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今の公共交通機関は"ミドルクラス"の選択肢がなさすぎる

どうも、みずにゃんです。まずはこの記事をどうぞ。

夜行バスは価格の安さを武器に、夜行便を中心に2010年代大きく伸びた業界と言えます。ウィラーのようなツアーバス参入組も今や定着しています。

しかし、夜行バスは快適とは言えません。上記の記事のような休憩でのトラブルもありますけど、揺れや外光で寝れないとかって人もいるかと思います。実際、僕も高速バスは寝れません。バスの椅子が硬すぎます。

東京・名古屋&大阪の夜行ルートが高速バスしかない

困ったことに、名古屋近郊に住む僕にとって、東京に出る手段は、実質的に新幹線か高速バスしかありません
(飛行機も1日2便ほどありますが、セントレアへ出る手間と搭乗手続きの問題があり、現実的な選択肢じゃありません)

とくに、東京〜名古屋・大阪・仙台は夜行ルートがほぼほぼ夜行バスしかありません。

安いけど快適じゃない夜行バスと、速いけど料金のお高い新幹線しか選択肢がなく、予算の関係でしぶしぶ夜行バスを選択せざるを得ません

在来線夜行という名のミドルクラスがほしい

日本の公共交通機関は、例えるならエントリークラス(普通電車やバス)とハイエンドクラス(新幹線や大手会社の飛行機)が主流で、その間の"ミドルクラス"に穴が空いているようにも思えます。

僕がここで言うミドルクラスは、在来線特急や夜行列車、LCCなど。

僕が定義するエントリークラスの例。通勤電車など(写真はJR東海313系)
僕が定義するミドルクラスの例。在来線特急列車・夜行列車など。(高松駅にて8000系とサンライズが並ぶ光景)

超遠距離(例:東京〜札幌)であればLCCの便も豊富で困りやしませんが、東京〜大阪のような中距離での移動手段を考えると、ミドルクラスの選択肢がありません

かつては東京〜名古屋〜大阪間は急行銀河やムーンライトながらといった定期夜行列車(この記事で言うミドルクラスの選択肢)が数多く走っていました。料金も新幹線よりは廉価で、旅情があったり、18きっぷで移動できる列車があったりと、充実していました。

しかしながら、現在JRグループで定期夜行列車は「サンライズ瀬戸・出雲」を残すのみです。サンライズは名古屋は全通過、大阪も上りのみしか停車しないので、移動手段としてほぼほぼ成り立ちません。

定期夜行列車はサンライズしかない。臨時列車もムーンライトながらの廃止でほぼ消滅

夜行バスは密接や密閉度が高く、安心して利用できるとは個人的には思っていません。よりディスタンスを保てる在来線夜行列車のほうが、世情には合っていると思います。高速バスの2〜3倍の運賃だったとしても、僕なら鉄路での移動を選びます。

並行在来線での特急廃止も大問題

夜行だけでなく、昼行便においてもだんだんとミドルクラスの選択肢は狭まってきています。とくに並行在来線で3セク化された区間では特急が廃止され、JR時代とほとんど質の変わらない普通列車と新幹線しかありません

たとえば北陸本線から分離した3セク。県ごとに分離されてしまい、それまで頻繁に走っていた「はくたか」「サンダーバード」等の在来線特急が、北陸新幹線へ置き換わってしまいました。本数は減り、料金は高くなり、新幹線駅が中心部から離れている(新高岡など)ことで利便性が落ちる要因にもなっています。

僕は並行在来線は競合相手でもなんでもなく、グレード(格)が違うだけの棲み分けでしかないと思っています。なぜ、JR各社が地域住民の大切な足を"お荷物"扱いして、その結果、価格と質の均衡の取れたミドルクラスの選択肢が失われてしまうのか、違和感しか感じません。

JR各社はもっと在来線を大事にすべき

もっともこの記事を書いていて思ったのは、JR各社が新幹線と子会社の高速バスばかり意識して、肝心の在来線がおざなりになっていること。

コロナ禍でインフレが続く今だからこそ、もっとゆったりできて、それでいて比較的廉価な、他社で例えて言うなら近鉄特急みたいな選択肢をもっとJR各社が増やしていくべきではないか、と思いました。


今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました。
最新記事は「てつぱら!」本館もみてください。


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