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電気の歴史

こんばんは!毎日投稿77日目になりました。今日も頑張っていきましょう!

今日は、いつもとは一風変わって歴史のお話です。

電気についてご存知ですか?

   電気は、現代社会においてなくてはならない存在であり、私たちの感覚としてはおよそあって当たり前、電気のない世界など想像も出来ない、といったところでしょうか。しかし、その電気についていかほどの知識をお持ちでしょうか。
 
   電気について知ることは教養的、無機的でつまらないと思われるかもしれませんが、僕は改めて学んでみると意外な事実があったりして興味深いものでした。では、早速見ていきましょう!

始まりは2600年前

   まず、人類と電気の関係の起源は、アルキメデス(紀元前3世紀)の時代よりもさらに300年ほど前、紀元前6世紀頃まで遡ります。万有引力の発見を含め古典物理学と呼ばれるものの礎を築いたニュートンらが活躍したのは17世紀頃なので、科学たるものが存在しないほど昔の話です。
 
   古代ギリシャの哲学者ターレスは、「琥珀(宝石の一種)を布でこすると糸くずが布に吸い付く」ということを発見しました。静電気の発見です。目に見えない力の存在すらも分からない時代だったはずなので、これに気づいたことは歴史上大きな出来事でした。

時代は近世へ

   しかし、残念ながらそれから長い月日が目立った発展もないままに過ぎ、話は一気に近世、1745年へと進みます。
 
   ドイツのフォン・クライストとフランスのミュッセルブルークは別々の研究にしてほぼ同時期に蓄電器の開発に成功しました。これは静電気を蓄えるもので、ミュッセルブルークが教授としていたライデン大学(オランダ)にちなんで”ライデン瓶”と名付けられました。

電池の発明

   その35年後の1780年、イタリアの解剖学者ルイージ・ガルバーニは2種類の異なる金属をカエルの足に触れさせると両足が痙攣するということを発見します。
 
   この発見に着想を得たイタリアの物理学者アレッサンドロ・ボルタは1800年、銅と亜鉛の組み合わせによる、世界初の”電池”を開発しました。高校の化学を学んだ方であれば知っているであろうあの「ボルタ電池」です。
 
   ライデン瓶は静電気を蓄えることが出来るのみですぐに放電してしまうため、あまり実用的ではありませんでした。実はこのボルタ電池こそが、初めてどこでも電気を実用的に使えるようにした発明品となったのです。それにより、電気を用いた実験が一気に加速し、現代への急発展に繋がるのです。この功績は大きく讃えられ、ボルタの名前はあの電圧の単位V(ボルト)の由来にもなりました。

発電機の発明

   その20年後、今から200年前の1820年、デンマークのハンス・クリスティアン・エルステッドは導線に電流を流すと周囲の磁場が変化すると言うことを発見します。これが”電気”と”磁気”という物理学上の異なると考えられていた2つの対象が繋がりを持った最初の出来事です。
 
   そして同年、エルステッドの発見に続いてイタリアのアンドレ=マリ・アンペールは電流の向きに対して右回りの磁力が生まれるという「右ねじの法則(アンペールの法則)」を発見しました。

そして1831年、史上最高の実験科学者とも讃えられることになるイギリスのマイケル・ファラデーが更に歴史の駒を大きく進めます。まず、エルステッドとアンペールの発見に着想を得たファラデーは電気から磁気が生まれるなら磁気から電気を生むことも出来るのではないかと考え、見事に実験でそれを示して見せました。これが「電磁誘導」です。
 
   さらにファラデーは「ファラデーの円盤」という、円盤を回すことで連続的に磁場を変化させ、電流を流し続ける実験器具を製作し、見事実験に成功します。これが世界初の発電機となり、円盤の回転という運動エネルギーから電気エネルギーへの変換を可能にした偉大な功績となりました。

電流戦争

   その後、あの誰もが知る発明王エジソンが現れ、人々の昼の活動を夜にもすることを可能にした白熱電球を開発しました。ビジネス感覚にも優れたエジソンはその後白熱電球を一気に普及させていきましたが、やがてライバルが現れます。クロアチアに生まれた天才ニコラ・テスラとアメリカの実業家ウェスティングハウスです。
(ちなみにあのテスラ・モーターズの名前はこのニコラ・テスラにあやかってイーロン・マスクが名付けたものです)
 
   この2人は交流電流の普及を主張し、1888年頃から、直流派のエジソンと”電流戦争”とも呼ばれる論争を引き起こしました。「交流の方が送電効率がよく実用的だ」と主張する交流派に対して「交流は電圧が高く危険だ」と主張する直流派のエジソンでしたが、やがて軍配は交流派に上がります。

電光石火の電気の歴史

   1745年の蓄電器の発明からわずか200年もしないうちに、電気は世界の最先端を席巻しました。これが電気の歴史です。電気の歴史を知るとその時代の生活の変容も手に取るように分かってきます。いかがだったでしょうか?

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