早期決戦

やり取りを初めて1週間ほど経つ頃に


ご飯でも行きませんか?

とLINEがきた。



わかる。

私は部長を知っているけれど
部長は私を知らない訳で

会ったこともない人と
連絡をとるのは
気がのらないだろうし




高校生じゃないんだから
いつまでも
LINEだけのやり取りを
続けている場合ではない。


1度会ってお話ししてみるのが
30手前の私達にとって
最善で最速である。


会ってみて
なんか違うなってなれば
こんな無駄なやり取りは
やめてしまえばいいし

悪くないなと思ったら
もう少し続けて
ドキドキとかワクワクとか
恋愛的なやり取りに
シフトしていける。





早急に会った方がいいことを
わかってはいたものの
私は気がすすまなかった。



会ってみて考えられるパターンは2つ

まず
もし自分が相手から
ナシとされるパターン

やっぱり悲しい。
憧れだった人に嫌われるのは辛い

せっかく見つけた
恋愛出来そうな相手を失うのもしんどい

また他の誰かを探さなければならない
見つかるだろうか
やっぱりもう
一生1人かもしれない

そんな絶望感がやってくるに違いない




次に相手が私からして
ナシだなとなったパターン

憧れの人が思ってたのと違ったら
思い出が残念なものになる。

私がナシと思っているのに
万が一相手が
ぐいぐいきてくれたらめんどくさい。

紹介してくれた友人にも申し訳ない。





この文面からもわかるように
私はこの1週間の
かみ合わないLINEのやり取りを通して
多分ムリだろうなと感じていた。

きっと合わない気がする。

部長も私に興味がなさそうだし

この紹介案件は
上手くいかない気がしてならなかった。




しかし、無職の私は
毎日予定を見つけるのに
必死になるくらい
することがなかったので

この日かこの日はどうですか?
と提案された日は
もちろんどちらも予定がなかった。




仕方ないので了承し
私は憧れの部長に会うことになる。

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