は急成長!

まずはリアルのライブ市場とライブ配信市場の現時点における予測を見ていくことにします。ぴあ総研(東京・渋谷)が2020年10月に出したライブ・エンタテイメント市場に関する報告は以下の通りです。

2020年10月25日時点で試算した2020年のライブ・エンタテインメント市場規模(試算値)は1,306億円となる見通しで、6月30日に公表した試算値1,836億円より、さらに28.8%減となりました。新型コロナウイルス感染症の拡大防止を目的としたイベントの参加人数制限がいまだ続いていることから、2019年まで好調に推移してきたライブ・エンタテインメント市場の回復は大幅に遅れており、前年の約8割が消失するとみられます。


次にサイバーエージェント傘下のサイバーZ(東京・渋⾕)が行った国内ライブ配信市場調査に関する報告は以下の通りです。

デジタルライブエンターテインメント市場は2023年に700億円超、2024年には約1000億円へ
2021年以降は、新型コロナウイルス感染拡大への対策が進み、リアルライブ需要は2019年以前の水準に向けて緩やかな拡大基調を続けることが予想されます。その一方で、リアルライブにおける感染症対策を前提にした物理的な収容人員の抑制などによる収益機会の減少を補う手段として、デジタルライブ配信による収益拡大を図る取り組みは、不可逆的に進むことが予想されます。

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このように、今後も急速にオンラインライブ市場の拡大は続いていくものと考えても良いでしょう。特にオンラインライブは、気軽に参加できる点や、病気や怪我で現場に行けない方も楽しめるという点などオフラインにはない強みがあります。その他にもオンラインだからこそ担える役割は多数あり、将来的にはリアルとオンライン両方のライブ事業が共存する形態になっていくことは想像に難くありません。

今後の発展には新たな価値が必要なのでは?

先ほど将来的にはリアルとオンライン両方のライブ事業が共存すると言いました。この流れが進む中でオンラインライブがリアルに負けないほどのコンテンツ力を得るためには、ただ単にリアルのライブを映像として垂れ流すだけではない、より洗練されたオンライン独自の本質的な新しい価値を備えることが重要なのではないかと考えられます。

そのために必要な新しい価値とは何か。以下では事例を踏まえそのヒントを探ることにします。

オンラインライブ演出の事例

Katy Perry - Daisies (Live From American Idol Finale, May 17 2020)


まず初めに取り上げたい事例は、ケイティ・ペリーによる大胆な映像演出を活用したパフォーマンスです。
ここではアーティスト本人がまるで映像の中に入り込んだような光景が映し出されており、まさにオンラインライブならではの『リアル』×『映像』の価値が表れていると感じました。
このパフォーマンスは今後のオンラインライブにおける1つの指針になるのではないでしょうか。

バーチャル空間でのコンサート

Danger-Haven Virtual Concert


フランスのエレクトロミュージシャンであるDangerが、アクションRPGである『HAVEN』内においてライブを行いました。このようにゲーム空間をゲームのみではなく音楽ライブなど汎用的プラットフォームとして活用する「メタバース」構築への動きが加速しています。
オンライン上であれば、これまでリアルでは音楽ライブと繋がることが難しかった領域(事例におけるゲーム等)において高い親和性を持つことができ、他の領域からファンを獲得する流れも生まれやすくなるのではないかと考えられます。

Travis Scott and Fortnite Present: Astronomical

その大きな事例として挙げられるのが、オンラインゲーム『フォートナイト』内で行われたトラヴィス・スコットによるオンラインライブです。
フォートナイトを運営するEpic Games社CEOティム・スウィーニー氏はかねてよりメタバース構築への野望を語っていました。

そんな登録ユーザー数が3億5,000万人を超えるフォートナイトにおいて行われたこのオンラインライブは規模だけでなく、ライブに必要な要素を兼ね備えていたと考えられます。

それは、ライブへの”没入感”です。

フォートナイトはTPS、つまりプレイヤーの分身としてキャラクターを動かすゲームです。そのキャラクターがアーティストとバーチャルな空間ではありますが、同じ”場所”を共有しているという体験が1200万人以上のユーザーの参加に繋がったのではないでしょうか。

また、バーチャル空間でのオンラインライブはパフォーマンスの幅がリアルに比べ格段に広いという点があげられます。この点は今後のヒントになるのではないでしょうか。

Post Malone - Pokémon 25 Virtual Concert

その例としてアメリカのラッパーであるポスト・マローンが2021年2月27日、ポケモン25周年の日に行ったバーチャルコンサートを挙げたいと思います。アバターと化したマローンがポケモンの世界に入り込み、様々なポケモン達と共演しているこのコンサートは、もはや”音”から”映像”へと主役を転換させています。
オンラインライブに付加させる新しい価値として視覚的な価値、映像の重要性はより高まっていくのではないでしょうか。

まとめ

オフラインではできない様々な技術を駆使した試聴体験

これが今回見つけたオンラインライブの発展に必要だと感じたヒントになります。

他にもまだまだあると思いますので、よろしければコメントしていただくと幸いです。

以上、オンラインライブに関することに述べてきましたが、まだまだ成長の余地が市場の面でも演出の面でもあることが見えてきました。確かに現在は手探りな状況が続いていますが、きっかけ1つで大化けする可能性を秘めていると考えています。
今後もエンタメ業界に貢献すべく、私自身試行錯誤していきたいと思います。

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いきものがかり「THE"特典"LIVE」DIGEST MOVIE


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