「最強のデータ分析組織」を読んで


【読書前】

○目的
 これから事業会社のデータサイエンティストとして活躍していく上で、分析技術と事業内容を深く理解することは重要であると考えているが、その他にも必要な思考やマインドを前もってインプットしておくため。また、成功事例を学ぶことで自分のキャリアプランに取り入れるため。

○内容予想
 企業内でデータ分析組織がどのように立ち上がり、どのように拡大してきたのかが時系列で書かれている。また、会社内でデータサイエンスを広めていく上で、行き詰まったことや成功・失敗したポイントについて述べられている。その中で、実際に仕事を進めていく上でのポイントや注意点などのヒントを得ることができる。

【読書後】

○内容の要約
 事業会社におけるデータ分析組織の役割や構成、会社にどのように貢献しているかということが、華々しい話ではなく(良い意味で)泥臭い話としてリアルに書かれていた。事業部門とどのように連携し、会社の利益にどのように貢献していくか。そして、分析部門の人材をどのように育てているかについて述べられている。

 データ分析と言うといかに精度良く「解く」かという側面に焦点が当たりがちであるが、会社への貢献という観点では「見つける」→「解く」→「使わせる」という一気通貫のステップが非常に重要である。初めは「見つける」という観点が非常に難しく、「解く」→「使わせる」フェーズから経験していくことになるが、「使わせる」という観点で事業部門をどのように巻き込んでいくかが非常に重要である。

○読書前の考えとGap整理
 事業部門のデータ分析部門への理解にも大きく関わってくるが、データを分析してもそれが使われなければ意味がないという点に強い共感を覚えた。データ分析はあくまでも手段の一つであり、そこの精度で評価されるのはKaggleなどの世界の話。事業部門を巻き込みながら、分析部門の成果をしっかり使ってもらうことの大変さを感じることができた。手段を目的化するのではなく、目的があってのデータ分析であるということを再認識した。

○次にどのようなActionを起こすか
 まずは「解く」というステップをしっかりとこなせるように、統計学、Python、SQLといった基本的なスキルを身につける。「見つける」「使わせる」についてはOJTの中で経験していくことになるが、特に「使わせる」ところは信頼を得ていないの難しい点だと思われるので、信頼を得られるように頼まれごとは試されごとというスタンスで取り組む意識を持っておく。
 

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