【クラウド総合病院⑤ オンライン診療の真の採用決定者は患者さん? 】

noteでは初めて書かせていただくクラウド総合病院シリーズですがFACEBOOKではを書かせていただいていますのでご参考にして下さい

今回は⑤を書かせていただきます
クラウド総合病院④ オンライン診療については価値と期待値がターゲット 】でオンライン診療についての理解のない患者さんに対する対応策としては 
①オンライン診療の提供できる価値を上げる
②患者さんの診療期待値を下げる

という方法があり
【②の中でもオンライン診療を受けようと思っている患者さんの期待値を下げる】 
【①のオンライン診療の提供できる価値を上げる、というのが現実的な対応策と思います。】
というのを書かせて頂きました

今回からはそれらについて書き始めたいと思います。

特に、かかりつけ医の先生は 先生ご自身の専門でさえオンラインでは十分な診療を提供出来ない可能性があります。 そして他科に紹介する際にも 「(医療機関に行けない・行きたくない)患者さんを情報が少ないままにいきなり リアルに紹介しても患者さんが「行けない・行きたくないからオンライン診療受けているのに いきなり診療に赴けとは何事だ? オンライン診療している他科を紹介しろ!」ということになります。

ここで課題が発生します
・オンライン診療をしている他科の医師にしても かかりつけ医からの 「浅・狭」な診療内容・情報から紹介を受けてもよくわからない。
・「浅・狭」診察しか出来ないオンライン診療では更に問題の再生産が繰り返される可能性がある。
・オンライン診療のメリットである「遠隔地の患者さんもみることができる」が「オンラインでの他科の紹介先はどうすれば?」
・オンライン診療のメリットである「遠隔地の患者さんもみることができる」が「リアルな診察が必要な際に 遠方の先生の情報は?」
>一言で抽象化すると【一人・一院ではどうしようない】状況の出現可能性が高くなるということです

それって今のリアルな診療でも同じではないの?なぜオンライン診療で新たに出現するような書き方するの?と思われる先生方も多いかと思います

【リアル診療の時代には問題にならなかったものがなぜオンライン診療時代では問題になるのでしょうか?】

これは【オンライン診療】の幻想と実態のギャップによって起こるのだと思います。
医療従事者はメリットとデメリットを理解し、デメリットを気にします。どうしてもリアルな診療よりも提供できる医療レベルは低くなる(サービス的には便利ですが)ということを理解しています。

しかし、一般の方々は新しいものに対して 高い期待値を設定する傾向があります。(勿論サービスは便利ですし 移動が必要ないことはメリットですが 医療レベルが下がるという 全体を個々の要素に分解して評価するまでには至ることは多くないと思います)


つまり受診体験の満足度が期待値コントロールに依存しているところがあります。 代表的なオンライン診療のサービス会社のWEBサイトを見てみましょう



いずれもメリットや出来ることばかりで 期待値コントロール文言が見当たりませんね。勿論 「これもあれもそれも出来ません」 ということを羅列したら患者さんは来ません。 しかし、それでも使うという患者さんでないとオンライン診療は不幸なミスマッチが起こると思いますし、それが怖くて普及率が低い可能性も有るのでは?と。 実際 私はそれが心理的ハードルになって採用していません。
つまり【②の中でもオンライン診療を受けようと思っている患者さんの期待値を下げる】 ということができていません。

医療行為に対しては患者さんや支払機関(健康保険組合など)が経済的負担をしています。しかし、患者さんがオンライン診療を受けたくても希望の医療機関がオンライン診療を採用していなければ結局は患者さん全員がオンライン診療のメリットを受けることが出来ません。

医療機関は理解のない患者さんによるトラブルの発生を下げたい。しかし、オンライン診療の真の採用決定者は医療機関なわけですからオンライン診療プロバイダーはそこの心理的ハードルを下げるお手伝いとして患者さんフィルタリング(つまり 期待値コントロール)もトップページでするのも嬉しいかな?とおもいます【オンライン診療をご理解いただくために(向く方・向かない方もおられます)】のような。

しかし、各事業者がしのぎを削ってユーザー獲得競争をしているので 引くに引けない状況だとは思いますので 厚労省などの公的機関がそのような患者さんのインストラクションをしてもらってその過程を経た患者さんにオンライン診療を受けれるようにするというものがあれば嬉しいです。これはn=1の私だけの感覚かもしれませんが、自分が採用するならそのような【患者さんの期待値コントロール】の【フィルタリングのお手伝い機能】のあるオンライン診療サービスができればそれを採用するなと思います。 結局 過剰な期待値の患者さんが怖いというのが僕のハードルでして。


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