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[2020年7月20日月曜日]模倣というロックンロール

 人がつくるものは、全て二次創作。
 そう気づけたら、出会える。
 オリジナルという幻もあるのかもしれません。
 無意識の奥の方とかに。

肯定
 人は模倣というロックンロール。
 そこから、抜け出せないのかもしれないね。
 
 物語とかをつくっていると痛感することだけどさ。
 オリジナルなんて原点。
 それは、ありはしない幻のような気がする。

 全てが何かの二次創作で。

 ほら、歴史を扱う物語の全て。
 それは、いわゆる二次創作以外の何ものでもなく。
 そう考えると、人類の歴史という広い視点で覗けば。
 物語だって、他の物語のセオリーの二次創作で。
 何も変わらない。


テツガクちゃん
 二次創作ですか?
 二次創作とは……どのような創作ですか?


肯定
 僕も専門家じゃないから。
 僕の勝手な解釈の『二次創作』を紹介するよ。

 そうだな……と考えるまでもなく。
 僕がつくる物語が、『二次創作』と思ってもらっていいよ。
 
 ほら、初めて描いた物語。
 映画『スタンド・バイ・ミー』の模倣というか。
 完全に映画の影を追った軌道。

 既にある作品の登場人物や世界観、設定を利用して。
 何か新しいことをする。
 
 それが、僕の中の『二次創作』だよ。
 もし、それが二次創作だとしたら、歴史ものなんて全て二次創作でしょ?


テツガクちゃん
 なるほど、そういうのが『二次創作』なんですね!

 そうですね。
 もし、そうなら、歴史ものどころか。
 ほとんどが、何かの二次創作ですね。

 広い視点で覗いた、人類という歴史の二次創作。
 何かを望んで、挑戦して、打ちのめされて、葛藤して、成長して、成し遂げる。

 どうしても、人間の行いは似ています。
 そんな人間と様々な設定に世界観を借りて、何かをつくるということは……。
 やはり、二次創作なのかもしれませんね。


肯定
 だよね。
 もう、それが自然なことなのかもしれないね。
 誰かの模倣という影から逃れられない。
 模倣というロックンロールの中。

 人は真っ直ぐ歩けず、円を描く軌道を描いてしまう。
 だけど、円を描く軌道の方が、自然な真っ直ぐで。
 想像している真っ直ぐの方が、偽りの真っ直ぐなのかもしれない。

 それと似ていて。
 オリジナルという、ありはしない幻を描こうとする。
 その軌道はどれも似た、ぎこちない二次創作になってしまうのかもしれない。
  

テツガクちゃん
 それならば、二次創作の中で。
 頼りないオリジナルという、ありはしない原点を描いてみましょうよ。

 洞窟に映る影を求めて外へ出る。
 そこで、何もなかったという事実と出会えたのなら。
 今度は、外ではなく洞窟の奥へ進む。

 そうすれば、その深淵で何かに出会えるのかもしれません。
 見えないからこそ見える、何かとか。

 
肯定
 なるほどね、それはそうかも。
 同じやり方をするのではなくて。
 違うやり方を試してみる。
 
 全ては、二次創作と気づけたのなら。
 それを承知で、あえて飛び込む。 
 頼りない何かを手にね。

 そうやって歩いた軌道は、二次創作の中でオリジナルという幻を描くのかも。
 それも、自然と無意識にね。

 オリジナルなんて存在しない。
 全ては、模倣というロックンロールの中。
 そのことに気づけたら、見える何かもあって。

 もし、それが見えたのなら。
 頼りなくても、ぎこちなくても。
 それを手放さず、大切に。

 その『当たり前』は簡単に見失って。
 ありもしない深淵に誘うからです。

 もちろん、その深淵から抜け出す方法もありますが……。
 できることならば、落ちない方法を忘れずに。

 あなたはどんなオリジナルという幻を見ていますか?
 オリジナルは幻ではない。
 そんな幻でしょうか?


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それでは、また次の機会にお会いしましょう。


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