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車幅の大きい『3ナンバー』だらけになって、駐車場も路地の離合もストレス増大しているだろう件

木曜日はクルマ関連のお話しを。

8月に、『外車お断り』って昭和かよ!と書きました。
さすがに少なくはなってきましたが、『3ナンバーお断り』という駐車場もいまだに探せばあるんですよね。

前に書いた通り、昭和の頃は『5ナンバー』が主流で、『3ナンバー』は特殊というか主に輸入車だったり、国産でも一部の高級車・大型車に限られていました。
そして、自動車税は『5ナンバー』が約3~4万円弱だったのに対して『3ナンバー』だというだけで約8~10 万円にハネ上がったりしていました。
当時の『3ナンバー』は、キャディラックやマスタング、コルベットに代表されるアメリカ車や、メルセデスでもEクラスやSクラスが中心でしたので、国産車メーカー保護の観点から『3ナンバー』に過剰な税金を課していたでは?と勘繰ってしまいます。
しまいには、『5ナンバー』の番号帯が枯渇し、『7ナンバー』が登場しました。
当時のメルセデスなんかは、バブル期の日本向けに自動車税を抑制できる、車幅170cmの小型車両として『190シリーズ(現在のCシリーズの源流)』を投入してきたくらいです。

ところが現在では、小型車を含めて軒並み『3ナンバー』となり、新車の『5ナンバー』車種はもう数えるほど、ここに列挙できるくらいに減ってしまったのです。

奇しくも、税法上は『5ナンバー』を『小型車』、『3ナンバー』を『普通車』と呼んでいてとても違和感あったのですが、昨今の状況を見てようやく『3ナンバー』が『普通車』なんだと落ち着いて理解できるようになった次第です。

『5ナンバー』の条件を今一度整理しておくと、
●全長4700mm以下
●全幅1700mm以下
●全高2000mm以下
●総排気量2000cc以下
の全てを満たすものが『5ナンバー』で、4条件の1つでも超過すると『3ナンバー』登録になります。
ただもっと端的に言えば、全幅が170cm以下か超えるか、それが一番の差異だったりします。

カーオークション.jpより引用

実は昭和時代の車幅170cmと、現在の車幅170㎝では室内の居住空間が異なります。何故なら世界的な安全性確保の法規制から、ドアパネルの厚みが格段に増しているから(側面衝突対応)。
逆に、昭和時代の車幅170cm車両と同等の室内幅を現在の安全性基準で確保しようとすれば、ざっと車幅176cm以上が必要となり、自ずと『3ナンバー』規格になってしまうわけです。

昭和中期の『日本列島大改造計画』に基づいて整備された道路や住宅地区画は『5ナンバー』車両を想定して設計されており、平成の再開発が及んでいない地域では『3ナンバー』には狭過ぎる幅員の道路がそこかしこに存在します。
また、一時代前の地場スーパーの駐車場など、隣の駐車区画との間隔が狭くて『3ナンバー』車両同士が並ぶとまともにドアを開けられないという事例もあるあるです。

というわけで、現在新車で買える『5ナンバー』車種を列挙しておきます。

●TOYOTA YARIS(旧Vitz)(YARIS CROSS・GR YARISは3ナンバー)
●TOYOTA AQUA
●TOYOTA SIENTA
●TOYOTA CORROLA Fielder(CORROLA セダンは3ナンバー)
●NISSAN NOTE
●NISSAN MARCH
●NISSAN SERENA(中上級グレードは3ナンバー)
●NISSAN NV200
●HONDA Fit
●HONDA SHUTTLE(まもなく終了)
●HONDA Freed
●HONDA STEPWGN(次期新型は3ナンバー)
●MAZDA MAZDA2(旧Demio)
●SUZUKI SWIFT
●SUZUKI IGNIS
●SUZUKI X-Bee
●SUZUKI SOLIO(MITSUBISHI Delica D:2)
●DAIHATSU Boon(TOYOTA Passo)
●DAIHATSU TALL(TOYOTA Roomy・SUBARU Justy)
●DAIHATSU Rocky(TOYOTA RAIZE)
●MITSUBISHI MIRAGE
Car & レジャーweb 2022/4/4を参考に編集

各社計でまだ20車種以上あるとはいえ、数え切れることに愕然とします。
特に、昭和の時代に日産サニーと販売台数の首位を競い合い、TOYOTA社の全製造台数の1/4を占めるに至ったトヨタ・カローラが、直近モデルでセダンが3ナンバー化。
そしてカローラから首位を引き継いだトヨタ・プリウスは、初代モデルから3ナンバーを掲げてのデビューでしたから…

とはいえ、都市部の細かい路地、郡部のセカンドカー需要として、車幅170cm(以下)の『5ナンバー』車は、まだまだニーズがあると思われます。
車両価格全体に高騰の一途である現状は踏まえつつも、どうかチープではなく上質な質素感を感じる『5ナンバー』車両がこれからも開発され続けることを、密かに祈っております。

※トップ画像はチューリッヒ自動車保険サイトから借用しています。

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