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2020年今年の9枚【48】


今年も12月がやってきた

ここ宮古島ではユニコーンの「雪が降る町」も山下達郎の「クリスマスイブ」も似合わないし12月がやってきたのかこちらが行ったのかは定かではない。しかしそれはどうでもいいことで今年はとにかくコロナコロナで一年が過ぎた。去年のこの記事が2019/12/29に書かれそれはbeforeコロナでそれからあっと言う間に時間が過ぎた感じがするのにはるか昔のことのように思える。

とにかく今年は足早に過ぎる時間で特に後半なんて記憶にない(笑)しかし音楽の事で思い返してみると年末年始初のバンド(座痔)でのライブをやらせてもらいまた年の途中の6月にもやらせてもらい記憶が薄いとは言え濃い一年だったのかと振り返る。

1.「いいね!」サニーデイ・サービス

曽我部恵一氏はサニーデイ・サービスやソロ活動、曽我部恵一BAND果てはカフェやカレー屋さんや中古レコード店の店長など活動が多岐にわたる。年が近いこともあり勝手にリスペクトしている今一番会いたいミュージシャンかもしれない。さてこのアルバム。タイトルの「いいね!」その通りいいね(笑)とにかくサニーデイでありソカバンでありとにかく好きな感じ。ストレートなロック珠玉の9曲。withコロナだ、afterコロナ、生活様式が変わるだの言われるなんだかギクシャクした時代にこのアルバムが聴けたことがありがたく思う。

2.「もっといいね!」サニーデイ・サービス

上記の「いいね!」のリミックスアルバム。最近の音楽には疎いが昔はよくこの手のリミックスアルバムがあったように思う。コーネリアスとかリミックスしたりリミックスされたりしたアルバムをよく聴いていた。新しく曲を再構築すると言う意味でこの6.春の風(どついたるねんremix)とかはいい意味でぶち壊して新しい曲に仕上がっている。もちろん原曲のいいところを残して。そういう意味で12.日傘をさして(曽我部瑚夏Cover)これはカバーと表記があるが再構築という意味ではすばらしい出来で全編通してみても元のアルバムの同等もしくはそれ以上の楽曲揃いの素晴らしいアルバムだった。もちろん元の「いいね!」が最高なのは間違いのない事である。

3.「告白」bettcover!!

今年も彼は外せない。息子の年齢に近いミュージシャンの歌がこんなにも心に響くとは(笑)betcover!!はヤナセジロウ氏のソロプロジェクトなのだが彼は今年21歳。18歳くらいから活動しているとの事だが彼の歌のはフィッシュマンズや尾崎豊など儚くも消えていった生き急ぎ輝くミュージシャンにも似たエネルギーを発している。一見意味が分からない詞も知らない間にズバズバと心にささる。これは彼が年齢の割にはとてつもなく大きな光を放っている用に感じるからで早死にするんじゃないか?と心配させるほどと感じる。インスタライブなどで見せる彼の行動は飄々としておりその心配はないかなとも感じる。とにかく今とても好きなミュージシャンの一人だ。

4.「シン・スチャダラ大作戦」スチャダラパー

去年は電グルで今年はスチャダラが30周年となっ!?去年電グルも瀧兄さんが色々あってぱーっと忘れてだけど去年の一枚に入れるべきいいアルバムだった。とにかく自分には刺さるアルバムでこのスチャダラパーのアルバムも感慨深いものがあった。あのスチャダラ大作戦から30年もたったのかと。当時はとにかく音楽シーンも飽和状態。何か新しいものはないか?とザワザワしていた時代。ギャングスタと比べられてお気楽すぎると卑下されてもいたけどジャパーニーズラップの先駆者だった事は明らかで彼らはまだまだその勢い絶えずあいも変わらず気の抜けた感じなのに斜めからズバズバと刺さるライムとクールなトラック。EGO-WRAPPIN'やライムスターとコラボしたキラーチューンはもとより高校生の長男のことを歌ってるとかと思った5.セブンティーン・ブギは何度も聴いちゃうクセになる曲。結局自分の事でもあり30年の時を超えて男は変わんねぇなと言う結論に(笑)その他とにかく名曲揃いのアルバムです。ありがとうスチャダラパー。

5.「THE PARK」「オレンジ/pray」赤い公園

赤い公園との出会いはツイッターでの訃報だった。そうメンバーの津野米咲さんが亡くなったと知った時だった。トレンド入りするくらいのバンドだから流行ってるだろうなという認識しかなかったけれど彼女(たち)の奏でる音はどれも私の琴線に触れた。今年はコロナ渦の中で著名人をはじめ自殺者が増えていると聞く。彼女も29歳という若さで自ら命を絶つ事を選ぶにはそこに至るプロセスがあったはず。誰かが助けられなかったのかどうすればよかったのか後悔他ならない。赤い公園のどの曲を聴いても悲しさがこみあげてくる。

