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【連載小説】突然、覚醒しちゃいました⑩

休みの日には神社仏閣参拝に行くようになった。鳥居から神社の境内に入ると結界が張ってあるのを感じた。強制的にチャネリング状態になり天地創造なのかこの世の終末の映像が思い浮かぶ。神社の境内は古代のエネルギーを感じる。本殿の近くで御祭神の須佐之男命とチャネリングをすると、優しく微笑んでいる姿が見えた。これが神様との初めてのチャネリングだった。

別の日にはお寺の仏像とのチャネリングに挑戦してみた。本堂に入り観音様に人生の目的とは何なのかを聞いてみた。

「感じろ」

聞こえたのはそれだけだった。なんか映画でブルース・リーが言っていたような。なんだよ感じろってと思ってもう一度聞いてみたけど、返事は帰ってこなかった。

別の日は不動明王に愛の意味を聞きに行った。

「無償の愛とはどういう意味ですか?」

「お前を子供のころから見守っているだろ、それが無償の愛だ」

不動明王は教えてくれた、そういえば幼稚園はお寺でご本尊は不動明王だったし、どこに住んでみ近くには不動明王のお寺があった。そしてお経が終わった後にお坊さんが子供達に

「お不動さんがいつも見守っているんだよ」

と優しく話しかけていた。僕は無償の愛を理解したんだ、そしてチャネリング能力が更に上がったような気がした。

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