誰の為に、何の為に仕事をしてるのか
今日はこの記事から。
この記事の内容は理解できます。
価格競争に陥りがちな飲食業界でどう値上げをするか。
なぜ、帝国ホテルはコーヒー一杯2000円でも納得させられるのか。
そんな事が書かれていて、納得はしつつも納得できない部分もあって。
理屈の部分と心の部分です。
コーヒー一杯を2000円で提供したいかどうか。
経営だけをやってる人、現場に立たない人は、それで通るならそうしようと言うでしょう。
でも、現場に立ってる人からすると微妙で。
納得させる自信が無いとかそんな話ではなく。
心から喜んで払ってくれる価格なのか。
その価格を払える人だけに来てほしいのか。
値上げできないのは工夫が足りないからだと言われても、「いやいや違くて」という反応をしてしまいます。
お店の難しさはバランスで。
理屈の部分と心の部分。
売上だけを目指すのかどうかとも言える。
例えばインスタ映えの商品。
簡単に売上は上がると思う。
真冬でも可愛い色をしたフラペチーノの開発に余念が無いし。
売上が上がるという事は、お客さんも喜んで買ってるという事なので、win-winの関係。
と、理屈では分かるんです。
でも、作ってる側は虚しくなる事もありまして。
こんな真冬に写真を撮るだけの商品を作るのもなー。
とか、
これを目当てに来る人達ってなー。
みたいな。
売上は上がるだろうけど、その人達に来てほしいのかという気持ちの問題になる。
だから、記事のような値上げできない飲食店を少し批判するようなニュアンスはあまり好きではなくて。
理屈だけで飲食店をやってる人って個人ではいないと思うんです。
上場してる所は利益を追求しないといけないけど、そもそも法人化してるところのほうが少なそうだし。
利益追求をしたいなら、そもそも飲食店を選ばない気もするし。
お客さんに喜んでもらうにはどうするか。
これで生きていくにはどうするか。
そのバランスを考えながら経営してると思うんです。
儲けるのはそこまで難しくなく。
味に敏感な人なんてほとんどいないから、原材料のクオリティを少しぐらい下げてもばれないと思う。
産地偽装は悪だけど、お客さんが食べて気づく事はまずない。
でも、そういう事ではなくて。
自分が提供したい商品を、喜んでもらう価格で提供する。
ここに楽しさがある。
頭の良い人達は「だから潰れるんだよ」とか言うと思うんだけど、潰れる理由はそれだけじゃないし。
だってうちはそんな営業をしながらも8年目を迎えてるし。
誰の為に、何の為に仕事をしてるのか。
働く理由は人によって違うので、この手の記事をあまり真に受けないように。
お客様が満足すればいくら高くても問題ありません。
なんて事は、ありません。
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