傷つけてくれてサンキュー
苦しくて息を吸った
吸った息を吐いた
こころが一つ二つうねった
ジャンキーより
あの日誓った約束はもう忘れても構わない
最後くらいはかっこつけたい滲んだオレンジ
どうか振り返らないで 
オレンジより

6.「狂(KLUE)」GEZAN

最初はsoundcloudだったかな。「Ambient Red」と言う曲を聴き心打たれた。で今年このアルバム。驚きとグルーヴ。なにかウネウネとした生き物のようなアルバムでクセの強さがクセになる。GEZANのボーカルのマヒトゥ・ザ・ピーポー氏の曲も聴いたが遠い昔に聞いたことのあるような温かくも懐かしい心象を受けた。温もりと寂しさは隣りあわせなのかもしれない。感情が剥き出しになる音楽を奏でるGEZAN今一番ライブが見てみたいバンドだ。

7.「十」中村一義

中村一義氏自身10作目のアルバムなので「十(じゅう)」アルバムの写真は十字架にも見える。彼のデビューアルバム「金字塔」(1997年)は10年に一人の天才という触れ込みでセルフプロデュースということもありすごい新人が出てきたという印象。当時社会人で地元の友人とバンドをやっていたこともあり年下でヤベぇ奴が出てきたと思っていた。それから100sやなんだらであまり聞かなくなっていたがインスタでたまたま「金字塔」のジャケット写真を見つけ懐かしくapplemusicで探したらこのアルバムが出てきた。相変わらず中村一義で変わらず素晴らしいソングライティングってかなんも変わってないじゃん!「それでいいのだ!」なんてあのどう?どう?ってのが聞こえてくる感じ。ずーと過去から今に繋がるアルバムだと感じた。

8.「thaw」くるり

安定のくるり。未発表曲集?完全なニューアルバムと言うより今までの集大成的な曲集。くるりもこの前の中村一義同様年下なのにスゲェ新人が出てきたと思っていたが知らない間に20年以上もたってすっかりベテランバンド(笑)ここ数年はもうニューアルバムを追っかけて聴くこともなくなっていたけどやっぱりいいなー。岸田氏の優しくも芯のしっかりとした歌声はやっぱりいい。このアルバムの収録曲ではないがRemember meは今でもフェバリットソングの一つだ。

9.「POWERS」羊文学

塩塚モエカ率いるオルタナバンド羊文学。何年も前から活動しているので知らなかったがなんとコレがメジャー初のフルアルバムだとか。ネット配信などで気軽に音源をマネタイズできる時代。メジャーかインディーズの堺なんてもうプロとアマチュアの境では無くなっている。自分を素直に表現できるいい時代だと思う。と、羊文学の話に戻ろう。クセはあるがすんなりと受け入れられる部分ももある。ライドやマイブラ、チャプターハウスと言ったシューゲイザーに通ずるとにかく好きな音。元来女性ボーカル好きでCHARAはては渡辺美里やNOKKO、元を辿れば斉藤由貴まで遡る(笑)ブリグリ、相対性理論、チャットモンチー…女性最近ではカネコアヤノ。女性ボーカルのバンドを組みたいなぁなんて思ったほど。このジェンダーレスの時代女性ボーカルなんて言ってたらお叱りを受けそうだが表現が豊かな人が多いと思うのは自分が男だからだろうか?曲調もそうだが声から受ける印象が多彩で色々な事を想像させる。これからも楽しみなバンド。

オマケ.「炎」「紅蓮花」LiSA

冒頭にも書いたが今年一年は半分以上記憶がない(笑)これがコロナ渦のせいなのか年のせいなのかは定かではないけど一番よく聞いた曲を問われたらこの曲かもしれない。いわずと知れたアニメ「鬼滅の刃」の主題歌。世間的には大流行していたがとくには興味はなくなんだかなーと思っていたのが5歳の末息子と一緒にアニメを見ていてはまり車の中でいつもこの曲をリクエストされてリピートでかけている。おそらく再生回数№1(笑)子供と一緒に歌える歌。しかしこのブームいつまで続くのかな?

最後に(NO MUSIC NO LIFE)

今年はコロナコロナで過ぎた一年だった。いやまだまだ続くのか?例年以上に記憶が乏しい。去年と今年今年の9枚と選出したけど無理やりひねり出した9枚かもしれない。と言うのも10代や20代のころと比べて新しい音楽を聴くということに時間を割くことが少なくなってきている。とはいえ音楽は自分の生活にはなくてはならないものでこれからも聴き続けるでしょう。もうコロナでオンラインライブも飽きてきた。いやオンラインライブもいいんだけどライブハウスで生のライブも見たい。来年はどんな年になるだろう?早い終息を願うばかりです。

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