見出し画像

【Facebookアーカイブ⑧医療機関の経営と運営など】


<ONE STEP FURTHER②「後医は名医」「後出しジャンケン」>


加えて、医師側も専門家であればだれでも良いというわけではありません。先生方のこれまでの紹介行動を顧みてもおわかりかと思いますが、やはり「繋がりを持った」安心できる紹介先が必要になるのです。人間は本能的にINSIDER同士間では気を使い合うものですので紹介も直接の知り合いや関係を持つ医師同士や施設同士で行われることが多くなっていると思われます。(これは馴れ合いを意味するものではありません


患者を紹介される被紹介者である後医(一般的には大病院)は複数の理由で有利です。前医(一般的には開業医)での試行錯誤の結果を知ることができる、生体の自然治癒過程、そして専門性を持つなど「後医は名医」という言葉があるように前医は不利な立場にあります。いわば、後医は後出しジャンケンをいているようなものです


しかし、専門性のカバー領域が相対的に狭くなりつつある現代においては、今は後医である医師もこの前医になる可能性が高いことを理解しなくてはなりません。こういった時代において、医師同士も気を使い前医と患者ともに不安にさせない様に医療を行うことが長期にわたる安定した医師間、医師―患者間関係を維持させる方法だと考えます。


しかし、繰り返しになりますが、決してこれは馴れ合いを意味するものではありません。

画像1


<ONE STEP FURTHER③「六次の隔たり」は役立つ?>

繋がりというと世界中の人は友達の友達を介して世界中の人々と間接的な知り合いになることができ、全ての人や物事は6ステップ以内で繋がっていると言われます(六次の隔たりSix Degrees of Separation)。

世界的に有名なソーシャルネットワーキングサービスであるFACEBOOKによると FACEBOOK内では6次の隔たりではなく3.57次で全てのFACEBOOKユーザーと繋がることができると報告しました。

想像してみて下さい。日常生活でも知り合いの知り合いくらいまでは会話できますが、それ以上離れた関係ではなかなか親密な関係、自分のリソースを提供しても良いとは思わなのではないでしょう。しかし、逆にいうとこれまで先生方のリソースを提供されている直接の知り合い(ZERO STEP)だけでなく、知り合いの知り合い(ひとつ先)にまで自分のリソースを提供できれば医療環境は大きく変わると考えONE STEP FURTHERを提唱したいと考えております。

例えば、ある先生が15人の信頼できる紹介先を持っているとします。そしてその信頼する先生が更にそれぞれ15人の信頼できる先生がいらっしゃるとすると15x15人=225人の紹介先にアクセスできることになります。ONE STEP FURTHER!


<医療機関の経営と運営① スポーツ大会>


医療機関は非営利であるという前提があります。以前から非営利の定義が難しいなと思っておりましたが、平成 16 年度 厚生労働省医政局委託の研究「病院経営をはじめとした 非営利組織の経営に関する調査研究 報告書」の中でもそのジレンマが見て取れます。


「非営利は利益を目的としないで活動することと定義したが、非営利といえど も利益獲得は行う。なぜなら、営利・非営利に関係なく、事業・組織の維持・安定のた めには、最低限の財政基盤確保が必要だからである。非営利といえども赤字続きで事業・ 組織の継続は出来ない。しかし、利益獲得行為は営利にとって目的であるのに対し、非 営利にとってはミッション遂行の「手段」である。この点の認識が重要と言える。」 全67ページの資料ですが非常に面白い資料でお時間ある医療機関の経営?運営?に興味のある方は一読の価値があると思われます

( https://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/isei/igyou/igyoukeiei/anteika1601.pdf)


題名に非営利組織の経営というジレンマがあるのが見て取れますが、資料の中で利益を「手段」としての認識を重ねて強調しておりこの認識の上での経営なら認めれられるという認識であるかおもわれます。どこにジレンマがあるかと言いますと、「非営利」組織と「経営」の併用です。


では「経営」と「運営」の違いは何でしょうか?  http://takapi-blog.jp/management-operation-difference/のサイトから引用させていただきます。


