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キヤノン?ニコン?迷ったらどっちを選べばいい?

フルサイズのミラーレスカメラを買おうと思っている人の中で、「キヤノンか、ニコンか、どっちを選べばいいだろう?」って思う人もいるかと思います(それに加えてソニーが選択肢に入るが・・・)

ここでは、最新ミラーレスのキヤノンEOS Rシリーズと、ニコンZシリーズを比較しつつ、どちらを選ぶか決めるにあたってのポイントを端的に書いていきます。

キヤノンは柔和なタッチが魅力。Lレンズで遊ぶなら好適

キヤノンは、全体的に柔和で万人受けするタッチの画作りです。ボケ味のいいレンズも多いですね。

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上写真はミラーレスではないですが、EOS 60DとEF 28-70mm F2.8L USMの組み合わせで撮ったものです。ふわっとした雰囲気が出せるのも、キヤノンのいいところで、"ポートレートはキヤノン"と言われるのも頷ける気がします。

ただし、キットレンズのような並レンズ(Lじゃないやつ)は明らかに性能を落としており、望遠域での解像度がべらぼうに低い点に注意が必要。逆に言えばLレンズはニコンのナノクリレンズとも戦える写りの良さを実現しているので、50mm撒き餌で遊ぶのもいいですけど、Lレンズを振り回すスタイルが好適です。

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ただしLレンズは高価です。とくにRFマウントのLはEFのLに比べて遥かに高価なので、コスト最優先で行くならニコンを選ぶべきでしょう。

加えて、EOS Rシステムは、R5/R6で性能が大幅に良くなり、ボディの性能は秀逸ですが、RFレンズの出来が全体的には思った以上に高くないのが引っかかります。写りの良いEFレンズをマウントアダプターを介して使うのを考えるといいかも

ボディのスペックが良いとはいえ、操作性に関してはニコンに一歩抜かれてしまっています。操作の導線上、電源オンからのシャッター押下までのタイムラグがニコンよりも長いだけでなく、各モデルで操作性に癖のあるものもありますのでその点はお店でタッチして試してみてください(とくに初代EOS Rの操作性は独特です)

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ただ、スマホアプリの安定性は高く、スマホとよく繋ぐならキヤノンのほうがストレスが少ないと思います。また、バリアングル液晶など、ニコンユーザーが羨むような便利機能も多く、EOS RシステムはEVFよりも液晶モニターでライブビューで撮るスタイルが多い人にピッタリです。

ニコンは心地いいフィーリングとコストパフォマンスを実現

逆にいえば、ニコンはユーザーをよく理解している企業なので、基本的な操作性を一眼レフからほぼ変えることなくZシリーズに継承させています。そのこともあり、操作性とフィーリングに関してはピカイチ。また、EVFの見やすさも秀逸。

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最新ミラーレスのZシステムはFマウントとは同じレンズを使っても明らかに格の差を感じるほどにヌケの良い画質を提供してくれます。そのうえ、Zマウント用NIKKOR Zの「Sライン」と呼ばれる高級レンズにはナノクリスタルコートとアルネオコートが施され、一部のユーザーからは"バケモノ"と呼ばれるくらいに素晴らしい画質を実現しています。

そのくせして、ニコンはお値段が良心的。ボディに関しては初代Z6/Z7の中古相場がかなりお得感があるほか、より小型のAPS-CモデルZ50もかなり安くなっています。また、デザイン重視でZfcがチョイスできるようになったのも、ニコンを選ぶメリットの一つですね。

レンズに関しても、コストパフォマンスの高さが光ります。NIKKOR Z 50mm F1.8Sは従来のAF-Sタイプと比べると2倍以上の値上がりですが、ナノクリスタルコート等が入って画質が段違いに良くなってそれでも新品6〜7万円台なので、それを考慮すると安いと僕は思います。
キヤノンはRFレンズのLラインを大幅に上げましたが、ニコンはSラインの大三元も従来のFマウントタイプに比べ若干の値上げくらいで済んでいるのは、趣味カメラマン(アマチュアユーザー)には嬉しいですよね。

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上写真は、Z6と古いトキナーの望遠レンズ(とキヤノンのスピードライト)で近接撮影をしたときの作例ですが、ナノクリスタルコートの<N>マークが精細に描き出されていることがわかるかと思います。これもZ6の裏面照射センサーの恩恵。こういった物撮りなどでシャープな印象を出すにはニコンは好適と言えそうです。

こうしてみてみると、生物はキヤノン、静物はニコンに歩があるようにも感じます。もちろん使用するレンズによっても違ってくるので一様には言えませんが、僕が使った限りでは取りたい被写体に応じて選んであげるのも一手かな、と思いました。

また、Zシステムはフランジバックの関係で、より多くのマウントのレンズで遊べます。EマウントですらAFのアダプターがあるので、ソニーのGレンズやツァイスレンズをニコンZでもたっぷり遊べます。これはEOS Rシステムでは叶えられない楽しみ方です。

まずはタッチしてみよう

可能であるならば、まずは予算別に候補を上げてみて触ってみるのが一番だと思います。
いくらスペックが良くても、手にしっくり来なきゃ意味がないですからね。

ヨドバシやビックカメラには主要モデルは置いてありますし、お近くに大型店がない人はキタムラの中古を取り寄せてみて比べてみるのも一手です。まずは手に馴染むかを確認されたほうが良いでしょう。

両社のカメラはお互いにメリット・デメリットがあるので、よく吟味して良いチョイスが見つかれれば幸いです。

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