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[ポケカ]サイドレースってよく聞くけど、良く分からん!という方に向けた考え方の紹介

「ルカリオデッキ」と「テツノカイナデッキ」、どっちが有利?

早速ですが、以下の「ルカリオデッキ」と「テツノカイナデッキ」が試合をした際にどちらのデッキが有利でしょうか?

ルカリオデッキ
テツノカイナデッキ

結果は“どちらが有利とは一概に言い切れない”です。

倒されると相手に取られるサイドが1枚のポケモンでありながら、テツノカイナexの弱点をついて倒してサイドを2枚取ることが出来るルカリオは、一見テツノカイナexの対策として有効そうですが、

テツノカイナexはHPの低い相手に対してはサイドを1枚多く取ることができる技を持っているため、ルカリオもサイドを2枚取り返されてしまいます。

サイド6枚に対して2枚ずつサイドを取ることが最速での勝利であるため、テツノカイナデッキはミライドンの技でテツノカイナexの準備、ルカリオデッキはミライドンを倒すのではなく、カウンターキャッチャーボスの指令を使って相手のベンチのテツノカイナを倒し、サイドを2枚ずつ取ることを目指します。

例えばリザードンex対策のオーガポンみどりのめんex

草タイプでリザードンexの弱点をつきながら倒せるオーガポンみどりのめんexはリザードンex対策として有名ですが、対策として使うには注意が必要です。

リザードンexは2進化ポケモンであり、進化前のヒトカゲは取られるサイドが1枚のポケモンであるため、サイド枚数を2枚ずつ偶数で取ることが難しく、相手に先に種のポケモンexであるオーガポンexが倒されてサイドを2枚先行されてしまいます。

また、リザードンデッキに採用される、取られるサイドが1枚のかがやくリザードンで取られるサイド枚数が1枚のアタッカーで攻撃できるため、実はオーガポンみどりのめんexのみでリザードンexデッキと戦っても厳しい戦いになることが多く、他のアタッカーと合わせて戦えるデッキエンジンとして採用されることが多いです。

そのためリザードンデッキ対策としては取られるサイドが1枚のポケモンで構成されたカミッチュデッキの方が有効です。

取られるサイド1枚当たりに対する取れるサイドの多いポケモン

上記で紹介したテツノカイナexはサイドを2枚取られるルールを持つポケモンでありながら技の効果でサイドを1枚多く取ることが出来るため、ルールを持たないポケモンに対しても、倒すことが出来ればサイドを2枚取り返すことができるほか、ネオラントVなどのポケモンを倒すことが出来ればサイドを3枚取ることもできるため、取られるサイド1枚当たりに対して、相手のポケモンによっては1~1.5枚のサイドを取ることができます。

そのため、テツノカイナexはルールを持たないポケモンのアタッカー中心に編成されたデッキに対してもサイドを効率的に取っていくことができるというメリットがあります。

下図は取られるサイド1枚当たりに対する取れるサイドの枚数を比較したものです。

(例: タケルライコexフワンテを倒すと取れるサイドは1枚、フワンテにタケルライコexを倒されると取られるサイドは2枚であるため、タケルライコexのフワンテに対する、取られるサイド1枚当たりに対する取れるサイドの枚数は、サイド1枚当たり0.5枚という計算)

パオジアンexデッキに見るサイドレースの考え方

デッキ例

青天井の大ダメージを出せる技を持つパオジアンexをセグレイブの特性でサポートするデッキですが、このデッキには様々なサイドレースを制するためのギミックが採用されています。

まず、パオジアンexのカードの特徴として条件が整えばどんなポケモン相手でも一撃を倒せる技を持っています。そのため、リザードンexやドラパルトexといったHPの高いルールを持つポケモンに対しても、一撃で倒すことができるため安定してサイド2枚ずつの交換ができます。

そのため、取られるサイドが2枚のルールを持ったポケモンに対して強く出ることができます。

しかし、サイドを2枚取られるポケモンexとしてはHPが220と小さめでかがやくリザードンチラチーノ、フワンテといった、取られるサイドが1枚のアタッカーに倒されてしまうことが多いため、サイドを相手に効率的に取られてしまうという弱点があります。

