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1度目の中東戦争

歩道が人集り2

綺麗なのでok!



中東戦争当日


 イギリス統治下のパレスチナを分割されたイスラエル人(ユダヤ人)が1948年5月14日、イギリス軍撤退の日に建国を宣言
 イスラエル建国を受け翌5月15日にアラブ連盟連合国がイスラエルへ宣戦布告。即座に各地からそれぞれの軍隊がイスラエルへ進軍した。

 この日からイスラエル対アラブ諸国という、イスラエルにとっては周囲を敵国に囲まれた戦争が始まった。(中東戦争)
 この時、国連によってイスラエルは武装を禁じられていた


アラブ連盟

 中東戦争を知るにはアラブ連盟を知る他ない。

 武力によるイスラエルの排除・排斥に乗り出したアラブ連盟。発足の背景は欧米による植民地支配の歴史と、2度の世界大戦だった。
 アラブ民族主義の高まっていたアラブ諸国では、欧米諸国からの支配から逃れさらにその干渉に抗う目的で1945年、エジプトを中心に結成された。

 最初の加盟国はエジプト・シリア・レバノン・ヨルダン・サウジアラビア・イラク・イエメンで、

 ・イスラム教徒であること
 ・アラビア語を使用していること

 という共通性を持った。


 第1次中東戦争

 イスラエル建国によるパレスチナからのイギリス軍撤退に伴い1948年5月15日、エジプト・シリア・レバノン・ヨルダン・イラクの5ヵ国がイスラエルへ宣戦布告、即日イスラエルへ向けて進軍した。のちにサウジアラビア・イエメン・モロッコも参戦。
 
 国連によって武装を禁じられていたイスラエルは民兵(ゲリラ部隊含む)3万人。それに対しアラブ連盟軍は訓練を受けた兵士15万人というイスラエルにとっては絶望的な状況であった。
 
 東からはアラブ連盟軍主力の片翼ヨルダン軍、西からはもう片翼エジプト軍が進軍。どちらも隣国であった。
 侵攻を受けたイスラエルはゲリラ部隊ハガナーがチェコスロバキアから密輸していた武器で両側へ応戦。
 しかし3日後、圧倒的な武力差によりヨルダン軍が首都エルサレムを包囲
 激戦の中、籠城したイスラエルは抵抗。アラブ連盟軍の隙を狙い補給路を確立。長期戦が予想されたが、6月11日に国連が停戦を可決。第1次中東戦争は4週間の停戦に入る。


1度目の休戦

 停戦の間に軍備を固めたいイスラエルであったが民兵組織とゲリラ部隊ハガナーの間で内紛が起こる。
 結果ハガナーが民兵を制圧。イスラエル国防軍を編成した。

 すぐにチェコスロバキアから武器や戦闘機、アメリカから戦車を調達した。
 そうして7月9日、停戦の開けたイスラエルは揃えた軍備で反撃を試みる。


アラブ連盟の脆弱性

 当時のアラブ連盟は王政国家の集まりであった。
 
 それぞれ

・エジプト-ムハンマド・アリー朝
・イエメン-シーア派国王
・サウジアラビア-サウード家
・ヨルダンとイラク-ハシーム家

 であり、古くから続く王家の対立があった。
 とくにサウード家とハシーム家は仲が悪く、連盟の連携は脆弱だった。

つまりこれはアラブ連盟の中身・目的が、結局それぞれの王家の繫栄であり、民族主義に立ち上がったアラブ人たちはそれに利用された形であった。と言える。


戦闘再開

 7月9日に休戦が開けたイスラエルは調達した武器で反撃を始める。
 イスラエル国防軍の快進撃に15万のアラブ連盟軍はイスラエルから押し出されていく。
 国連で2度目の休戦が可決されるがすぐに戦闘が再開され、戦闘機による制空権もイスラエルの有利を助け、イスラエル国防軍は12月”本丸エジプト”を陥落させるべく、モーセが十戒を授かったシナイ半島へ進軍

 しかしここでエジプトに影響力を持つイギリスによってイスラエルは警告を受け進軍を断念することとなった。


停戦

 1949年2月、イスラエルとエジプトの間に休戦協定が結ばれると、続いて各国がイスラエルと停戦が結ばれた。
 こうして第1次中東戦争は実質アラブ連盟の敗戦となった
 武器もなく兵士もいなかったイスラエルの勝因は国防軍とイスラエル人の強さだけではなく、アラブ連盟の脆弱性があった。

 この停戦によりパレスチナのほとんどがイスラエルの領土となったが、ヨルダン軍が駐屯していた旧エルサレム市街ヨルダン川西岸はヨルダンの領土に、エジプト軍が駐屯していたガザ地区はエジプトの領土となった。

 ここで明確にエルサレムが分割され、西側がイスラエル・東側がヨルダンとそれぞれなったため、ユダヤ教徒は嘆きの壁への巡礼(東側)が禁じられ不満を募らせた。

 第1次中東戦争から分かることは

・国連から武装を禁じられれば近隣から侵攻される
・強国が撤退すると近隣から侵攻される

 また、

・民衆や大義は権力者に利用される

 ということ。
 大国もどこも国益が絡まなければ助けてくれません。
 米軍の撤退した日本国という世界線ではどのような未来が見えるでしょう。ということが気になりました。

 マッコリや紹興酒で乾杯する準備をしておきたいと思います。

・色んなスパイスの風味がやたらと程よく美味しい唐揚げ(ボキャブラリー)

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