樹海村がだいぶ酷かったという感想
アマプラで映画「樹海村」を観たので、その感想です。タイトルオチです。
ネタバレしています。
どんな映画?
方位磁針もGPSも機能しない樹海の奥にあるという、謎の"樹海村"と、そこで作られた呪いの箱に遭遇してしまった若者5人が酷い目に遭う。主役姉妹が樹海村と過去に関わっていた、というお話です。シナリオ的にはありきたりなアイドルホラーですね。(ひどい)
犬鳴村に続く、恐怖の村シリーズ第二弾、という触れ込みのようです。主演は山田杏奈と山口まゆによる姉妹役で、神尾楓珠とかも出演しています。助演が何気に豪華で、塚地武雅や黒沢あすかに加えて國村隼までいらっしゃる。
どう酷かったの?
まず"箱"よ。怖い村シリーズと銘打ちながら、実質的に村より呪いの箱がキーになってるっていうところがもうね。しかも2ちゃんのほん怖出身である"コトリバコ"をモチーフにしつつ、バックグラウンドが陳腐化しちゃってるあたりキツい。素人づくりの怪談に、プロがパクって負けるってどういうことですか。
いろいろ雑なところもありました。例えば、序盤で若者5人のうちひとりの実家が寺だからと、箱を祓おうっていうことになって、深夜に祓う住職がダメ。密教の真言っぽい詠唱のあとに、なぜか曹洞宗みたいな詠唱になって違和感がすごい。「雰囲気がそれっぽければ良くない?」みたいな作りが見えて、一気に醒めてしまいました。
他にも、箱がなぜ神尾楓珠の引越し先の床下にあったのか、は完全スルーだったり、國村隼が樹海村と箱の事情を詳細に知ってるのなんで?とか、コトリバコモチーフなのに箱の扱い雑すぎん?とか。山田杏奈が自室の床に描いたと思われる絵が、伏線もなく唐突に発見されるとか。キリがありません。
良かったシーンもある
塚地武雅は抜群で、神尾楓珠と塚地武雅の衝突シーンは(シナリオ的なありきたりさはさておいて、見た目として)まあまあ良かったと思います。他にも、山田杏奈に迫る樹海の呪いが影で表現されていた演出も良かったです。犠牲者が樹と一体化している感じも、伊藤潤二の漫画に出てくるシーンのようで良かったです。以上。
あ、犬鳴村の遼太郎くんがゲスト出演してましたね。そのうち「犬鳴村 vs 樹海村」とかやるのか。(やらない)
まとめ
とにかくシナリオが酷い、これに尽きます。何一つ目新しい点はなく、過去のホラー作品から見繕っただけ。「アイドルホラーだからこんなもんでしょ?」と言われているような錯覚さえあります。出演者が可哀想になるレベル。
犬鳴村は、雑なりにもバックグラウンドの設定が効いていたり、遼太郎くんの存在があったりして、酷いとまでは思いませんでしたが、今作は…時間の無駄に近い出来と言いたいです。演出や特殊効果は悪くなかったので、次は頑張って頂きたい。(了)
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