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いのちの星屑

ある日、中学卒業を間近に控えていたウシオ先輩がヒロシと僕にコンビニに行って、一週間分のチョコボールをパクってこいとふっかけられたことがあった。はっきり断ろうと思えば断れたかもしれない。が、どうしてだかわからないが、断らなかった。なぜ断らなかったんだろう? 先輩が怖かったこともあったが、誰でもいいからパクリをやめさせてほしいと思っていたのかもしれない、きっと。今、パクリをやめないと一生、やめられなくなるかもしれないとうすうすどこかで感じていたのかもしれない。二度と這い上がってこれない底なし沼に引きずり込まれてしまうのでないか? もうどうでもいいって気分に近かったんだろう、きっと。
つづく

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