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tari textile BOOK 後編 #4「I ♡ T」作品NO.13
作品NO.13
![](https://assets.st-note.com/img/1677910831173-MtQVtYUNH1.jpg?width=800)
→経糸:どんぐり(石灰)、どんぐり(みょうばん)、栗(木酢酸鉄)
緯糸:どんぐり(石灰)、どんぐり(みょうばん)、栗(木酢酸鉄)
整経本数308本、半反
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次の作品はこちら。この作品のテーマはずばり「どんぐり」です。
作者は、染色について調べていくうちに、どんぐりが縄文時代から食用とされていること、そして同時に染色材料としても古くから使用されていることを知りました。子供の頃からどんぐりが好きで、加えて原始的な物事に惹かれる傾向のある作者は、どんぐりと布が「原始的」というキーワードで繋がったことでとても嬉しくなり、さっそくどんぐりをテーマにして布を構想しました。
近所の森林公園で、通りがかりの小学生と情報交換をしながらどんぐりの木を探し出しました。そして1つずつどんぐりを拾っていくうちに、まるで狩猟採集民族の遺伝子が目覚めたかのように夢中になり、気づいた時には、様々な種類のどんぐりと殻斗(どんぐりの帽子)が、袋いっぱい収穫できていました。
勢いを得た作者は、拾い集めたどんぐりの姿をもとに、縞のイメージを膨らませました。ころころとしたどんぐりの形を長方形の格子で表し、またどんぐりの尖端にちょこんとついている花柱を「きりべ」の点々で表現しました。
ちなみに栗もどんぐりの一種で、この布にはどんぐりと一緒に拾った柴栗も染色に使用しています。
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