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第93回選抜高校野球 大会展望

この記事では、第93回選抜高校野球大会に出場する32校の戦力分析と、優勝候補、注目チームの紹介をしていきます。はじめにスポーツ紙でよくある「S・A・B・C」の4段階評価。その後、何チームかをピックアップして紹介していきます。なお、この記事での分析は私の独断と偏見によるものなのでご容赦ください。

全32校戦力評価

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注目チーム紹介

大阪桐蔭:近年は出場すれば優勝候補の「平成の王者」。この春も令和初の栄冠に向けて視界良好だ。150キロ左腕松浦と154キロ右腕関戸の左右の2枚看板がそろう投手陣は全国屈指。打線は秋の公式戦打率.515、19打点の4番池田が中心。池田とともに全チームからレギュラーを張る宮下前田がその脇を固める。攻守に隙のない布陣だが、秋の近畿大会では決勝で智辯学園に敗れて準優勝。甲子園でリベンジを果たし、2018年以来となる3年ぶり4度目の春制覇なるか。

東海大菅生:対抗馬筆頭は東海大菅生を推す。その武器は秋の公式戦8試合で93得点を叩き出した攻撃力だ。1番の千田、2番の福原はともに5割を超えるハイアベレージ。チャンスメイクした彼らを、4番堀町、1998年に横浜高校で松坂らとともに春夏連覇した父をもつ、5番小池が還す。投手はエース左腕本田に安定感がある。最速は143キロにとどまるが、右打者のインコースへ食い込むクロスファイヤーを武器に、秋の公式戦では防御率1.95だった。鈴木桜井といった控え投手の台頭があれば、球数制限のある今大会でも優勝を狙える布陣になっている。

中京大中京:昨春は中日にドラフト1位でプロ入りした高橋と左腕の松島の2枚看板を擁して優勝候補だった中京大中京。今年は151キロ右腕の畔柳を擁して優勝を狙う。畔柳は速球と多彩な変化球をコントロールよく投げ込んで、秋の公式戦は防御率0.72と圧倒的な成績。前エースの高橋と比較しても遜色ない実力の持ち主だ。打線は昨年ほどの破壊力はないものの、粘り強くつながるバッティングが持ち味。盤石の布陣を整えながら、大会中止になってしまった昨年の無念を晴らすべく、後輩たちが紫紺の優勝旗を取りにかかる。

健大高崎:近年の健大高崎は「機動破壊」よりも打力に力を入れている。そんななかでも今年は健大高崎史上最強打線でセンバツに挑む。3番桜井は秋の公式戦.639をマーク、4番小沢は高校通算35本塁打の大砲。関東大会準決勝と決勝で2戦連発するなど大舞台にも強い。それ以外にも長打力のある打者がそろい、準決勝の専大松戸戦では5人の打者に本塁打が出るなど、どこからでも一発を狙える。投手は野中高松らの継投で試合をつくる。チームは秋の関東大会2連覇中。甲子園での実績も十分なだけに、そろそろ全国制覇の称号を加えたいところだ。

智辯学園:優勝候補筆頭の大阪桐蔭を破り、近畿大会優勝を果たした智辯学園を忘れてはいけない。その武器は総合力の高さで、投打にバランスのいい選手がそろう。1番を打つ垪和は打撃に安定感があり、内外野両方を守れる。3番前川、4番山下のクリーンアップコンビは、いずれも秋の公式戦で打率4割を超えた。投手はエース左腕西村と背番号10の右腕小畑の2枚看板。近畿大会の準々決勝から決勝にかけての3試合すべてを3失点以内に抑えており、近畿の並みいる強豪相手にも試合をつくれる力がある。投打にバランスのいい選手がそろう総合力は、選抜優勝を果たした2016年のチームを彷彿とさせる。5年ぶりVに向けて視界は良好だ。

常総学院:健大高崎に決勝で敗れて関東大会準優勝に終わった常総学院だが、優勝を十分狙える戦力がある。打線は上位から下位まで隙が無く、関東大会全試合で7得点以上を記録した。注目は1・2番コンビ。1番の宮原は県大会で5番を打っていたが、積極性とミート力が高さをいかすために関東大会から1番を打ち、打率.368。2番伊藤琢は.562で6打点を記録した。甲子園でも2人で点を取るシーンが多くあるはずだ。高校OBの元日本ハムの島田監督の甲子園初采配にも注目が集まる。

仙台育英:秋の東北大会2連覇中の仙台育英。東北勢初の甲子園優勝へ向けて、今年は例年以上に期待ができる。その武器は秋の公式戦9試合で34盗塁を記録した機動力だ。リードオフマンの浅野はチームトップの8盗塁を記録した。投手陣はエース伊藤を中心に、球速140キロオーバーが5人もいる層の厚さだ。甲子園での最高成績は春夏ともに準優勝。今年こそ、その壁を破れるか。

そのほか、初出場の柴田はエース谷木の投球に注目。甲子園では球数制限を味方につけられるか。東海大相模は昨夏の交流試合で大阪桐蔭を7回2失点に抑えたエース左腕石田が、テンポのいい投球で試合をつくる。その東海大相模を関東大会で破った東海大甲府は総合力が高い。東海大菅生を含め、東海大系列校が3校出場する今大会で「タテジマ旋風」を巻き起こせるか。上田西は強力打線で選抜初勝利を目指す。市和歌山のエースは大会ナンバーワン投手の小園。直球はMAX152キロ、変化球も一級品だ。あとは甲子園での実績を加えたい。初出場の大崎は、九州大会のように強豪との接戦を制する戦いに期待。21世紀枠では八戸西の143キロ右腕福島東播磨の142キロ右腕鈴木の両好投手に注目したい。

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