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コンシューマーアクティビズムと「いいね」の価値。

コンシューマーアクティビズムとは?

コンシューマーアクティビズム(Consumer Activism)とは消費=企業や生産者、メーカーに賛同し投票すると言った概念。
例えば、A社の洗剤よりもB社の洗剤の方が値段は高いが地球環境に配慮した原料が使用されているのでB社の洗剤を選んで買うと言った消費行動がこれに当たる。
“消費者として”と同時に“個人として”の社会に対するレスポンス。

意識の有無に関係無く消費行動は投票になっている。

実はあなたも無関係ではない。
規模の大小に関わらず、お金を払うと言う事はその企業や店舗に対する支援と同じ意味を持っている。
意識をしなくても、その行動が1票になっているわけだ。

需要と供給のからくり。

世の中は需要に対して供給されていると我々は教えられてきたわけだが、現実は必ずしもそうでは無い。
企業と言うのはまず生産する事から考えるのだ。
そして「需要」を生み出す。
その為にあらゆる手を尽くす。広告代理店やメディアを使って。
そうすると例えば同じ「洗剤」でも有名でインパクトのある方が有利になる。隣に陳列されている無名な会社の洗剤が実は世界で一番環境に配慮した商品であってもだ。
もしあなたがコンシューマーアクティビズムについて今まで知らなかったのであれば、理由はこの社会の仕組みのせいだろう。

SNSにおける「いいね」の価値。

同じような考え方にTwitterの「いいね」ボタンがある。
下らない大喜利や動物動画に対して面白いと言う「いいね」を付ける場合もあれば、意見、主義、主張に対して賛同の意味で「いいね」を押す場合もあるだろう。
しかし、これはコンシューマーアクティビズムとは似て非なるものである。
この場合は実は意見をツイートした相手では無く、Twitter社を応援している事になるのだ。
「Twitterの利用」「いいね」は無料だ。ツイートがバスって1万いいねが付いても1円も入らない。さも影響力があるように見えてくるだけである。
「お店が自粛で営業出来ないので潰れそうだ。国に保障を求めるぞ!」とツイートして30万人から賛同のいいねが付いたとする。
結果は当然何も変わらない。
ただ、30万人も賛同したのだから、この1人1人がたった100円ずつ寄付するだけで最低30,000,000円は集まるわけだ。
しかし、そう言う話は聞いた事が無い。
「いいね」=100円以下だったりするのもまた事実。

コンシューマーアクティビズムとは相互の尊重のうえで存在する。

こんなにモノで溢れ、個人個人が好き勝手に様々な主張をする世界に我々は住んでいる。
例えば、ファンの集まりやお店の常連客と言うのはまさにこれで、好きなものを応援が行きつく先は、小さいなコミュティだったりする。
そこでは提供する側も、応援する側もお互いを尊重出来る関係が綺麗に成立しているのだ。
一方、何にも賛同しないと言う選択肢もある。
しかし、それぞれが自分の都合の良い主張をし合う地獄のような世界で、ただただ大河に浮かぶ一枚の葉の如く、流されて生きていくのは相当なストレスである。

あなたが好きなものを守りたいのであれば“日頃から”を心がけて欲しい。
今のところ何も思いつかないのであれば、「いざ困った時には助けるね」から、コンシューマーアクティビズムに考えを切り替えて欲しい。結果として困る人は居なくなるはずだ。

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