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Leica Q3ついに日本国内発表!その2

 Leica製ハイエンドフルサイズコンパクトカメラ「Leica Q3」の発表から1夜過ぎ、色々な情報が見えてきた。今回はその続報をお知らせしたい。

一夜明けての追加情報

 まず「Leica Q3」の日本国内発売日及び初回出荷日は6/3で確定した。価格はLeicaオフィシャルだと902,000円だが、マップカメラなど一般店舗だと初回販売は856,900円が標準的なようだ。一般店舗の価格は海外から直輸するよりも安いくらいの価格を狙っているものと思われる。オフィシャルの安心感を考えれば納得できる価格差だろう。大変な人気であり、既に現状で各店舗1~2ヶ月以上の順番待ちとなっている様子だ。
 また、バッテリーはQ2までの「BP-SCL4」だと動画撮影に機能制限がかかるため、Q3専用の「BP-SCL6」を使う必要がある。専用の無線充電グリップはやはりクイックシュー機能を持たず、更にはネジがオフセンターなのも確定だ。
 動画機能についてはやはりRAW出力機能は持たず、HDMIから書き出せるのはあくまでもProResHQまでのようだ。また、前回も書いた通り、現状、「Leica Q3」と「Atomos Ninja V+」との組み合わせだとC4Kサイズまでの出力しか確認されていない。内蔵SDカード向けの8K 4:2:0 29.97Pが現状最大の収録サイズのようだ。
 スチルの最大サイズはM11と同様の9520x6336画素(6030万画素)。
 詳細はまた発売日以降に確認するが、この小型筐体によくこれだけの機能を詰め込んだものだと驚愕する。

Leica Looksによるカメラ機材内簡易グレーディングに対応

 「Leica Q3」は10倍に通信速度が高速化された専用アプリ「Leica Fotos」にて「Leica Looks」のダウンロードが可能だ。これはシーン毎の印象をプリセットした簡易グレーディングフィルタで、Jpegスチルと動画に適応可能となっている。「Leica Q3」の諸機能は静止画と動画で共用できる機能が多く、後述するクロップと組み合わせると、軽いサムネイルスチルでのやりとりが簡単であり、非常に使い勝手が良い。
 会場内のカメラで簡単に「Leica Looks」の中から「Sepia」を当ててみた。写真は元々6000万画素のフルサイズを、横2500ピクセルに縮小してある。

ノーマル撮影。
Leica FotosにてLeica LooksのSepiaカラーを導入。このように簡単にグレーディングできる。

驚きのクロップデジタル切り出し性能

 「Leica Q」シリーズ最大の特徴がブライトフレームによる切りだしズームだが、「Leica Q3」においては元々の広大な6000万画素のフルサイズセンサーを生かすことで、切りだしズームであっても十分余裕のあるピクセル数を維持したまま撮影をこなせるスペックとなっている。例えば、このクロップ機能は動画でも使用可能であるが、驚くべき事にUHD(4K 3840x1260)までであれば90mmの最大望遠でもほとんど問題無しに撮影することができる。元々のピクセル数が28mmのレンズ焦点距離で9520x6336画素であり、これをライトサークルの拡大率が3.24倍となる90mm相当に拡大しても横2930ピクセル超を維持できる。画面拡大時の補完機能も優れているため、90mm撮影でも違和感はない。
 下記に、発表会場で試しに撮ってみた動画のクロップサンプルがあるので、参考にされたい。なお、中央部のボケを見たかったため、フォーカスは中央右上のブルーベリーに合わせてある。

ざっくりと

・「Leica Q3」は横9Kの広大な撮影素子をもつハイエンドコンデジだ。
・周辺機器で無線充電対応できる。デコパーツもかっこいい。
・動画書き出しは今のところC4Kまで。内部収録なら8K 29.97fpsまでいける。ProResRAW が出せるというのはおそらく誤報。
・USBから配信やビデオ会議向け出力もできる。
・「Leica Fotos」アプリとの接続性が10倍になり、「Leica Looks」というカメラ内簡易グレーディングが使えるようになった。
・横9Kの広大なセンサーサイズのおかげでクロップが90mmまで実用サイズになった。動画での切り出しもイケる。

 「Leica Q3」については、6/3の発売日以降に続報の予定だ。今のところ、6/5午前中くらいを想定しているのでお楽しみに。

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