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[2021年1月27日水曜日]懐かしい、足跡

 懐かしさ。
 それは、過ぎ去った何かの距離ではなく。
 心の距離感が感じさせる、錯じった覚えの錯覚。
 そう思えた、今。
 追いかけていた、恐竜の足跡の軌跡に。
 それを感じてしまった、今が、優しく引っ掻いて。
 少し複雑な『爪痕』を残していった。

テツガクちゃん
 懐かしさ。
 それは、過ぎ去った何かの距離ではなく。
 心の距離感が感じさせる、錯じった覚えの錯覚。

 その錯覚を覗いてしまった、肯定さんに。
 気づいてしまいました! 私!


肯定
 気づかれてしまいましたか。

 そう、懐かしさは。
 過ぎ去った距離よりも。
 心の距離感が見せる幻だと。

 今は、そう思うよ。


テツガクちゃん
 そう気づけた、あの伝説。
 是非、それを明かしてくださいな。


肯定
 わかったよ。
 今、この瞬間が決断の刻。

 それは……まだ、遠くはない。
 どちらかと言えば。
 近い距離感にあった、伝説。

 まるで、恐竜のように。
 力強い息吹を刻む、足跡の軌跡。

 あの時、僕は。
 それを追いかけていて。
 それが、終わってしまうなどと。
 微塵の欠片も思わなかった。
 この玄い冬のように。

 だけど、唐突にやってきた。
 隕石のような終焉。
 あの伝説の足跡は。
 もう、見えなくなってしまった。
 その時の僕の目には。

 双璧の片方は。
 今も頑張って歩いているけど。
 もう片方は……。


テツガクちゃん
 まるで、幽霊船のようですね。

 そして、それは当たり前に然り。
 当然な日々の事象で。

 どこかで、また。
 出会うかもしれない。
 そんな可能性が溢れている、今。

 船長にはどう映っていますか?


肯定
 つい、この間までは。
 見えなかった。

 だけど、ガクちゃんが言うように。
 今、この瞬間って不思議で。
 再び出会うこともある。

 そして、その瞬間。
 感じてしまった、懐かしさ。

 まだ10年も経っていない。
 だけど、凄く懐かしく思えた。
 もう、10年以上前に見た映画。
 だけど、まるで昨日のように思えた。

 そこにある理由。
 きっと、それは過ぎ去った距離じゃなくて。
 心の距離感なんだと思う。


テツガクちゃん
 きっと、そうでしょうね!

 幽かな霊、その奥の方にある距離感。
 その間が離れれば、懐かしさを感じて。
 その間が近ければ、懐かしさを感じず。

 そんな感じでしょうね。


肯定
 そうそう、そんな感じ。

 きっと、歌に表したら。
 こんな感じ。

 『足跡』

 限りなく それが続くと思ってた
 果てしなく それは続くと思ってた

 ある日 突然
 天地を裂いて 咲き誇る 稲妻のように
 形を変えながら 突き抜けていった

 忘れないと思ってたけど
 僕は 止まれなくて 止まれなくて
 
 消し去りたいと思ってたけど
 やっぱり できなくて できなくて

 中途半端な僕。
 『爪痕』の真似のニセモノ。


テツガクちゃん
 とても最高ですね。
 中途半端だからこそ。
 永遠に未完成の人生を歩けるのですから。

 もちろん、私も同じ中途半端です。
 ですから、掴めるドアノブもあって。
 その先に、近い冬の伝説があるのでしょう。

 かじかんだもの同士じゃないと。
 知れない、何かが。


肯定
 そうかもしれないね。
 それなら……中途半端も悪くないね。

 太古の何とか期に生きていた。
 恐竜みたいな足跡、その軌跡。
 それが、懐かしく変わってしまった、今。

 それを追いかけていた時は。
 懐かしむ瞬間なんて、想像もしなかったのに。

 そんな今、この瞬間が、どこか不可思議で。
 だけど、今でも、それがいいと思えて。
 やっぱり、変わらずに好きで。

 もし、あの時。
 僕が選んだ双璧の反対側に進んでいたら。
 今の気持ちは、正反対だったのかもしれないけど。

 それでも、やっぱり。
 近い冬の伝説は、変わらずにあって。
 同じ『TOO MACH PAIN』を感じていた気がする。

 もう片方の双璧に再会して。
 別の形の懐かしさに浸りながら。
 そう感じてしまう、距離感を確かめるように。

 そんな今が。
 複雑な心情を映すけど。
 それでも、やっぱり。
 もう、戻れないや、1991。

 今、僕達には追うものがあるから。
 双璧の恐竜の足跡の軌跡じゃなくて。
 永遠に未完成で、完全な未知が踊っている。
 全てが止まってしまった、最高潮の時、玄冬を。

 あなたは懐かしさを感じる。
 その理由を何と説きますか?

 
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それでは、また次の機会にお会いしましょう。


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