そのため、かがやくゲッコウガやテツノカイナexといったアタッカーを採用することで取られるサイドが1枚のアタッカーに対してもサイドを2枚ずつ取ることが出来るようにすることで対策をしています。

また、後攻1ターン目に大ダメージを出してくる相手に対して、逃げるが2のパオジアンがバトル場でスタートしてしまうと、相手にサイドを2枚先行されてしまうため、メテノを採用しました。ベンチ枠のとても狭いデッキですが、キチキギスexの登場で少し動きやすくなりました。

リザードンexデッキに見るサイドレースの考え方

デッキ例

リザードンexデッキも緻密なサイド枚数を調整する手段が複雑採用されたデッキです。

まず、リザードンexの特徴として、2進化ポケモンであり場に準備する難しさがあります。その代わりに高いHPを持っていることが特徴です。そのため、リザードンexを安定して進化させるために、ロトムVやネオラントVといった取られるサイドが2枚の低いHPのポケモンが採用されることが多いです。

それらのシステムポケモンが相手のルールを持たないポケモンなどで倒されてしまうと、相手に有利にサイドを進行させてしまうことに繋がるため、要が済んだら崩れたスタジアムを採用して場からトラッシュさせるというギミックを組み込みます。

メインアタッカーがルールを持ったポケモンであるため相手に順当に倒されていくと2枚ずつ6枚分サイドを取られてしまいます。

そのためかがやくリザードンやサマヨール、ヨノワールというポケモンを採用し、相手のサイドを奇数で進行させて無理矢理相手にサイドを7枚分取らせるといった動きをさせることができます。

また、リザードンexの330という高いHPは一撃で倒すには沢山のリソースを必要とすることが多いため、試合後半になるほどナンジャモといった妨害手段で相手のリソースを少なくするといった動きが相手に刺さることが多いです。

また、古代バレットなどリザードンexを2回にかけて突破しようとする相手に対してはフトゥー博士のシナリオを使うことでダメージを相殺することができ、サイド枚数の交換において有利を取ることができます。

サマヨール・ヨノワールの考え方

サマヨール、ヨノワールの使い方として最もメジャーなのはリザードンexデッキやゲッコウガデッキといった、メインアタッカーがルールを持つ取らせるサイドが2枚のポケモンのデッキに採用することです。

上記2デッキはメインアタッカーがルールを持ったポケモンであるため、2枚ずつ6枚分サイドを取られることが最速で負けに繋がるため、サイド1枚分を相手に渡すことのリスクが少ないという特徴があります。

そのため、リザードンexのバーニングダークのダメージ補強、ゲッコウガexのぶんしんれんだを通しサイドを一気取りためのマナフィ突破といった戦略を通すことができ、とても相性がいいです。

しかしリザードンexデッキで、相手のバトル場のポケモンがバーニングダークそのままのダメージで突破することが出来る場合は、サマヨールのカーストボムを使う意味合いは少なく、こちらがサイドを1枚意味もなく取られてしまうだけとなってしまうため、使わない試合もあります。

また、ヨノワールの方のカーストボムでは、その効果単体だけで相手の場のポケモンをできるため、1枚ずつのサイド交換をすることはできますが、相手と自分の残りサイド枚数の奇数と偶数が入れ替わってしまう場合には、カーストボムを使うことが自分の行動回数を減らしてしまう結果に繋がってしまうこともあります。

活用例

ルールを持つポケモン、持たないポケモン

ルールを持つポケモンは高いHPや大ダメージの技など、ルールを持たないポケモンと比較して高いカードのスペックを持っていますが、同時に倒されると相手にサイドを2枚取られてしまうため、ルールを持たないポケモンに大ダメージを出されて倒されてしまうと相手とのサイド差が出来てしまいます。

ルールを持つポケモンをアタッカーとして採用する際は、ルールを持たないポケモンからの相手の攻撃を1度耐え、2体の相手を倒せるようにするか、サイドを複数枚取れるギミックをデッキに採用する、妨害を行い相手の動きを止めるといった対策が必要となります。

