わたしの夏は、今日で終わります。
不満の多い人生でした。
なにを見ても気に入らなくて、文句ばかり言っていました。
中でも一番嫌いなのは、なんにもできない自分でした。
自分で自分を殺そうとして、失敗しました。
わたしなんて死ねばいいと、ずっと思っていました。
そのうち親と縁を切りパートナーと別れて、頼れる人は誰もいなくなりました。一人ぼっちになってしまった……。
誰もいなくなって自分と向き合ってみたら、意外と頑張っている自分に気付きました。わたしだって、捨てたもんじゃない。オタオタしながら一人で生きてゆこう!
なにもかも手放してどん底の生活をしてみたら、意外と幸せでした。
春は花、夏は夜空、秋は山々、冬は早朝……今まで目の前にあった当たり前の風景が、とても美しいことに気付きました。ずっとすぐ傍にあったのに、ぜんぜん知らなかった!
時はめぐり年を頂き、一人で生きてゆけるようになりました。誰もいなくても平気です。わたしは自分の力で生きてる! でも真夜中に襲ってくるこの気持ちはなんだろう? どこも痛くないのに胸が張り裂けそうになる、これは一体なんだろう?
そんな時、路地裏に迷い込みました。 不思議な人や、おかしな人がたくさんいます。中でも一番ヘンテコなのは、首にヘビを巻き付けた男の人でした。わたしが日々の話を書くと「いいね」と言って回収してくれます。そして「こんな跳ねた話がありますよ」そう言って、路地裏の仲間へ紹介してくれます。
おかげで仲間がたくさんできて、なぜか胸の痛みはなくなりました。
この人がいると知らせたら、真夜中に胸の痛い人がいなくなるかもしれない。そう思ってつぶやくことにしました。小さな声で毎日まいにち「途方もなく優しい人がいます。とんでもなく愉快な人たちがいます」そうつぶやいてみました。
そして、わたしの夏は終わりました。今日も灼熱の炎天下でまだまだ夏は続くのに「あぁ、もう秋だなぁ」なぜかそう感じました。
わたしの夏は終わっても、日々は連綿と続いてゆきます。なんということの無い日常がずっと続いた先に、あのヘンテコな男の人や路地裏の仲間の幸せが見つかればいいなと願っています。
コニシ木の子さんと路地裏の仲間に、たくさんイイコトありますように☆
サポートも嬉しいですけれど、拙書「姫さまですよねっ!?」をぜひご笑覧くださいませ(^▽^)/ 愉快で楽しい本です♪♪