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カオマンガイ屋にて

今日の昼飯は近所の飯屋に行った。私が今、住んでいる所の近所には、手頃な飯屋が少ない。ぽつり、ぽつりと点在するだけだ。

特に日曜日になると昼間営業する屋台も少なくなる。

あの店は営業してるだろうと思い、とある飯屋へ行った。

案の定、営業していた。カオマンガイを注文後、店の中に入る。

このカオマンガイだが、まあ、不味くは無い。しかし、感動するほどの味でもない。近所にある店、そして日曜日に営業してる店という事で貴重なのだ。

飯を食いながら、店の外で他の客が会計を済ませようとしていた。

「いくら?」と客が聞くと、中年の女性が、「5000バーツ!(20125円)」と答えた。

私は一瞬、自分の耳を疑った。いくらタイとはいえ、そんなベタなギャグは言わないだろう、と。

日本でも会計の時に、「一千万円になります!」とか言われたら、寒すぎてどう返していいか分からなくなるに違いない。

私は飯を食い終わり、くだんの女性のところに金を払いに行った。

私も同じように、いくら?と聞いたら、女性は「4000バーツ!(16100円)」だと言ってきた。

私はついつい、女性の勢いに負けてしまったのと、まさか私にも同じギャグは言って来ないだろうという予想を裏切られて、ついつい笑ってしまった。

あと、ここで笑わなかったら、その女性も困るだろうと思った。恥をかかせたらイカンだろうなという、憐れみの情も湧いたのである。

基本的にタイにおいては笑いのハードルが低いと思う。

シニカルに冷めた目で批評、揶揄するようなユーモアもないわけでは無いが、それよりも単純な笑いが歓迎される気がする。

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