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『果汁100%ジュース』の甘い誘惑が少々危険な件

金曜日はグルメ関連の日…
さて先週、『搾りたての旬の有機レモンが入っているのに無果汁と表示する件』を語りましたが、気になるその続きです。

先週の記事に登場した『サントリー天然水スパークリングレモン』のラベルに描かれたレモンのイラストがこちら。

レモンよりももっと身近で親しみのある、オレンジジュースの例を挙げてみます。

下の2種類のオレンジジュース、ラベルに於けるオレンジの描き方の違いに注目ください。

上が『サントリー なっちゃん オレンジ』、
下が『同 なっちゃんプレミアム オレンジ』。

もう少し分かりやすい例を。
上が『バヤリース オレンジ』、
下が『POMジュース』。

違いといえば、イラストか写真か?みたいなパターンもありますが、実写と見紛うくらいのイラストもありますので、その違いではなく。

分かりますよね?
フルーツをナイフで切って断面を見せているか、それともフルーツまるごとか。

日本国内の規約では、『果汁100%』の飲料についてのみ、果実の断面を見せる表示を認めています。
100%に満たないものは、果汁まるごとの写真かイラストにしなさいと…。

ここでいう100%は『濃縮還元100%』でも『濃縮も希釈もしないストレート果汁』でも構いません。
カットした断面を見せないラベルの商品は果汁100%未満ですので、80%程度の濃いタイプでも、10%程度の薄いタイプでも同じ扱いです。
かつ、5%未満の場合はフルーツの写真やイラストを入れてもいいのですが、表示は『無果汁』となります。
なかなか厳しい規約です。

昭和の昔、子供たちが飲む清涼飲料はすべからく『ジュース』と呼ばれていました。
大雑把にいえば、お酒か?お茶か?水か?ジュースか?という分類。
従って、ノンアルコールで甘くて色のついたものは全て『ジュース』でした。
ジュース』の中でも、『コーラ』だけは独自の呼称とポジションを確立していたかもしれない。そして、無色の炭酸水が『サイダー』ですね。
その後、昭和50年頃(或いは1970年頃)からは、『ファンタ』・『スプライト』・『キリンレモン』・『三ツ矢サイダー』・『バヤリース』といったブランドが誕生し、今でもロングセラーとして残っています。

果汁含有率を前面に打ち出したのは、『サントリーオレンジ50』だったかと思います。アグネス・ラムのビキニ姿のCMやポスターは、どの層をターゲットに考えていたのでしょうか(苦笑)
その後、『キリン・ハイパー70』等も出ましたが、果汁100%の代表格としては(株)えひめ飲料の『POMジュース』ですね。

 『PONジュース』が登場しましたが、現在の日本の食品表示基準で『ジュース』を名乗れるのは果汁100%だけ

先述のように、1960年代までは果汁を含まずにジュースを名乗る商品が多かった為、消費者団体から『不良ジュース追放運動』が勃発。結果、「果汁100%のもの以外はジュースという名称で販売できない」と制定。上述の、果実の切り口を描く云々も同時に定められました。

健康志向で意識高い方は、飲むなら果汁100%と決められているかもしれません。
ただし、市販のジュースは加熱殺菌処理されていますので、栄養面ではミキサーやスクイーザー等で作る『フレッシュジュース』には敵いません。それどころか、濃縮還元の工程で大量の砂糖類が添加されることもあり、糖分の摂取量には留意する必要があるかと思います。

蛇足ですが、大災害時に体育館等の避難所に『野菜ジュース』が大量に届き、避難されている方々が野菜不足解消・繊維質補給の為にそれを飲まれますが、適量を超えて飲用するとやはり糖分過多となるようです。

100%果汁も野菜ジュースも、あくまで『清涼飲料』として販売されています。くれぐれも、無茶な飲み方はされませんように…

※トップ画像は、ジャムさんの記事から勝手に借用しています。あまりにも整然と果汁100%商品を並べていらっしゃったもので…。ジャムさんのブログはこちらから

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