ランチかスナックか、携帯サンドの小さな闘い!を語る件
曜日ごとのネタ、金曜日はグルメ関連です。
元々は、将来の起業を前提にお酒の話しをするコーナーのつもりですが…(苦笑)
是非バックナンバーもお読みいただければ嬉しいです。
オフィスに出勤してきた若手社員がデスクで『ランチパック』を食べていました。
彼にとっては学生時代からのルーチンのようですが、実は私は食べたことがありません。自宅で朝食が摂れない朝は通勤路のコンビニに立ち寄って、冬ならば温かい『豚まん』、冬以外は『ミックスサンド』か『BLTサンド』を買ってから出勤します。『ランチパック』の方が安く済むなぁ…(苦笑)
その日の夕方に、明朝の食材確保にスーパーに寄った際に、『ランチパック』と『スナックサンド』が横並びで売られているのを見つけて笑ってしまいました。
おんなじやん!(笑)
かたや『ヤマザキ ランチパック』、1個128円~148円。キャッチコピーは、『おいしく、たのしく、ロングセラー』。
もう一方は『フジパン スナックサンド』、1個118円。キャッチコピーは、『おいしさ、その手に。元祖 since 1975』
いやいや、ここだけ見ると甲乙つけ難い。
ただし商売の現実は厳しく、所謂『携帯サンド』市場での『フジパン スナックサンド』のシェアは、2012年に1.5%だったそうです。15%ではなく、1.5%!
『携帯サンド』といっても、キムラ『ふんわりサンド』・神戸屋『ラクふわパック』等もあるとはいえ、実質、ヤマザキ『ランチパック』の独り勝ちでしょうから、なかなか厳しいものがありますね。あ、最近は1.5%から徐々にシェアを改善しているようです。
ただ、注目すべきはフジパン『スナックサンド』のボードに書かれた『元祖 since 1975』の文字。
調べてみると、王者ヤマザキ『ランチパック』の発売は1984年であり、『スナックサンド』が元祖であることは間違いない事実。つまり、『携帯サンド』というジャンルで後発ブランドに持って行かれちゃったことになります。
現状の売上げにこうした大差が生じた経緯は、営業部署で新人セールスに最初に教える『マーケティングの4P』で明快に説明できますね。
4Pとは即ち、
① Product(商品・サービス)
② Price(価格)
③ Placement(流通・販路・配荷・立地)
④ Promotion(販促・広告)
を指します。
ここで①の商品品質には、殆ど差がないと考えます。
フジパンも優良大手老舗メーカーとして、食パン『本仕込』等の高品質なヒット商品を抱えていますから。
差がついたのは、③の販路と④の広告戦略ですね。
山崎製パンの盤石な営業力で、全国津々浦々のスーパー・コンビニ・小売店での取扱いを確保。コンビニなどの狭小店舗では2番手以下のブランドを陳列する場所はありませんから、自ずとトップブランドだけが棚を独占できます。かつ山崎製パンの巨大な資本力で、ゴールデンタイムにTVCMをガンガン打ってきます。
そういえば、CMタレントは永らく剛力彩芽でしたが、ZOZOっとしたゴシップのせいだかどうだか山﨑賢人を挟んで今年から小芝風花さんだとか。知らんなぁ…
それに対抗して、フジパンでは店頭売価を@10円下げて『お買い得感』で対抗しますが、ここ30年で確立したヤマザキ『ランチパック』への『ブランドロイヤリティ』を打ち崩すには足りません。かと言ってさらに販売価格を下げるべく販促費用を投入しようにも、山崎製パンに対抗するだけの基礎体力が伴いません…
かくして、2番手は2番手なりの生存戦略が必要となってきます。
私なら…
同じ土俵での戦いを避けて、①の商品力を上げる為に何か付加価値を持たせた別次元の商品にしてしまいますかね…
いや、そこは『元祖 since 1975』のプライドが許さないでしょうが…
ならどうする?
『ランチパック』はランチだから昼食専用に、
『スナックサンド』はスナックだから間食専用に、スーパーやコンビニでの陳列・販売時間を仲良くシェアしてもらいましょうか(笑)
できるワケないわな…
判官びいき?
今日は初めて『スナックサンド』を買って帰りました(笑)
※タイトル画像は、秒間タイムズ 2021/10/21 より拝借しました。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?