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#40. あーぁ。

先日、対外的なプレゼンを行う機会があった。与えられた準備期間は1ヶ月。他の業務との兼ね合いを考えると絶望的なスケジュールだった。とはいえ、やるしかない。他社の人との合同プレゼンなので自分だけできません、間に合いませんとなる訳にはいかない。

話の主軸はインド以外の国のことだったが、インドに関連した内容も盛り込む必要があった為、確認・質問事項を纏めスタッフへ投げていた。大体こんな感じで。

「AとBとCに関してのDの情報が欲しい。先ず最初にDがABCそれぞれに対して適用となるかをYesかNoで教えて。Yesの場合はその適用条件を。ちなみに、ここでいうDは●●という意味。〇月×日の■曜□時までに頂戴。(期日が結構タイトだったので)間に合わなさそうだったり、他に何か質問があったら連絡を」

すると早速「了解、△日まででも大丈夫?」と来たのでOkと。△日もバッファを持たせた日程なので問題無い。その後一応△日の前に来たが、その内容は全く以って不十分だった。AとBについては書いてあるけどCの記載がない。それについての説明もない。Dが抜けているのに求めていないEについての記載がある。インド人、本当こういうの多い。「てめぇ...」と思いながらも「Thank you.ただ、Cについての記載が無いけどそれは?あとDについても必要」といった具合で都度説明し、完成を求めてきた。

迎えた期日当日。資料が送られてきた。ファイルを開く。Dについての記載が無かった。正確には、一応の記載はあり方向性は間違っていないが、前提として依頼した"Dの適用条件"の説明が不足していた為、確実な判別ができかねない項目が幾つかあった。

ちょうどこの時期色々と重なっており少し余裕が無かった。

「あれだけ説明したのは何だったのか。何故できないのか...」

送られてきた内容を見てどうしようもなく腹が立ち即座にメールを返した。かいつまんで書くとこんな感じ。

 「まず、資料を期日に送ってくれたことに関してお礼を言う。忙しい中作成してくれて有難う。ただ、正直に言ってあなたのレポートは自分の要望にマッチしておらず些か失望している。あなたの人格否定をする意図は一切無いが、ここでは強く、そしてGentle mannerでない言葉を使うことをまず許してほしい。
 あなたは、今回自分が依頼した内容をきちんと読み、理解しているか?このレポートの価値は何?自分にはよく分からない。あなたが送ったこのレポートで、自分がプレゼンの用意をできると思う?もう少しイメージを働かせてくれ。
 もしあなたが誰かに<リンゴとミカンのどちらが好き?>と聞いたとして、<Footballがしたい!>と言われたらどう思う?自分は今その気持ちだ。全く以って時間とエネルギーの無駄と感じざるを得ない。
 もう一度、明日のこの時間までにここをクリアにして再送してくれ。最後に、この場で適切でない言葉を使うことに関しては改めてお詫びする。

よろしく」

と。

このメールを送ったのは夕方であり、その日スタッフから返事は無かった。代わりに、翌日の早朝スタッフの上司から「念の為確認させてほしい。この理解でいい?これを埋めて送れば大丈夫?」と電話がきたので「それで大丈夫」と回答した。その1時間後にスタッフから再送されてきた。内容はOkだったが上記に対するコメントは無かった。

別案件でのやりとりもあるので、彼とはその後も交信を続ける必要がある。彼は結構気の良いスタッフで、いつもその日初めてのメールには

「Good day!!」
「Good morning!!」

等の挨拶を添えて送ってくるのだが、上記のことがあって以降はしばらくそれが無かった。電話をしても明らかに声のトーンが暗く「話すの嫌がっているな」という空気を感じた。とはいえ自分が誤っているとは思わなかったので、自分も過度に謝ったり蒸し返すことはせず淡々と接した。氷解したきっかけは何か分からない。彼がどう整理をつけたかは分からないが、ある時からまた元の感じに戻った。レスも早く的確に仕事をこなしてくれている。

*****

尊厳やプライドを貶める言動をしないことは意識しているが、それでも(意図的に)態度に出したりすることはある。特に、納得していないことに従うことへの抵抗感が強いので引かずに揉めることもある(実際このプレゼンの準備でも他社の人と揉めた)。我ながら面倒くさい部分あるなと。でも、何か引けない、引きたくない時ってある。今回のことも、足りない部分を自分で調べて埋めることはできたけど、それは違うだろうと。そりゃこれを言ってどう思われるかは想像つくよ。
それでも、って。

一筋縄ではいかない。それらを楽しめる日ばかりではない。自問自答が離れない時も。今いる環境で何ができるか。何をしたいか。どんな自分で在りたいか。負けたくない。あがく。

End.

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