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いつも同じトレーニングでいいの!? 変動性の重要性と学習効果


エクセウらの研究グループは、2019年にランナーの短期記憶について次のように報告している。
「ランナーは通常のルートを走ったときと比較したとき、普段とは違うルートを走ったときのほうが全体的な短期記憶のパフォーマンスが向上した。これは、短期記憶と注意制御との相関関係を示している」

スポーツでの応用

この研究結果をスポーツに応用することで、選手のパフォーマンス向上が期待できます。サッカーなどの競技においても、変動性のあるトレーニングを導入することで、脳の活性化を図り、選手の短期記憶や注意力を向上させることができるでしょう。以下にその具体的な理由を挙げます。

1. 脳の活性化

同じルートや同じ練習を繰り返すよりも、新しいルートや異なるトレーニングを経験することで、脳が活性化されます。これは、短期記憶や注意力の向上に繋がり、選手の全体的なパフォーマンス向上に寄与します。

2. 運動学習の促進

変動性のあるトレーニングを行うことで、選手は運動タスクをより迅速に学習できるようになります。また、スキルの保持も向上するため、長期的に見ても効果的です。異なる環境や状況に適応する能力が養われ、試合中の不測の事態にも柔軟に対応できる力が身につきます。

3. 選手の自主性の育成

変動性を取り入れたトレーニングは、選手自身が自分で考え、問題を解決する能力を育てます。自主的に判断し、適応する力が求められるため、選手の自主性や創造性が向上します。このような能力は、試合だけでなく、日常生活においても重要です。

4. 長期的な効果

反復的なトレーニングは短期的には効果がありますが、長期的には変動性のあるトレーニングの方が持続的な効果をもたらします。変動性を取り入れることで、選手はより広範なスキルを習得し、持続的に高いパフォーマンスを発揮できるようになります。

まとめ

常に同じトレーニングを行うのではなく、適度に異なるトレーニングを取り入れることが重要。
変動性を取り入れたトレーニングは、スポーツだけでなく他の学習や日常生活にもポジティブな影響を与えることが示されています。脳の活性化、短期記憶や注意力の向上、運動学習の促進に効果的であり、選手の自主性を育て、長期的なスキルの保持にも寄与します。
スポーツコーチや指導者は、選手のトレーニングに変動性を取り入れることで、選手のパフォーマンス向上を図ることができるでしょう。また、このアプローチは、スポーツだけでなく、他の分野にも応用できるため、より広範な影響を期待することができます。

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