メガネっ娘のサバゲーアイウェア
爆弾魔だ。
天パだから爆弾魔と呼ばれている。
残念ながら、宇宙世紀の天パのようなニュータイプ能力は持っていない、普通のサバゲーマーだ。
それはさておき。
私の推しVtuber 彩まよいさんが視力ょゎょゎ勢のため、サバゲー中のアイウェアに悩んでいるということを知った。
そんなMy lovely goddess まよいさんのため、ここは一つ服を脱g――と他のファンから八つ裂きにされるので、一肌脱ごうと思う。
なお、本書の内容について、「私のものだ」などと言う気はないので、自由に転載や動画化していただいても構わない。
ただし、私はメガネ屋ではなくただのオタクなので、間違えていたり、他者と異なる見解を述べるかもしれない。その点についてはご容赦されたい。
一部類似品も含まれるが、基本的には全て着用経験がある。
アイウェアの選択肢一覧
コンタクトならば裸眼と同様の選択肢があるが、メガネとなるとそうもいかない。
まずはメガネユーザーに対し、どんなサバゲーアイウェアの選択肢があるか見てみよう。
何? 小さくて見辛い?
後ほど一つ一つ解説していくから我慢してくれ。
多くの眼鏡ユーザーは、『メガネ+ゴーグル』か、『ゴーグル+度付きインナークリップ』に落ち着いているのではないだろうか。
どちらも、どこのフィールドでも確実に使え、どんな装備でも合わせやすいのが利点だ。
私も色々試したが、今のところ『ゴーグル+度付きインナークリップ』に落ち着いている。
では、一つずつ見ていこう。
メガネ+メッシュゴーグル
普段使用しているメガネの上からメッシュタイプのゴーグルを着けるパターンだ。
通気性は抜群なので、曇ることはまず考慮しなくてよい。
視界は若干暗くなるが、これを使用するのは99.9%屋外フィールドなので、移動がおぼつかないほど見辛いということはないだろう。
(インドアフィールドでは使えない所がほとんどだ)
注意しなくてはいけないのが安全性だ。
メッシュの目は細かいが、砕けたBB弾の欠片を防ぐほどには細かくない。
欠片がゴーグル内に飛び込んで跳ね回り、眼球に当たる可能性は決して否定できないため、個人的には使用をお勧めしていない。
メガネ+ゴーグル
メガネユーザーが誰しも通る道。それがゴーグルonメガネだ。
種類も豊富だし、どこでも買える。軍で採用されているモデルも普通に入手できるので、手軽に「本物クオリティ」を体験できるのもありがたい。
そんな素晴らしいゴーグルだが、残念なポイントもある。
一つ目は構造上の宿命だが、ゴーグルの鼻当てとメガネの鼻当てが干渉する。結果的にメガネが若干、上に押し上げられてしまうこととなる。
実は私は結構、視界に神経質だったりする。同じメガネなのに、位置がズレたことで僅かに見え方が変わってしまうのがストレスだ。
二つ目はファンの付いていないゴーグルの場合、とにかく曇る。
曇り止め? あれは空気中の水分を、曇りの原因となる粒にならないよう、レンズ上で均す薬品だ。ファンがなかったら水分は溜まる一方で、結果的にレンズ全体が水分でグシュグシュになる。
ファンは必須。付いていない場合は、携帯式の扇風機をポーチに入れておこう。
ゴーグルタイプはメガネユーザーにとって欠かすことのできないチェックポイントがある。
それは「上下のパッキン間に、眼鏡のツルが通る隙間があるかどうか」だ。
これがあると非常に快適なのだが、ないとツルがゴーグルと顔に挟まれ、ギロチンの刑となる。精神的に甚だよろしくない。
また、小さめのゴーグルと大きめのメガネの組み合わせだと、装着できない場合がある。
自信のない人は実店舗でしっかりと確認しよう。
メガネ+dyeマスク
スポーツ系サバゲーマー憧れの品、dyeマスクだ。元々はペイントボール用のマスクということもあり、頬付けすることはあまり考慮されてない。
流通量の多いのはi4とi5と言うモデルで、i4の方がマスク部が小さいため、頬付けが若干しやすい。……が、M4のような、トップレールとストックの高さが近い銃をそのまま使うのは非現実的だろう。
サーマルレンズと言う二重レンズを採用しているおかげで、ゴーグルレンズ自体は非常に曇りにくい。
また、マスク内のスペースがあるため空気量が多く、水分の飽和に時間がかかる。つまり、メガネの方も前項ゴーグルよりは曇りにくい傾向があるため、メガネユーザーにもお勧めだ。
このマスクもマルイプロゴーグル同様、メガネのツルを通すスペースがある。素晴らしい。
何より、このマスクを着けるとカッコよく見える。
首から下がどんなであろうと、顔(特に目元)が隠れて表情がなくなれば大体カッコよく見えるのは、変態仮面で実証済みである。