例えばスポーツ大会の運営について考えてみましょう。大会運営と聞いたことがありますが、大会経営とはあまり聞きませんよね? これはスポーツ大会運営を行う人たちがお金目的ではないことが多いからです。大会の運営はスポーツ選手が最高のパフォーマンスを発揮させる、そして観客が大会を存分に楽しませるという目的があります。この目的を達成するために、決められたスケジュール通り進行するように、各スタッフが連携を図り、滞りなく試合を進めていくのです。確かに大会には来場料が発生するかもしれませんが、現場の運営スタッフには「収益の最大化」なんて考えは微塵たりとももないことでしょう。


つまり、運営の目的は、与えられた仕事を効率よく達成するために、人やモノや資金を活用することをいうんですね。一方、経営の目的は収益を最大化させることだといいました。収益を最大化させるためには、お客様に満足してもらい、それに見合った対価をもらわなければなりません。お客様のニーズは日々変化します。昨日まで売れていたものが今日からは全く売れなくなる。このようなことが近年では当たり前になっていますよね。

経営者はこのようなニーズの変化に対応するために、事業内容や取扱い商品、組織の構造などをダイナミックに作り変えていく必要があります。

経営者は組織や事業そのものの体制を根本的に作り、そして変えていくことができるのです。それでは運営はどうでしょうか?運営の目的は組織の効率化でしたね。運営者は組織や事業の体制が与えられていて、いかに効率的に運用していくかを考えるのです。

再度、スポーツの大会を例に考えてみましょう。大会運営者は大会運営に必要な予算、人員を与えられます。そして、とにかく大会がスムーズに進行するために全力を尽くします。


では大会の経営者であればどうでしょうか?経営者は大会を行うことで得られる収益を気にします。収益を最大化するために、大会スタッフの削減や来場料金の値上げなどを検討するかもしれません。また、行っているスポーツが不人気であれば、別のスポーツの大会まで考え始めるかもしれませんね。

このように、運営者と経営者では目的の違いのために、体制作りの発想が全く変わってくるのですね。


<医療機関の経営と運営② 医療機関>

医療サービスの価格は、医療機関自らが決定できない制度となっている為、旧来の医療機関は「経営」ではなく「運営」に終始しているところが多かったという経緯があります。 つまり、診療報酬が高く設定されてい る診療行為を積極的に取りにいけばよく、また逆に本来取れる診療 報酬点 数の漏れを なく す 活動に始終する傾向にありました。

運営は、仕組みの中で成果を上げることであり、経営は成果を上げ続けられる仕組みを構築し、運営を行うことであると言えるので、その意味はまったく異なります。つまり、病院経営は 2 年毎に改定される診療報酬の定める価格に誘導されるよう運営を行っていけば、経営は成り立ってきたのです。 そのため、 病院経営に戦略の考えを取り入れる医療機関は多くはありませんでした。

しかし、2年毎に変わるルールに対応するのも大変で、やはり、厚労省の資料にもあるように患者さんのニーズを捉えるため下記のような姿勢を取ることが大切かと( 1ヶ月後くらいの記事に書きます)

・紹介する医師は、患者さんの交通の便を考慮に入れながら「適切な専門性」を有する医師の情報をUPADATEする必要があります

・紹介される医師になるためには、その医療機関のファン(医師・患者・その他の医療従事者など)を増やすことで口コミ効果を期待することになります。

しかし、あるときには自分が紹介、あるときには紹介される医師にもなり得るので目の前の患者さんにてファンになってもらうために一生懸命になっていただくことと同時に、外にファンも作る努力もしておく必要があります。

つまり、気まぐれな点数ではなく、「あそこに行けば全ては解決はしないかもしれないが悪いようにはされない、 なんとか次のことを考えてくれる」と患者さんや医療従事者の人心を掴んでファンを作って、その結果 繋がりが増え適切な専門性を持つ医師情報も手に入れることができるようにしておく「経営」をしておくことです。

残念ながら、自分がそれができていないので、皆様とONAKAMAとONE STEP FURTHERを作り上げていきたいのです。お願いします!(この2つの概念も後日記事に書かせていただきます)

画像2


https://www.facebook.com/nyauwjapan/

よろしければサポートお願いします。 NYAUWの活動は現在マネタイズを考えずに意義のみを追求するフェーズです。 ニッチな分野のやせ我慢プロジェクトですので お気持ちだけでも嬉しいです。