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「目標設定」と「時間管理」の応用編~受験までの残り時間と参考書の使い方~

「目標設定」と「時間管理」をもっと具体的に

 皆さん、前回の記事は読んでいただけたでしょうか?それとも初めましてでしょうか?東北大学工学部材料科学総合学科3年の水留です。この記事は「目標と実行」について述べた記事の応用編になります。こちらを読んでから今回の記事を読むとさらに理解が深まると思います。よろしくお願いします。
 この記事では受験までの残り時間を逆算し、共通テストと2次試験、それぞれに勉強時間をどのぐらい割くことができるのか考えてみましょう。そして実際に1年で参考書を何周まで解くことができるか考えてみましょう。これで自分が受験までにできることに具体性が増すはずです。前回述べた「小さな目標」も組み立てやすくなりますね。

残り時間の逆算

 ここでは2次試験までの残り日数を360日と仮定します。学校以外で勉強できる時間は平日6時間、休日13時間と仮定すると、7日で56時間の勉強ができますね。1日あたり8時間を自分でする勉強に使えることになります。よって受験まで残り2880時間ほどあるとわかります。これだけ言われても実感が湧きませんよね。
 そこで参考書を残り何周解くことができるかで換算してみましょう。一例として私が今持っている数学の参考書は大問が平均300問ほど収録されており、大問1つに20分かかるとすると1つの参考書を終わらせるのに100時間は要しますね。(もちろん2周目以降は解くスピードが上がってくるので100時間も必要ないと思いますし、教科によっても所要時間は変わると思います。)模試を受けるなどの時間を考慮すると、参考書を使った勉強は27周~35周が相場だと考えられます。皆さんはこの数字が多いと思いますか?少ないと思いますか?

参考書選びの鉄則

 前半では参考書が何冊(何周)まで解くことができるか見積もってみました。後半では共通テストと2次試験の勉強時間の配分と参考書についてより実践的な話をしていきます。この記事を読んでいる皆さんは東北大学工学部を志望している方が多いと思うので、このような例で話を進めていきたいと思います。

受験科目の例

 はじめに私が参考書を買うときに気をつけていたことを3つ教えます。

1. 達成目標1つに対して用意するのは1つの参考書のみ。

 例えば2次試験の数学に向けた勉強には1つの参考書のみで進める。英語の勉強には「英単語・文法・長文読解」の3つがあるが、長文読解は共通テスト用と2次試験用の参考書を区別して合計4つの参考書のみで勉強を進めましょう。勉強で一番大切なことはできなかったことができるようになることです。つまり参考書を変えて新しい問題を解くより、同じ参考書で解けなかった問題をもう一度解くことに重点を置きましょう

2. 志望校が決まったらすぐに過去問題集を用意する。

 勉強はインプットとアウトプットの繰り返しです。一例として、ある単元知識をすべて身につけたとしても、実際に出題される問題に活用することができなければ勉強の意味がありません。そのため自分の志望校で出題される問題、つまり到達目標をそもそも知っていないといけません。これを怠ると自分はどのレベルまでこの単元を極めればよいのか見失ってしまいます。そこで市販の過去問題集などを手元に用意しておくことでその都度確認することができます。また単元を進めるごとに到達度チェックとして過去問を解くことはかなり効果的です。もしも志望校を既に決めている方がいらっしゃったら今すぐ過去問題集を買うことをおすすめしておきます。

3. 参考書は自分が好きなものを選ぶ。

 これは勉強が好きではないという方におすすめしたいです。文字が細かくて問題が見にくくやる気が起きない人もいれば、文字が細かいかわりにたくさん問題がのっていて自分に合っているという人もいます。自分のやる気を引き出すような、好みにあったデザインの参考書を選びましょう。ちなみに私は「表紙がかっこいいから」という理由で参考書を選びました。物理と化学、数学は同じシリーズの参考書で揃えて気分を上げていましたね。大事なのは皆さんの肌に合う参考書かどうかです。ぜひ探してみてください。

これらを基にして私が実際に使用していた参考書を見ていきます。

使用した参考書

 国語や社会系科目は共通テストでしか使わないことや、東北大学は2次試験の傾斜配点が高いことから、気分転換で解くことを除いて基本的には高校の講習のみでの勉強にシフトしました。過去問題集は原則、模試の直前や到達度の確認に用い、日頃使用することはありませんでした。自分の場合はAO入試Ⅱ期や東北大模試などが11月まであり、2次試験の勉強に重きを置いていたため、共通テストの過去問題集を使って勉強するのは直前の12月からと決めていたからですね。
 2次試験に向けた勉強は各教科1冊ずつ自分で取り組みたい参考書を購入し、間違った問題は繰り返し解きました。おそらく自分の受験勉強はここが大半を占めていると思います。もちろん過去問を解く機会も設けましたが、あくまで過去問は自分の現在地の確認です。ある程度の問題数を収録している参考書を使って勉強するのが良いでしょう。

勉強スケジュールの一例

 共通テストと2次試験の勉強時間の配分についてですが、これも人によって違うと思います。もちろん受験勉強のスタート地点での理解度だけではなく、共通テストと2次試験の傾斜比率にもよってきますよね。私の場合はこのようなスケジュールで勉強しました。

勉強スケジュール

 全員がこのようなスケジュールで勉強しているわけではありませんが、私はほどよい時期に勉強を開始したと思います。特に英語はレベルが上がるのにかなり時間を要しました。点数が伸び始めたのは高校3年生に進級してからでしたね。これに2次試験の勉強をするとなると、いかに早く勉強を始めることが得か皆さんも理解していただけると思います。繰り返しますが、これはあくまで私自身の勉強スケジュールなので、皆さん自身のスケジュールを組んでみてください。これも可視化することが大事です、前回の記事で言いましたね。「小さな目標」を作った皆さんなら参考書1冊を終える時間から逆算して時間配分ができるはずです。

おわりに

 前回の記事が長かったので短くしようとしましたが、いざ書いてみるとまたもや長くなってしまいました。ここまでお付き合いしてくださった皆さん、本当にありがとうございました。今回の記事で述べた残り時間の話や正しい参考書の選び方、使い方が皆さんの勉強をより良いものにしてくれることを願っています。それではまた。

水留

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