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第103回全国高校野球選手権 大会展望

この記事では、第103回全国高校野球選手権大会に出場する49校の戦力分析と、優勝候補、注目チームの紹介をしていきます。はじめにスポーツ紙でよくある「S・A・B・C」の4段階評価。その後、何チームかをピックアップして紹介していきます。なお、この記事での分析は私の独断と偏見によるものなのでご容赦ください。

S:優勝候補筆頭グループ

A:ベスト4~8クラス。優勝も十分狙える

B:ベスト16~32クラス。かみ合えば上位進出も

C:まずは1勝を目指したい

全49校戦力評価

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注目チーム紹介

大阪桐蔭:今大会も優勝候補筆頭は大阪桐蔭だ。チームの中心は3番に座る主将の池田。大阪大会では5割を越えるハイアベレージに加え、準決勝・関大北陽戦では土壇場9回に同点弾、決勝・興国戦ではサヨナラ打と無類の勝負強さを誇る。4番の花田と形成する中軸は超強力だ。投手はエース左腕松浦と春大から台頭した竹中が中心。大阪大会では苦しい試合が続き、他を圧倒する絶対的な力はないが、「最後には試合に勝つ」底力は健在。春の選抜初戦敗退の悔しさを晴らすべく、令和になって初の優勝を目指す。なお、154キロ右腕関戸は選抜から調子を落として大阪大会でも登板なし。甲子園ではメンバー外の可能性もあるが、果たして復活なるか。

智辯学園:選抜の直接対決で大阪桐蔭に勝利した智辯学園も有力な優勝候補だ。打線は選抜まで3番を打っていた前川が1番に入り核弾頭の役割を果たしている。反対に1番を打っていた岡崎も3番で機能している。他にも足が使える捕手の植垣や勝負強い打撃が持ち味の三垣など怖い打者が並ぶ。投手はエース左腕西村と右腕・小畠の二枚看板が強力だ。昨秋の新チーム結成から今夏の奈良大会にかけてチームを引っ張ってきた両投手が甲子園でも力を発揮してくれそうだ。対大阪桐蔭という面では、昨秋の近畿大会と選抜で連勝したが、春の近畿大会ではリベンジを許し、公式戦では2勝1敗。今夏の甲子園での直接対決の実現にも期待したい。

明豊:春の選抜で準優勝を果たした明豊を忘れてはいけない。準々決勝で智辯学園を下して、その勢いのまま決勝進出。東海大相模に接戦の末、敗れたものの大きな自信を手にした。打線は選抜でも本塁打を放った米田が4番に座り、宮崎らが試合ごとに打順を変えながらその脇を固める。今夏の投手陣は京本財原の二枚看板で、大分大会全試合を2失点以内に抑える安定感を見せた。夏の甲子園の最高成績は今宮が在籍していた2009年のベスト8。今夏はそれを超えて深紅の大優勝旗を獲りにいく。

東海大菅生:選抜ベスト8の東海大菅生も十分に頂点を狙える力がある。選抜は怪我明けで登板が少なかったエース左腕本田が復調。さらに同じく左腕の櫻井は西東京大会で無失点と絶好調。打線は1番千田、4番小池を中心に上位打線が非常に活発で、長短打に足を絡めた多彩な攻撃が持ち味だ。選抜の準々決勝では中京大中京の畔柳投手に2安打完封負け。全国レベルの好投手を打ち崩す打力を備え、再び甲子園の土を踏む。

専大松戸:千葉大会決勝をサヨナラ満塁本塁打で春夏連続の甲子園を決めた専大松戸。好投手深沢岡本の二枚看板と勝負強い打線で、接戦をものにするチームだ。優勝した今春の関東大会では準決勝と決勝がいずれも1点差で勝利。今夏も2試合の1点差ゲームと決勝戦の延長タイブレークを制して勝ち上がった。選抜は初戦で敗れて掴めかなった白星を夏獲りにいく。

智辯和歌山:今春の選抜出場は逃したものの、智辯和歌山も戦力が非常に充実している。エースの中西と4番の徳丸が投打の柱。今夏は2番手投手で伊藤が台頭して中西頼みから脱却。打線は出塁率の高い1番宮坂、2番大仲を4番徳丸がかえす攻撃が機能した。今年は智辯和歌山伝統の強打は見られないものの、しぶとく得点を重ねる攻撃が持ち味で、和歌山大会の決勝では市和歌山の好投手小園を春大に続いて攻略。次なる照準を甲子園に合わせ、全国制覇を虎視眈々と狙う。

明桜:今大会ナンバーワン投手のエース風間を擁して上位進出を狙う。最速157キロの直球と切れ味鋭いスライダーが武器のプロ注目右腕が、全国の強豪相手にどこまで通用するかが見どころ。絶対的なエースがいるので、石田一ら他の投手の頑張りで、いかに風間の負担を減らせるかが上位進出のカギになりそう。同じ秋田勢の2018年の金足農のような快進撃に期待したい。

そのほか、明徳義塾はエース左腕代木を中心としたハイレベルな守りが武器。プロ注目の高知・森木投手を攻略したように、明徳伝統のしたたかな攻撃も健在だ。プロ注目左腕木村を擁する北海、岩手大会で5試合連続本塁打を放った金子を擁する盛岡大付も十分上位に食い込む力がある。浦和学院は今夏限りでの退任を表明している森監督が甲子園最後の采配、3年ぶり出場の横浜は村田監督が甲子園初采配をふるう。近畿勢では春夏連続出場の神戸国際大付京都国際に注目。神戸国際大付は楠本岡田中辻らの投手陣に加えて阪上が復調気配で層が厚い。京都国際は春に初めての甲子園を経験してレベルアップ。今夏の京都大会では安定した戦いぶりで夏も初出場を決めた。投手力の高い愛工大名電にも上位進出の期待がかかる。


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