度付きシューティンググラス
実は今回の中で、ここだけは着用したことがない。
しかし防弾ではない度付きサングラスは所有しているので、その経験を基に述べさせていただく。
最近は屋外でも、シューティンググラスOKのフィールドは減りつつあるようだ。
まあ、明らかに目の周囲に6mm以上の隙間が空いているのだから、いくら長距離でBB弾の威力が下がるとは言っても安全とは言えなかろう。
シューティングマッチなど、撃ち合いが起きないゲームで使用するなら最適だ。
その隙間のおかげもあって基本的には曇り知らずなのだが、普通のメガネよりもレンズと眼球の距離が近いこともあり、湿気の多い日は曇りそうになる。
動き続ければ常に目元の空気は循環されるため、気にするほどのことでもないだろう。
度付きシューティンググラスを作るに当たり、一つ注意したいのがレンズの大きさだ。
メガネレンズと言うのは、決まった屈折率の丸いレンズをメガネフレームの形状に合わせて削って作られる。
ところがこのレンズの大きさは限界があるので、シューティンググラスのレンズがこれより大きいと、同じレンズ形状を再現できない
この辺りについては、『サバゲっぱなし3巻』にて面白おかしく書かれている。
ぜひ買って読んでいただきたい。
ちなみにESSのCROSSBOWは、別売りでガスケットが設定されている。
次項のガスケット付きで紹介してもよかったのだが、有名なモデルなのと、1枚レンズという特徴から、こちらで代表例とさせていただいた。
度付きシューティンググラス+ガスケット
前項のシューティンググラスの中には、「ガスケット」と呼ばれる別体式のパッキンを付けられる物がある。
主に軍の採用を前提としたタクティカルグラスに多いようだ。
普段は普通のサングラスとして。サバゲーの時はゴーグルのように使えるので大変便利なタイプであり、目が直射日光に弱い私は、偏光サングラスとして常用している。これがないと、もう生きていけない。
シューティンググラスの周囲を密閉した状態なので、今回紹介した中では最も曇りやすい。時期によっては、ただ立っているだけでも曇る。(ガスケット装着時)
各社、ガスケットやフレームの形状を工夫してはいるが、根本的な解決には至っていないな。
まあ実際のところ、爆発に巻き込まれても目だけは守るように作られたのだから、そんなに通気性が良かったら逆に問題なわけだが。
そんなわけで、サバゲーで使いたい場合は自力で通気性を上げる加工をしなくてはならない。くれぐれも6mmを超える隙間を作るんじゃないぞ。
代表例として挙げたWiley XのENZOは、ガスケットや頭部固定ストラップがデフォルトで付属してくる。
ゴーグル+度付きインナークリップ
タイプ紹介はいよいよ最後だ。――タイプ紹介はな。
二つ目に紹介したゴーグルを、メガネ併用ではなく、ゴーグル側にレンズを移植してしまおうというのがインナークリップと呼ばれるものである。
決められたゴーグル専用のインナークリップもあれば、色々なゴーグルに着けられる汎用タイプのインナークリップもある。
走ったくらいでズレるようなヤワなものではないが、やはり専用品の方がクリップの固定力では勝るし、装着後の視界も快適と言われている。
曇りやすさに関しては、残念ながらゴーグルonメガネと同等だ。ファンがあればもちろん曇りにくくなるのだが……。
汎用のインナークリップは、レンズの上下に足が生えている。
この足でゴーグルのフレームに突っ張っているわけだが、そうなると普通のメガネと比較して、換気の流れが悪くなってしまう。(ファン付きゴーグルのほとんどは上下排気)
効果が消えるわけではないが、残念ながら同等とは言えまい。
私はそれでもメガネとの重ね掛けがなくなる分、こちらを選択している。
夏場は曇り止めと携帯扇風機の併用だ。何事も完全無欠とはいかない。
アイウェアをどこで買うか
ゴーグルはミリタリーショップで買おう。はい、終了。
間違ってもamaz○nでノーブランドのゴーグルなんか買うんじゃないぞ。
問題は、度付きシューグラとインナークリップの方だ。
これらは基本的に視力測定が必要になるので、専門店で作ってもらおう。
取り扱いがあれば別段どこのメガネ屋でもよいのだが、欲しいシューグラが決まっているのであれば、正規ディーラーかつメガネ屋の所で作ってもらうのが確実だ。
正規ディーラーは各メーカーのHPに載っている。例えばESSならこのページになる。
「SMILE-EYE TACTICAL」さんなど有名だが、ホイホイ行けない距離の店で作ると何かあった時困る。休みの日にサクッと行ける距離の店の方が結果的に良い。
