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“料理は五感で感じるため、最も人に響かせられる手段だと思う” まかな / 服部栄養専門学校1年 / 東京チーム

THE BLUE CAMPに参加する学生たちを、それぞれがエントリー時に提出した自己紹介およびエッセイとともに紹介します。東京チームは、高校生2名、調理学校生1名、大学生5名(うち1名水産研究)の計8名です。

“料理は五感で感じるため、最も人に響かせられる手段だと思う”

今回紹介するのは 杉山茉珈奈 (まかな) です。

彼女は普段調理学校で料理を勉強していて、よく授業で作った料理の写真をシェアしてくれます。去年ブルーキャンプでメンターシェフを務めていた石井シェフの水産資源問題の取り組みに感銘を受けて、今回のキャンプへの参加も決めたそうです。彼女はギャルマインドでムードメーカーとしてチームを盛り上げながら、ノートに沢山のメモを取る勉強熱心な一面も持っています。


応募時 自己紹介

去年の2023年に服部栄養専門学校のオープンキャンパスで初めて石井シェフとお会いしました。食材への感謝や旬の食材を使い季節を表現した料理、サステナブルをテーマに食材選びや食の諸問題に取り組む姿に強い魅力を感じ、感銘を受けました。特に竹炭を混ぜて焼いたクッキーで魚の骨を表現し、食材の恵みへの感謝を表した料理の素晴らしさは忘れられません。(その時食べた石井シェフの料理を写真でお送りしてあります。)

そしてその時ブルーキャンプについて話を聞き、興味が湧きました。水産資源問題の解決に向け何が必要で何ができるのか突き止め、その背景を料理で表現する人がいるなんて初めて知り、石井シェフのファンになりました。その時は高校3年生でしたが、絶対にこの学校に入りイベントに参加したいという思いを1年間温めてきました。

様々なジャンルの方が参加するこのイベントで海産物に対しどう考えているのかセッションし、そのセッションした事を自分の糧にして食料問題や環境問題に関心を持ってもらうユーモア溢れる料理を創る、料理人になると決心しました。だから私は絶対にこのイベントに参加しなければならないのです。

応募時 エッセイ 
「海と食の未来について思うこと、取り組みたいこと」

はじめに、水産物は古くから日本の日常食として広く国民に消費されてきたかけがえのないものだが、 海の諸問題によりその日常が疎かになることは決して許されない。そして海の諸問題について食を通して国を超えた人々にも関心を持っていただき、誰もができる取り組みを1人でも多くの方に実践していただく。そこで「乱獲による水産資源の枯渇問題」について着目し、私の意見を論じる。

「海の魚は5年で枯渇してしまう」と近畿大学世界経済研究所水産・食料戦略分野教授の有路昌彦教授が言う。水産資源は1994年から減少タームに入り、魚の資源量が減っているにもかかわらず、乱獲状態を止めることがないのはなぜか。それは人口増加と所得増加により、魚の需要が拡大しているからである。魚の資源量が減り供給は減るが、需要は増えるので価格は上がる。価格が上がると漁師は多く魚を捕ろうとするので枯渇がより進んでしまう。負のスパイラルなのだ。ではどうしたら良いか。私が考える解決法は、2つある。

1つは、「養殖」。人類の食糧供給を支えるカギであり、飼料供給率3の鶏肉より低い2~3という数字で養殖魚は生育できるからだ。だが養殖技術があり環境も適した日本の養殖生産は少ない。それは需要に上限があり国内市場向けであるからだ。つまり海外市場の開拓が必要がある。
2つ目に、「未利用魚の普及」だ。サイズが規格外だったり、一般に知られていないことで買われないといった理由で市場にあまり出ないが、味は美味しい。因みに購入したいと思えば、産地直送品のウェブサービスがあるため直接漁師さんから届く。つまり未利用の原因は、調理方法が普及していないことが大いにある。そのため私が取り組むべきことはそこにあると自覚した。

おわりに、私が取り組むべきことは料理人になる決意から調理師学校に入りこのブルーキャンプに参加する今、未利用魚の調理方法を学びレシピを考え、水産資源の枯渇問題について想いが込められたユーモアある料理を提供する。そして世界中の人々が感銘を受け、関心をもつ。料理は五感で感じるため、1番効果のある手段だ。徐々に未利用魚が人々の手に行き渡り、未利用魚の需要が高まることで普及もしやすくなる。そうすることで、水産資源の枯渇問題解決と食糧供給を支えることができる。だから私は世界の問題解決に向け、絶対にこのイベントに参加しなければならない。

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