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〖アジアのお寺 ~韓国〗ソウルでの私の心のよりどころになってくれたお寺

サワディーカー。
@yayoiです。

私はタイのお寺が大好きで、特にタイの寺院建築や
タイの仏教、タイ人の信仰に興味があります。

そのお寺巡礼をまとめたブログは別にあって
「タイのお寺に魅せられて」というブログですが、
スタートした当初は、アジア百寺巡礼ログというサブタイトルを
つけてアジアのお寺も投稿していたのですが、
今はタイのお寺に特化したブログにしています。

それで、以前書いたタイ以外の国のお寺を少しずつ
こちらのブログに移行して投稿しています。
今回の記事は韓国ソウルにある奉恩寺(ポウンサ)です。




母の命日に思いきって参拝


2005年からタイに住んで、タイでお寺に通うことが習慣になった私は、その後、タイから移動したシンガポールでもタイ寺をたまに訪れ、
シンガポールから移動したソウルでは、家から比較的近くにあった奉恩寺(ポウンサ봉은사)に足を運ぶようになりました。

でも初めは、前の通りを通るバスの中から、大きな仏像を遠目に
見ては、中へ入ることが許されるのかと躊躇していました。

バス通りの方から見える仏像


でもある日、思い切って一人で入って行ってみました。
なぜなら、その日は母の命日だったから。
2014年の2月のある寒い日のことです。

まだ雪が残っていた鐘楼


1000年以上の歴史を持つ仏教のお寺です。
三成(サムソン)という駅の近くに位置し、たくさんの人が訪れているお寺だということがわかりました。

お寺の周囲はビルが立ち並んでいます


季節によって様々な姿が見られるお寺


このお寺は行く時期によって四季の移り変わり、さまざまな姿を
みせてくれ、ここに来ると1年の季節を感じるとともに、とても
ゆっくりした時が流れているのを感じることができました。


大雄殿を参拝


こちらが大雄殿。いわゆる御本堂です。
中には阿弥陀様とあわせて三体の金の仏像が安置されています。

私が通い初めてから数年は、この大雄殿の前に阿弥陀様の大きな曼荼羅が
かけられ、上もおおわれていましたが、ある時期からそれが取り払われて、伽藍全体が見えるようになりました。

曼荼羅がなくなってから撮りました

少し離れたところから撮った大雄殿です。

私はこのお寺で、韓国の方々が仏教の寺でどのように手をあわせているのか、初めて目の当たりにしました。
それは五体投地と呼ばれるものでした。
まず正座から立ち上がりお辞儀をしたら両膝をつき、次に両手をついて、その体勢でお辞儀をするときに手のひらを上に向け両肘と額を床につく。
これを何度も何度も繰り返すのです。


弥勒様を参拝


寺院内には他にもお堂がいくつかあって、経典を刻んだものが置かれている板殿もあります。

そして、その横にあるお堂は弥勒殿です。

弥勒菩薩の前にある弥勒殿は、中に入ると弥勒様に向って窓があり、
まるでお座敷の様になっているので、人々は座布団を敷いて瞑想したり、
お経を唱えたり、写経をしていたりします。
かなり安心した安らげる空間であるからでしょうか、もちろん眠っている
人もいます。

外には大きな弥勒菩薩像が見えます。弥勒菩薩は未来仏ともいわれる今はまだ修行中の菩薩様です。弥勒菩薩は高さ23mあり、韓国最大の弥勒菩薩
だそうです。

下にいる人と比べると大きさがわかる


この弥勒菩薩は韓国ドラマ『シンイ신의』のロケ地にもなったそうで、
テレビで台座の部分から主人公がでてきたシーンを見かけ様な気がします。

秋になると、弥勒様の周りも紅葉してきます。

1度こちらで、テンプルライフというプログラムに参加したこともあります。数時間のプログラムで、お寺の敷地内をみんなで歩いたり、紙で蓮の形の提灯を作るという内容でした。

また、タイのお寺、韓国のお寺に通うようになり、仏教を勉強しようと、
ソウル在住の私が、ソウルから京都のある大学に編入学し、京都でのスクーリングや試験へと日本に通って行った時期がありました。
卒業する際に、論文のテーマを選ぶきっかけになったのがこの弥勒様
でした。

ソウル在住当時、蚕室(チャムシル)駅の近くに住んでいた私は三成(サムソン)駅から、COEXmallを抜けてお寺に行っていっていました。
住んでいる間に9号線が延長して開通し、現在では奉恩寺駅もあります。

再び、タイへと引っ越すことが決まり、私が韓国を去る数か月前、
このお寺の前にあるインターコンチネンタルホテルに宿泊する機会があり、ちょうど高いホテルの部屋からお寺全体が見渡せました。
上からの写真は失礼になると思いつつも、なかなかない機会なので、撮影したものです。

その夜は夜で、またライトアップされた弥勒菩薩もみることができました。


弥勒様の前に小さな半迦思惟像


このお寺には半迦思惟像があるのですが、ここで見た時は、半迦思惟像と
呼ばれる仏像があることを私はまだ知りませんでした。
知ったのは、後に韓国国立中央博物館で開催された「韓日友好50周年」の
展示を見に行った時のことです。

弥勒様の前に小さな半迦思惟像がありました


写真撮影ができず、ポスターになりますが、館内で向かい合わせで展示された二体の半迦思惟像を拝顔しました。
この時は、「やっと会えたね」と二体が微笑みあう姿を感じて、私の眼には涙が浮かんでしまいました。


ソウルのお寺にて思うご縁


韓国と日本は歴史問題で、政治的にもいさかいが絶えないように過去、
報道されてきましたが、1999年~2001年、2012年~2017年の2度にわたり、ソウルに住んだことやお寺が、韓国と私とのご縁を結んでくださったように
思います。

このお寺のことは、五木寛之氏の『海外版 朝鮮半島百寺巡礼』という本の中にもでてきます。初めて読んだときに、“ 私がいつも行っているお寺だ ”
とワクワクしながら読んだことを覚えています。
その本が後に、私が「私のアジアの百寺巡礼記」を作ってみようという
きっかけになりました。今はタイ百寺巡礼ログになっていますが…

奉恩寺(봉은사 ポンウンサ )


住所   서울특별시 강남구 삼성동 73
     ソウル特別市 江南区 三成洞 73

アクセス 地下鉄9号線奉恩寺(ポンウンサ봉은사)駅 1番出口 徒歩2分
    地下鉄2号線三成(サムソン삼성)駅 6番出口 徒歩10分
Website www.bongeunsa.org

下記の書籍やサイトを参考にして書きました。
『海外版 朝鮮半島 百寺巡礼』講談社文庫
봉은사ウェブサイト
コネストウェブサイト

お読みいただきありがとうございました。
@yayoi

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