Z世代に伝えたい、優しい世界の作り方(5章)③
街を見渡すと、前世と違ってコンクリートの高い建物はなかった。家は石か木材で作られていて、1階か2階建てだ。そして電信柱はなく、家ごとに必要な電気を発電しているようだった。水道もなく生活に必要な水は川から引いている。そして使用した水は綺麗に浄化したうえで川に戻している。家にガスはなく、省エネが極限まで進んだオール電化だ。
みんなが着ている服は自然由来の麻で作られていて、石油製品は見当たらない。プラスチック製品もこの世界にはない。
たとえるならば、科学技術の進んだ縄文時代だ。政府というものは存在せず、小さな集落ごとに地域を管理している。小さな集落で生活が完結するために、移動のために車や電車などもない。隣の集落へは全て徒歩で移動する。娯楽のために旅行するなんてことは無くなった。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?