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わたしのプロトタイプ#6「目指すは日本全国!人と未来をつなぐ『旅するスナック』」

THE CAMPUS FLATS TOGOSHIは「プロトタイプする暮らし」を応援するコクヨ初の集合住宅です。施設には、どなたでも利用可能なレンタルスタジオを併設し、「いつかやりたかったこと」へ一歩踏み出す方を応援します。
本連載では、THE CAMPUS FLATS TOGOSHIのスタジオで”プロトタイプ”した方の声をお届けしていきます。

今回、お話を伺ったのは日本各地で「旅するスナック」を開催する大下眞央さん。スナックという業態にこだわり、場づくりに取り組む大下さんの”プロトタイプ”とは?

大下眞央
航空会社にて羽田空港国際線のグランドスタッフを経験後、経済産業省Next Innovator始動2018に4期に選抜。高校生が地域を旅して学ぶ実践型教育プログラム「イノ旅」や、旅の効用を科学的に検証することを目指す「旅と学びの協議会」を立ち上げる。
現在は大手飲料メーカーにてヘルスケア・ウェルネス分野の新規事業開発を行う傍ら、MoveHearts株式会社にて地方自治体、企業との企画推進、地域コンテンツPRやアンバサダーなど行いながら、「旅するスナック」で地方創生、新規事業創出を当たり前にする活動を行っている。

-まずは大下さんのプロフィールを教えてください。

大下 日中は大手飲料業界で新規事業開発に携わっていて、今は、社内向けベンチャー制度の運営事務局として、制度設計から事業伴走支援、組織風土醸成の仕組み作りなどをしています。

プライベートでは、「旅するスナック」という出張型スナックを開催しています。飲食店や飲み屋さんなど、いろいろな場所で受け入れ側に立ってくださる方と連携して、スナックという場所をきっかけに、年代、世代、肩書き、職業、そういったものを全部超えてフラットにつながれる場所づくりを目指しています。

大下さんがFLATSで開催した「旅するスナック」

-「スナック」という業態には何か理由が?

大下 私の中でスナックにこだわる理由が二つあって、一つはつなぎ役としてのハブになるママ的な人がいるということ。もう一つは、フラットな場だからということ。

会社では上司と部下でも、出会った場所がスナックだと社内の会議で出会うよりも一気に距離を縮めることができた経験があります。普段の肩書きをいったん捨てて、お酒をかわしてっていう場が好きなんです。

ちなみに今、社内でも、新規事業に興味がある人や社外のことに興味を持っている人がふらっと立ち寄れる場所をつくり、社外ゲストを呼んだりもしています。

-「旅する」という言葉どおり、さまざまな地域で開催されているのでしょうか?

大下 はい。23年には石川県の能登町で開催したり、愛媛県のとある会社さんのオフィスを貸してもらったり、熊本県や長野県に行ったり…。

-まさに各地を飛び回っていますね。きっかけは何だったんでしょう?

大下 今、働いている会社の前に新卒で入社したのが航空会社だったんです。そこで東京の高校生を別の地域に連れて行き、さまざまな体験をしながら地域課題解決のアイデアを考えるプログラムを立ち上げる機会がありました。教育×旅という、会社にとっても初めての取り組みでした。

私はずっと海外がいいなあと思っていて、年に1回は海外に旅行に行くぐらい好きだったんです。でも、その事業を始めたとき、受け入れ先を探すために日本のいろいろな地域をまわって話を伺っていくと、ガイドブックに載っていない、すごく面白いものが日本にもたくさんあることに気付き始めたんです。

一番最初に受け入れをしてくださった宮崎県で印象的なエピソードがあります。宮崎ってお茶の事業者さんとか、ウナギの養殖がアツいんですよ!

-知りませんでした!

大下 ウナギ養殖事業の代表の方がとても素敵で。代々、養殖を引き継がれている家系で、ウナギが稚魚から育っていくまでの過程をずーっと見てるんです。お世話も一日も休むことなく。その日の気温によって元気かなーとか、よく食べてるから大丈夫だなーとか、まさに職人なんです。そのときの背中がすごくかっこよくて。

人の熱い思いに触れることや、ガイドブックでは見つけられないけれど、誰かにつないでもらえるからこそ訪れることができる場所に出合うことの楽しさを感じるようになりました。

それからは、いろいろな土地で行政の方やその街で事業をされている方と教育プログラムをつくりつつ、私の周りの人たちにも、私が感動した地域のことを少しでも知ってもらえたら…と、東京で一緒にスナックを営業するようになりました。

逆に私が地域に視察に行くときは、その地でスナックを開催させてもらったりもしています。

-「やりたい!」と思ったことを実現させていくための秘訣はありますか?

大下 普段から「これやりたい!」っていうことを、いろんなところでいろんな人に言ってるんです。

例えば、たくさん人が集まるような場所にいたときに、「スナック営業させてもらえるような場所、知ってますか?」みたいに軽い感じで。そうしたら、「どこどこの誰誰さんつなぐよ!」っていうのを言っていただけることが多くて。

実はこのFLATSのスナックも、「場所を探してます!」と言っていたら、お世話になっていた方から教えていただいたんです。

-とにかく口に出してみる、と。大事なことですね。FLATSで開催した「旅するスナック」のことについても教えてください。

大下 昨年10月には、福島県西会津奥川地域のお米を使ったおむすび屋さんの立ち上げを目指す武蔵野大学の学生さんをゲストに、おいしいおにぎりと福島県のレアなお酒をふるまいました。

大下さんがセレクトした日本各地のドリンクがメニューに並ぶ

今年の3月には、能登にゆかりあるゲストをお迎えし、何度も訪れている大好きな能登町のことを感じてもらえるスナックも開催し、売り上げは能登支援に寄付をしました。

多種多様な人が集まるスナックは毎度盛況!

「旅する」の意味は、実はもう一つあって、普段の枠から越境して、日常生活では出会わない業界・業種の人と出会うという意味も込めています。

皆さんご存知の某大手旅行出版会社の企画担当の方と、たまたま来ていた大手人財会社の役員の方が、スナックでの出会いをきっかけに、書籍出版に至ったという話を聞きました。その他にも、スナックで一緒にすごしたお客さん同士がつながり、後日お客さんの主催するイベントに一緒に参加されたりということも、沢山起こっています。

スナックでの出会いで、普段は出会わなかった業界の人同士がゆるく繋がり、新しい企画が生まれたりすることがとっても嬉しいです!

-FLATSのレンタルスタジオを使用した感想もぜひ教えてください。

大下 これまでいろいろな場所でスナックを開いてきましたが、特に使いやすいですね。グラスやお皿、箸やスプーンなどの必要な備品や、音響設備、看板などが完璧に整っているので、初めて自分で一日店長をやってみたい人にもおすすめです。コミュニティマネージャーの方が親身になってくださいますし、希望すればSNS上でイベントの告知もしていただけます。

シェアハウスの中で、居住者同士、居住者と外の面白い人との普段得られない出会いがある場所は、とても魅力的だと思います!

最後に、大下さんがこれからやってみたいことって何でしょう?

大下 自分自身が場をつくることには、もちろんやりがいはありますが、これからは、スナックのママを増やすこともやってみたいなと思っています。

同じようにスナックのような場を持ちたい!という人の声も聞きますし、今までの経験を生かして、人の共通点や強みを引き出して人をつないであげられるような人を、もっと増やすような活動もしてみたいです。

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#プロトタイプする暮らし
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(文・THE CAMPUS FLATS TOGOSHI コミュニティマネージャー)


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