取られるサイドが1枚のポケモンをアタッカーとしてデッキに採用する際は、ルールを持つポケモンを大ダメージで突破できるギミックをデッキに組み込み、相手とサイド差をつけていくことを狙う、シェアの多いカードの弱点をついたり、相手のルールを持ったイキリンコexやロトムVなどといったシステムポケモン一撃で倒せるようにするなどといった方法でサイド1枚のポケモンでサイド2枚のポケモンを倒すことを狙います。

妨害デッキについて

今回はLOやコントロールといったサイドを取らないデッキについては紹介しませんが、テツノイバラデッキジュペッタexデッキといった妨害デッキのサイドの考え方について紹介します。

妨害デッキは相手のメインアタッカーの準備が整うまでに、それの妨害をしながらダメージを蓄積させて相手のポケモンを突破していくことが目的のデッキです。

特にテツノイバラデッキやジュペッタexデッキは、シェアの多いデッキのメインアタッカーの準備手段として用いられることの多い、グッズやルールを持つポケモンの特性を相手に使わせないことで相手の展開を大きく阻害します。そのため、これらのデッキは相手のデッキが動き出すまでにどれだけのサイドを先行出来るかということが大きく勝敗に関わってきます。

鍵を握る妨害のカード

妨害のデッキについて紹介しましたが、通常のデッキにおいても妨害カードを駆使して相手の動きを止めるということはサイド差をつけるということに大きく影響してきます。

例えば試合後半に使うナンジャモでは、相手の次のアタッカーの準備が整っていない状態でアタッカーのシステムポケモンを倒しながら使うことができれば、相手の手札のリソースを大きく減らすことで次のアタッカーの準備を遅らせることができ、相手にサイドを取られないまま番が帰ってくることを狙うことができます。

また、ベンチのポケモンを狙って攻撃のできるデッキでは、ビーダルなど逃げるエネルギーの重いポケモンをバトル場に呼び出しながらベンチポケモンを倒していくことで、相手をエネルギー加速や入れ替え手段が無ければ逃がすことができないという状況に追い込むことが出来ます。

サーナイトexデッキに見る妨害の考え方

デッキ例

サーナイトexデッキの特徴として、2進化ポケモンをふしぎなあめに頼らずに場に立てるため、動き出すまでに時間がかかるという特徴があります。

そのため序盤には、相手の展開を大きく阻害するためにクレッフィハバタクカミで相手の多くのポケモンの特性を止め、妨害し動き出すための時間を稼ぐという戦略があります。

また、サケブシッポはベンチポケモンへの攻撃ができるため、重力玉と合わせて、相手のアタッカーではないポケモンをバトル場に縛りつつ、ベンチを攻撃するといった戦法があります。

更にミミッキュは相手のデッキによっては大きな妨害手段となり、相手のにサイドを取らせないまま一方的に攻撃することもできます。

また、ハバタクカミの技やマシマシラの特性によって、相手のHPの低いポケモンを技以外で倒すギミックもあり、サイドを多く取っていくことが出来ます。

これらのように、デッキの展開が遅いデッキでありながらも、妨害手段を多く取れるデッキであるため、サイド枚数を追いつかせながら戦っていくことが出来ます。

しかし、デッキのポケモンが全体的にHPが低く、かがやくゲッコウガやテツノカイナexといった低HPのポケモンに対してサイドを多く取ることのできるデッキを苦手とします。

サイドレースと聞くと一見難しいように聞こえますが、

どうすれば多くサイドを取れるか、取られないかについて考えることや、相手はどうサイドを取れば勝てるか、ではこちらはそれに対してどのような行動を取るかということを考えることで勝ちに近づく選択を見極めていきます。

また、強いプレイヤーの対戦動画などで、自分ならどのように行動するかを考え、それが違っていた場合は、なぜそのような行動を取ったかを納得するまで考えてみると、プレイの幅を広げることが出来ます。

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