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【連載小説】突然、覚醒しちゃいました⑤
退院してから一週間、営業職で働く意欲は無くなっていた。今考えれば成績を上げる為に、テクニックを使って成約することもあった。法律的には問題ないのだが、だましているようで本当はやりたくなかった。効果が変わらないのに高いものを販売したり、必要のないんものを販売したり、会社の利益ばかりを考えて営業をしていた。だからいつもキャンセルのなるのが怖かった。クレームにもいつもビクビクしていた。
これからは競争もしたくないし何より本当に人の為、地球の為になることがしたいんだ。今までの会社は退職することを決意した。
「お母さん、今の会社は辞めるよ、そして無農薬の農業をやる」
「さとしは何言っているの?安定した会社で固定給もらってボーナスもらった方がいいじゃない、あなたは営業成績いいんだからこのままいれば出世もするでしょうし、転職したら後悔するわよ」
「自分の心に嘘がつけないんだ、やりたくないことをやりたくなくなった。臨死体験をして変わったんだ」
「臨死体験って、転んで頭を打っただけじゃない」
「僕は会社を辞める、人生を変えるんだ」
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