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THE LATTE TOKYOがドリンクパッケージを変える理由⑤

「THE LATTE TOKYOがドリンクパッケージを変える理由」(最終回/全5回)
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●大切なのはアイデンティティと創り出す思考
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店主の福永と僕は15年以上の付き合いで、好きなものの趣味がよく似ています。
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ファッションやインテリアなどはもちろん、特に熱心だったのがアート作品を集めることで、僕たちにとっては絵やアートピースを購入するということは洋服を買うことと同じ位自然なことでした。
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実際にお店やギャラリーに足を運び、作家さんや店員さんから商品だけでなくフィジカル化できない情報まで得ることで知識を深めて感性を磨いてきました。
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今はコーヒー屋でも気軽にアーティストとのコラボレートを打ち出す二番煎じのお店が増えたように思います。
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店内をギャラリーと称し、プロでも無い人間が精査したあげく、単なる壁面のスペースレンタルで使用料を徴収し、自称アーティストのお粗末な展示を行って満足している。
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何のアイデンティティもミーニングなく、ドリンクカップにステッカーを貼るだけで、いつもと違う特別感 “風” を味わっている。
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コンセプトもテーマも素材もサイズも何一つ練られていない体の良いコラボレートは、まさに水と油です。
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僕はプロではありません。しかし一アートファンとしては「創作を舐めるなよ」と言いたい気持ちでいっぱいです。
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模倣することは簡単です。ネットで手軽に作ったプリントTシャツでファッションブランドを謳ったり、著名な作家に倣ったイラストを描いてアーティストを謳うこともできる。
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それが自身の心のバランスを取るためのクリエイションや趣味として個人で楽しむだけなのであれば話は別ですが、他者からの理解や利益を意識するのであれば、確固としたアイデンティティと創り出す思考が必要です。
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(あとがきへ続く)

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