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第92回選抜 大会展望

この記事では、第92回選抜高校野球大会に出場する32校の戦力分析と、優勝候補、注目チームの紹介をしていきます。はじめにスポーツ紙でよくある「S・A・B・C」の4段階評価。その後、何チームかをピックアップして紹介していきます。なお、この記事での分析は筆者の独断と偏見によるものなのでご容赦ください。

全32校戦力評価

戦力分析

注目チーム紹介

中京大中京:秋の明治神宮大会の優勝校であり、今大会の優勝候補筆頭。注目は最速150キロ右腕の高橋宏と147キロ左腕の松島のWエース。投手力がものを言う春のセンバツにおいて、エースクラスの投手が2枚いるというのは大きなアドバンテージ。打線も4番捕手の印出を中心に強力で、秋の公式戦では19試合で打率.377、12本塁打を記録した。8失策と守備も安定しており、神宮大会の3試合では無失策と、ハイレベルな戦いの中でもディフェンス力の高さを示した。昨年優勝の東邦に並ぶ最多タイ5度目の選抜優勝に向けて死角はない。神宮優勝校の選抜優勝は2001年の報徳学園を最後に出ていないが、ジンクスを破って「秋春連覇」を果たしたい。

履正社:昨年夏の甲子園優勝の履正社は、優勝メンバーの1番池田と3番小深田が打線の中心。足も使えるリードオフマン池田は打率.375、高校通算29本塁打の小深田はチームトップの打率.540を秋の公式戦でマークした。小深田とともにクリーンアップを形成する4番の関本と5番の大西も勝負強く、打力は昨夏に勝るとも劣らない。投手は昨夏優勝投手の岩崎がエース。秋の公式戦では49回で防御率1.65とさすがのパフォーマンスを発揮した。2番手以降の投手も充実してくれば、史上5校目の夏春連覇も現実味を帯びてくる。

明石商:明石商の中心はなんといっても甲子園4期連続出場となるエース中森と1番打者の来田。中森は防御率1.96、来田は打率.409とチームをけん引した。課題は打順と2番手投手。秋の公式戦では打順が定まらず、来田が3番に入ることもあった。投手は秋の背番号2中野が候補。秋は11回2/3に投げて防御率1.54と悪くないので、甲子園で投げられるレベルになると中森の負担も軽くなる。昨年は春夏甲子園でベスト4と実績は十分。初の頂点に向けて爪を研ぐ。

天理:神宮大会ベスト4の天理は、秋の公式戦12試合で20本塁打を放った強力打線が持ち味。その中心は神宮大会準決勝の中京大中京戦で1試合3発を放った山地と、メガネがトレードマークの2年生。近畿大会の決勝では自慢の打線が火を噴き、大阪桐蔭を12-4と圧倒した。神宮覇者の中京大中京とも準決勝で9-10と接戦を演じており、その実力は証明済み。「春は投手力」と言われる中で、強力打線が優勝旗をつかみ取るか。

東海大相模:東海大相模は関東ベスト4に終わったが、その強力打線は全国屈指の力を持つ。1番には昨年の高校日本代表に選出された鵜沼、3番は高校通算44発の山村、4番は同53発の西川と連なる上位打線は破壊力抜群。下位打線にも秋の公式戦打率チームトップの吉沢、兄がDeNAベイスターズに所属する神里など気が抜けない打者が続く。一方で課題は投手力だ。諸隈石田金城さらには中軸を担う山村もマウンドに上がるなど、枚数は多いが絶対的なエースは不在。昨夏同様継投での戦いが予想される。

大阪桐蔭:近年は出場すれば優勝候補とされる「平成の王者」。昨秋は力を出し切れていなかった感があったが、そのポテンシャルは間違いない。打線の中心は、秋の公式戦チーム三冠王の3番西野。秋は打率.476、3本塁打、18打点をマークした。そのほか投手から打者に専念した仲三河、秋に3本塁打の船曳らが中軸を形成する。エースは最速144キロの直球とチェンジアップが武器の左腕藤江。2番手は145キロ右腕の申原や185センチ左腕の松浦が争う。昨秋は大阪大会で優勝したが、近畿大会の決勝で天理に大敗を喫した。一冬越えて力をつけた大阪桐蔭は、令和の時代にどんな伝説を残すか。

そのほか、白樺学園は神宮大会ベスト4入りの原動力となったエースで4番の片山に注目。仙台育英向坂笹倉の2枚看板が強力だ。神宮大会準優勝の健大高崎はエース左腕のと正捕手戸丸のバッテリーがチームの中心。花咲徳栄にはプロ注目のスラッガー井上がいる。星稜は荻原寺西の2枚看板に加え、遊撃から捕手へコンバートされた内山が4番としてもチームを引っ張る。明豊は昨年の選抜ベスト4のエース若杉が残る。母校に赴任して初の甲子園となる県岐阜商の鍛冶舎監督、初出場鹿児島城西の元プロ野球選手佐々木監督らの采配にも注目だ。21世紀枠では磐城の141キロ右腕の投球に期待したい。

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