『３分の１ルール』と、SDGs自販機『fuubo』で買ってみた件
土日はノンジャンルで、自由に徒然なるままに…
フードロスの問題が深刻です。
例えば恵方巻、
昨日(2/4)はどれくらい捨てられたんだろう？
排出ボリュームでいうと、家庭からと事業者からが半々(45:55)ですが、事業者由来のフードロスには『外食産業からの廃棄』と、『小売業からの廃棄』が挙げられます。
『小売業からの廃棄』の多くは、組織小売業(チェーンスーパーやコンビニ)による『消費期限・賞味期限切れ商品の廃棄』となります。
この組織小売業からの賞味期限切れ廃棄が多い要因の１つとして、業界独自の『３分の１ルール』が挙げられます。
簡単に説明すると、
① メーカーは、賞味期限の３分の１までの商品を納品すること（納品期限）
② スーパー・コンビニは、賞味期限の３分の２までの商品を販売すること（販売期限）
を業界の慣例としています。
例えば、メーカーの工場で３月１日に製造された商品の賞味期限が３ヶ月、即ち５月３１日までとして(簡便化の為に大の月・小の月は無視します)、
① メーカーはスーパー・コンビニ店舗に３月内に納品しなければならず、
② スーパー・コンビニは４月内に消費者に販売してしまわねばなりません。
法律ではなく、あくまで業界の自主基準です。
この②のルールにより、賞味期限までまだ１ヶ月残っているにも関わらず店頭では『正規の販売棚』から外されてしまいます。
（昨今、欧米でのこの慣習の見直しが始まり、納品期限がもう少し延長されているようです…）
資本経済に於ける自由競争と消費者の安全を考えればやむを得ない慣習とはいえ、昨今話題の『SDGs』の観点から見れば見過ごせないボリュームの廃棄が発生しているわけです。
この仕組みに一石を投じる試みとして、みなとく株式会社が “No Food Loss” を掲げて全国に仕掛ける無人販売機『fuubo』があります。
『fuubo』は現時点で全国13箇所に設置されていますが、そのうち名古屋市内には６箇所も設置されており、うち１台が私が勤めるオフィスビルの階下の一角にあると知って、早速に試してみました。
【fuuboの設置場所】(2022年2月現在)
（愛知）タカシマヤゲートタワーモール７階
（愛知）うまいもん通り 太閤通口
（愛知）ＪＲ名古屋駅 市バスターミナル
（愛知）名鉄イン名古屋錦
（愛知）名鉄イン名古屋駅前
（愛知）名古屋マリオットアソシアホテル（関係者専用）
（埼玉）深谷グリーンパーク
（東京）新宿郵便局
（東京）ネスカフェ原宿
（広島）中国電力本社
（新潟）新潟県庁
（北海道）キラリス函館
（沖縄）那覇空港 Before U Go
fuuboには、主旨に賛同する多くの食品メーカーから『賞味期限の約３分の２』が経過したアイテムが納品されており、市価の約２～５割引ないし更なる『お値打ち価格』で値付けされています。販売価格は賞味期限までの残り期間によって日々変動します。
会員は事前にアプリから引取り希望場所を選び、購入希望商品をカートに入れ、代金を電子決済すると、メールで『ワンタイムキー』(6桁の数字)が発行されます。
購入時には、指定したfuuboまで行って『ワンタイムキー』を打ち込むと扉が開錠され、商品が取り出せるという仕組みです。
今回、自宅でスマホアプリをＤＬしてアカウントを取得し、オフィス階下のfuuboを選んで表示される在庫から
●オレンジティー（賞味期限’22年3月・124円→80円）
●メンタルバランスチョコレートGABA（賞味期限’22年4月・162円→117円）
●グミモッツァ（賞味期限3月14日・130円→100円）
をチョイスし、決済を済ませました。
即座に『ワンタイムキー』が送られてきて(７日間有効)、翌日にfuubo設置現場へ。
fuuboはガラス扉のついた中型の自販機で、近寄るだけでスマホに『ワンタイムキー』の入力を求める画面が勝手に立ち上がりました。
６ケタ数字を入力すると扉のロックが外れ、自分で注文したアイテムを取り出します。
これ、収納商品から幾つでも好きに持ち帰れそうですが、ちゃんと監視カメラが稼働していますので悪さはできませんね(笑)
購入した３品の賞味期限は、上記に記載したとおりです。
非常用に備蓄するなら兎も角、数日内に食べ切るならなんら問題ありません。単身赴任の立場で言えば、数日内といわず賞味期限が切れてからも数ヶ月は平気で食べていますが…(苦笑)
若手の起業家によって立ち上げられ、現在13箇所に設置される無人販売機。
これから賛同企業がもっと増えて、全国津々浦々に設置されることを期待して応援したいと思います！
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