私の場合、サングラスやゴーグルの類は全て御徒町の「EAUDVIE(オードビー)」さんで作っていただいている。
サバゲーマーの利用者が多いのと、私は自転車趣味もあるので店員さんと話がしやすかったのが理由。
度付きシューグラのレンズに何を使うか
ここから先は多少マニアックな話になるので、興味のない方は『そんなことより、まよいちゃんを推そう』まで読み飛ばして構わない。
別に知らなくても、メガネ屋さんに相談すれば最適な答えを教えてくれるはずだ。
度付きシューグラは当然ながら、レンズがゴーグルに守られていない。戦場に剥き出しだ。撃たれたらレンズ直撃必至。こんな過酷な状態で通常のレンズなど使ったら「目がぁ目がぁ!」待ったなしである。
というか、フィールド側が遊ばせてくれるわけがないな。普通のメガネレンズは1J以下でも簡単に割ることができるからだ。
そんな訳で、特殊な(耐BB弾)度付きレンズが必要となる。
国内で取り扱いの多い耐BB弾レンズは主に二種類。『IC JAPAN NXTレンズ』と、『TALEX CACCHUレンズ』である。
ところで、やはり「CACCHU」って「甲冑」なのだろうか。名前からして強そうだ。
無色レンズはCACCHU側に設定がない。もし無色が欲しい場合は自動的にNXTレンズとなる。
色付きの場合は両社ラインナップがあるが、それぞれ特徴があるので用途と相談してみよう。
NXTレンズは軍用に開発されたため、強度以外も傷つきにくさや耐薬品性も高い。藪の中で匍匐前進するような使い方ならNXTレンズの方が良いだろう。
対するCACCHUレンズは偏光レンズとしての技術が高く、余計な光を抑え、光学性能に優れている。CACCHUではないが、TALEXレンズは釣り人やゴルファー、レーシングドライバーに愛用者が多い。色の機微を目ざとく判別したい使い方に向いている。
視界が歪むとは
度付きシューグラやインナークリップを使ったことがない人にとっては、視界の歪みと言ってもピンと来ないかもしれない。
通常のメガネを顔から外し、メガネを上から、もしくは下から見てみよう。
左右のレンズがほぼ一直線になっているはずだ。
これに対し、サングラスやシューグラはこうだ。
顔にピッタリと沿うように、左右のレンズが大きく弧を描いている。
実はここに、視界の歪む避けられない問題がある。
メガネで視力を補正する場合、レンズは視線に対して垂直になっているのが理想だ。何故なら皆も知っているように、光は斜めに突入すると、屈折で曲がってしまうからだ。
シューグラは前述の通り、レンズが弧を描いている。そのため、真っすぐ前を見るだけならよいのだが……。
ちょっとでも横を見ようとすると。
左右の視線が屈折して、別々の視界になってしまう。さらに言えば、レンズを斜めに見ているため、本来の意図とは異なる矯正量になってしまう。(レンズの厚みが設計値と離れてしまう)
これが「歪み」の正体だ。
もちろん、最新技術はこの歪みを極力減らしているものの、完全ではないし、素材の都合上、通常素材より耐BB弾レンズの方が歪みが出やすくなってしまう。
度付きインナークリップは、メガネレンズの角度をゴーグルとは別に設定することができる。また、通常のメガネレンズを使用するのでさらに歪みを少なくすることが可能。
私がインナークリップに落ち着いた理由はこのような背景だったというわけだ。
とは言え、レンズのカーブ具合やド近眼レベルによってはそこまで歪みが出なかったり、歪みがあってもそんなに気にならない体質の人もいる。
歪みがあるからダメ――ではなく、気になるなら一度メガネ屋に行ってみるとよいだろう。視力検査のついでに、検査メガネで疑似体験させてくれるはずだ。
そんなことより、まよいちゃんを推そう
アイウェアの話はここまでだ。
さあ、推そう。(迫真)
……いやいや、みなまで言うな。
ここまで読んできた時点で、あなたはまよいちゃんを推している。そんなことは私にはお見通しだ。
しかしながら、こうも思う。
Vtuberでありつつも1企業の公式放送でMCを務め、
初心者にサバゲーの良さと大切なことを布教し、
実際のサバゲーイベントも主催し、
たまにレーションを食べてお腹を壊す。
そんな彼女の良さを広めるにはどうすればよいか。
サバゲーの道に踏み込む人たちを優しく導き、楽しさを教え、隙あらば足を引っかけて沼に落とす。
そういうことも、ミリタリーVtuberのファンを増やす推し活なのではないだろうか。
だから、チャンネル登録とツイッターフォローをぜひよろしく。
……。
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