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『半チャン/チャーラー』ファンにとっての『千円の壁』の件

金曜日は、グルメとお酒のお話しです

40年来の『ラーメン愛好家』で、年間約30杯超のラーメンを食しています。これでも最近は控えている方で、5年前には70杯食べていました。

ラーメンの単価も、ずいぶんとお高くなりました。
業界ではここ10~15年ほど、『千円の壁』という言葉が話題となっています。
ファストフードであるはずのラーメンを『千円以下』で楽しみたい消費者と、原材料などコスト増の中でなんとか客数を落とさずに単価を上げていきたい店側のせめぎ合いの最中ですが、昨今は例えるなら、ラグビーのモールでガップリ4つに組んだままジワジワと千円ラインを越えてきたような状況にも見えます。

高くなったとはいえ、スタンダードな『ラーメン』は 800円程度であって、それを『チャーシュー麺』にしたり、『特製』とか『全部乗せ』と称してトッピングを充実させることで1杯 1,000円超に持っていく店が殆どですので、それはそれで理屈が通っており妥当な価格です。

追加トッピング無しの『デフォルト』で 1,000円を超えるラーメンに初めて出会ったのは、5年ほど前の東京出張でふらりと入った、八丁堀の『麺や七彩』さんでした。
メニューが最低 1,100円からの設定で、売れ筋はどれも 1,300円とか 1,500円で慄きました(今は違うかもしれません)。尤も、同店では注文が入ってから粉や水を計量し、目の前で麺を捏ねて切って茹で上げるという究極の『打ち立て』スタイルでしたので、その付加価値に納得せざるを得ませんでしたが…

東京八丁堀『麺や七彩』入口

永らく福岡市に在勤・在住していましたので、所謂『博多ラーメン』・『長浜ラーメン』は日常的に食していました。
当時の『長浜ラーメン』は1杯 400円以下かそれ前後の店が多く、替え玉を2回追加して 500円というイメージ。一方で、『一風堂』さんが『TVチャンピオン』という人気番組のラーメン職人選手権で1997年から3年連続チャンピオンに輝き、600~700円という当時としては強気な価格でも人気を博していました。

『博多一風堂』(白丸元味)

また、『一蘭』さんもまだ福岡周辺にしか出店していない時代でしたが、確か約600円と周囲のとんこつラーメン店とは差別化した価格。その『一蘭』は、つい先日名古屋で食べたら 890円で驚いたのですが、本店や東京・大阪では 930~980円らしいですね。『一蘭』は一般的なラーメンチェーンよりも麺量が少ないのですが、替え玉も 230円(ハーフ 150円)と高額!

『一蘭』のデフォルトラーメン

コーヒー1杯の価格帯レンジが、マクドナルドの 100円からホテルラウンジの 900円くらい。街中の喫茶店に絞っていえば 400~600円くらいかと思いますが、コーヒーの場合は、1~2時間ゆったりとテーブルを独占できるという『場所代』が含まれます。
ラーメンの場合、腹満たしが目的であって食事後は直ちに退店する事が前提ですので、コーヒー代との比較はナンセンスですね。


ラーメンの高騰にはそれなりにやむを得ない事情もあります。
●小麦粉をはじめ野菜・豚肉等、原材料の高騰と、よりよい素材を用いることのコスト増
●人件費・物件家賃等のコスト増
●ラーメン職人の料理人としての地位向上
●平成から二度にわたる消費税増税
●インバウンドに代表される海外の裕福な顧客がより高いものを容認した
等々

ということで、これからもラーメンの価格はゆっくり上がっていくと思われるのですが、『千円の壁』を超えるもう1つの要因があります。
各チェーン・店舗がサイドメニューにも力を入れ、特にチャーハンや餃子の品質が上がってきて、注文が増えているのです。

ラーメンとチャーハンのセットは、関西で『半チャンセット』、東海地方では『チャーラー』と呼ばれますが(発祥は『幸楽苑』と謂われていますので、全国的にも『半チャン』なのかな?)、この5年間、私は『美味しい半チャン』を求めてラーメン店を探索しています。
半チャン』ですから、チャーハンはフルサイズでなくて構いません。逆に、この年齢になるとハーフサイズの方が助かります。
そこで、『フルサイズのラーメン+ハーフサイズのチャーハン』が千円以下で食べられて、かつラーメンもチャーハンも美味しい店を、ひたすら探しているのです。


因みに、現時点でのチャンピオン2店をご紹介しておきます。

まずは名古屋市中村公園近くの『太陽食堂』さん。
昔懐かしい透き通った醤油ベースのスープ。
中華そば(並)+チャーハン(小)』を注文すると、680円+300円(セット割引)で計980円也。『千円の壁』を見事にクリアしています!

名古屋市中村区『太陽食堂』(ラーメン+チャーハン)

もう1店は、本日、帰省途上に立ち寄った京都市伏見区の『大黒ラーメン』さん。
たかばし第一旭』の系統を引く、『背脂チャッチャ』と称される京都ラーメン
本日の私のオーダーは、『チャーシュー麺(680円)+メンマ(70円)+チャーハン(240円)』で計990円也
チャーシュー麺での千円切りは驚愕ですね。セット割引ではなく、チャーハンはフルサイズです。
仮に『ラーメン(530円)+チャーハン(240円)』なら、なんと計770円!
かつ、レジで必ず『100円割引券』を配っています(かつやと同じサービス)。

京都市伏見区『大黒ラーメン』(ラーメン+チャーハン)

この2店がこの先いつまで、この価格設定を維持されるのでしょうか?
企業努力は素晴らしいけれど、原価やコスト増に見合った分は適切に値上げはしていただいた方が、食べる方も将来に亘って安心できますね。

『大黒ラーメン』店内カウンター
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